KP−15A








金 卓史(24歳・JR東日本)投手 181/73 右/右 (八戸大出身)

(どんな選手?)

 テイクバックを小さめに取りスケールはないのですが、縦の変化を武器に都市対抗でも活躍しました。大卒2年目を迎える今年は、飛躍が期待される1人です。

(投球内容)

 球速は、コンスタントに135キロ前後(MAX138キロ)ぐらいと、ドラフト候補としては球威・球速共にやや物足りないものがあります。それでもこの投手が注目されるのは、縦の変化を武器にしているからです。

 際だつコントロールはないと思いますが、フォークが甘いコースに入ってこないところは好いところだと思います。ただ都市対抗予選での登板はなく、まだまだ実績に欠けます。マウンド捌きや度胸などは、それなりのものがあり、そういったところを買ってでの本戦での起用だったのではないのでしょうか。

(投球フォーム)

 お尻を一塁側に落とせるフォームなので、見分けの難しいカーブやフォークなどの縦の変化にも無理はありません。ただ引き上げた足を、もう少し二塁側に送り込まないと、バランスが維持できず着地までの粘りが作れません。

 グラブをしっかり内に抱えられており、両サイドの制球は安定してそう。また球持ちも好いので、制球は良さそうです。ただ足の甲の押しつけの時間が短いので、下半身のエネルギー伝達がしっかりできているのかは疑問。ただ腕の振りに無理がないので、故障などの不安は少ない投手かと思います。

 投球の4大動作においては、「球持ち」は素晴らしいのすが「着地」までの粘りと身体の「開き」が早いのが気になります。こういったフォームのイヤらしさがないところが、大いに気になります。

(今後は)

 縦の変化を武器にできるところは高く評価できますが、ドラフト候補としては球威・球速が物足りなく、実戦的なフォームかと言われると疑問が残ります。今年その辺の部分を、いかに改善できるのかで、ドラフト候補に名を連ねるのか決まってきそうです。現状は、ドラフト候補云々と言うタイプではないように思えます。

(2010年・都市対抗)






金 卓史(八戸大 4年 181/70 右/左 秋田中央)投手

 読み方は「コン」です。すらっとした長身で、オーソドックスなフォームのオーバースロー投手です。球速は140こそでなかったものの、コンスタントに135〜139を計測していました。変化球はスライダーにシュート、チェンジアップのような落ちる球がありました。

 追い込んだあとで空振りがなかなか奪えなかったので、三振が取れるような球が無いのが課題でしょうか。6回から球威が落ちてきますが、シュートを右打者の内角、左打者の外角に多投し、ランナーを出しても粘り強く投げていました。シュートは厳しいコースに決まっていたので、意図的に投げていたのだと思います。7回までは1失点に抑えていたのですが、8回に中原に特大ツーランを浴び、四球でピンチを広げたところで降板しました。

(2009年 3月30日 kimi氏)






金 卓史(秋田・秋田中央)投手 182/74 右/左

 切れの良い真っ直ぐ130前後と腕の振りで分かってしまうスライダーを中心に生きの良い投球でした。打撃でもセンスのよさを感じました。