てんかん申告への仕組み検討へ4月13日 13時13分
京都市で起きた事故を受けて、松原国家公安委員長は13日の記者会見で、死亡した運転手の男にてんかんの症状があったことに関連して、運転免許の申請などの際に病状を正確に申告するための仕組みを検討する必要があるという考えを示しました。
この事故を巡っては、軽自動車を運転して死亡した藤崎晋吾容疑者(30)が、てんかんの症状で通院していたにもかかわらず、先月、運転免許を更新した際に、てんかんの症状があることを申告していなかったことが警察の調べで分かっています。
これについて、松原国家公安委員長は記者会見で事故原因は調査中だとしたうえで、「障害者などの社会参加といった問題もあり、慎重な検討が必要だが、交通の安全との両立を図る観点から、どのような運転免許制度の見直しが必要か、早期に議論を進めていきたい」と述べました。
そのうえで、具体的には運転免許の申請や更新の際に病状を正確に申告するための仕組みを検討する必要があるという考えを示しました。
てんかんの症状のある運転手の事故を巡っては、去年4月、栃木県鹿沼市で、小学生の列にクレーン車が突っ込み6人が死亡した事故の遺族から、病状を申告せずに免許を取得できないようチェックの強化を求める署名が国家公安委員会に提出されています。
てんかん協会が声明
京都の祇園で起きた事故の容疑者がてんかんの治療を受けていたことについて、てんかんの患者や家族を支援している日本てんかん協会は「容疑者はてんかんの治療を受けていたにもかかわらず、免許の更新時に申告していなかったということで、社会的責任が果たされなかったことは極めて遺憾だ」としたうえで、「法律を守って生活している多くのてんかんのある人に対する社会の偏見が助長されることのないよう、心から願っています」というコメントを出しました。
[関連リンク] |
|