gyoのSF界、スペックル
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マイケルソンモーレーもスペックルを考えると、干渉の明暗に変化が起きない事が言えます。スペックルというのは、光の波長の乱れの少ないレーザー光線が、鏡に反射されから、スクリーンに照射されると、その映像は黒点がランダムに打たれた物になる現象です。この原因は鏡の反射面が、レーザー光線の波長くらいの凹凸があるためと考えられています。この凹の部分で反射された光と、凸の部分で反射された光の位相がずれます。この凹凸の深さは、場所によりランダムに決まります。従って、スクリーンの映像にランダムな黒点が打たれるのです。

光源から一定周波数で放出される光の波
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光源     |     |     |  ○
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       光の波  光の波  光の波  凹凸のある鏡面


凹凸のある鏡面で反射された光の波
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スクリーン  反射波  反射波  反射波  凹凸のある鏡面
      横へ広がる

これらの反射波は、進むに従って横方向へ広がります。
そして、隣の反射波と重なります。
この重なった部分で、光の干渉が起きます。
このためスクリーンの映像にランダムな黒点が打たれるようになります。

1枚の鏡でさえ、この様に位相のずれが生じます。これに対して、マイケルソンモーレーの装置では、一つの光線が15回も鏡で反射されます。すると位相は少なくとも15の位相のずれをもった光になります。こうなった光が、マイケルソンモーレーの装置で、エーテルの流れによる干渉縞の変化を観測できるはずがありません。

だからマイケルソンモーレーではエーテルの流れを検出できない。

マイケルソンモーレーも、宇宙船なら摩擦を考えなくていいのだから、11mの腕の長さの装置で、鏡の数も2個で実験できるだろう。ならば少しは、エーテルのながらを観測できるかもしれない。

もしエーテルの流れが観測できなくても、宇宙船にエーテルが引きずられていると考えても良いのです。

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