トップページ社会ニュース一覧自衛隊 政府より早く地元に情報
ニュース詳細

自衛隊 政府より早く地元に情報
4月13日 18時7分

北朝鮮が人工衛星としている事実上のミサイルの発射を巡って、九州・沖縄の一部の自治体へは、地元の自衛隊から政府の発表よりも早い午前7時50分ごろに発射情報が伝えられていたことが分かりました。

北朝鮮が人工衛星としている事実上のミサイルの発射を巡って、政府が第一報を発表したのは13日午前8時3分で「発射したとの一部報道があるが、わが国としては発射を確認していません」という内容でした。
発射を確認したという情報を発表したのは、さらにそれから30分余りたった午前8時36分のことでした。
しかし、NHKで調べたところ、九州・沖縄の少なくとも7つの自治体には、政府の発表より早く地元の自衛隊から発射に関する情報が伝えられていたことが分かりました。
このうち、沖縄県の石垣市役所には、午前7時45分から50分にかけての時間帯に、今回の任務のため常駐していた自衛隊員が「未確認だが、ミサイルが発射された可能性がある」と口頭で伝えてきたということです。
沖縄県宮古島市には、午前7時40分ごろ、市との連絡役をしている航空自衛隊の隊員が役場の担当者に「もうすぐJ-ALERTが動くかもしれない」と、発射に関する情報を伝えたということです。
佐賀県は、午前7時50分ごろに福岡県久留米市にある陸上自衛隊第4特科連隊から電話で「未確認情報だが、発射された可能性がある」と伝えられたということです。
長崎県は、午前7時50分ごろ、長崎県大村市にある陸上自衛隊第16普通科連隊から電話で、「未確認」としたうえで「10分ほど前に発射されたのではないか」と伝えられたと言うことです。
北九州市にも、同じ午前7時50分ごろに地元の陸上自衛隊第40普通科連隊から電話で「本日午前7時40分に発射したもよう。情報確認中」といった情報が寄せられたということです。
また、福岡県内では、芦屋町に午前7時50分ごろ、築上町に午前8時ごろ、いずれも陸上自衛隊第40普通科連隊から電話で「北朝鮮が発射したもよう」という連絡が寄せられたということです。
こうした情報伝達について、防衛省は「アメリカの早期警戒衛星からの発射の1報が防衛省に入った段階で、全国に5つある陸上自衛隊の方面総監部に情報をFAXで伝えた。その情報を基に一部の部隊では、地元の自治体からの要望などを考慮して情報を伝達したが、防衛省としてすべての部隊に情報を伝達するよう指示していたわけではない」と話しています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ