方解石は6つの面がともに平行四辺形をしています。この立体は、平行6面体と言ったと思います。この平行四辺形の1つの角度は100度くらいです。この方解石を通してみた文字は二重に見えます。
______ / / 上面から見える映像は二重に見えます。 / あ // /___あ_/ / この像は平行四辺形の100度の角度の方向にずれます。 / / / 平行四辺形の80度の方向へ像がずれることはありません。 / // ______ /______/ / /上面で見た場合 あ / あ / この位置に像が見えることはありません。 /あ____/
次に、ほぼ同じ厚さの方解石をもう一つ用意します。そして傾きが同じ方向になるように重ねます。すると文字の像は3つに見えます。本来なら2つの像が2つ目の方解石によりまた2つの像に分けられ4つの像になるはずです。でも3つしか見えません。これは中央の像が2つの像を重ね合わせたためです。
______ /あ / この中央の像は、2つの像が重なったものです。 / あ // ↓ /____あ/ / あ あ あ / / / ↑ /↑ / / あ /// ↑/ ↑/ / ___あ_/ / あ あ / / / ↑ / / // ↑/ /______/ あ あ
次に上の方解石を180度回転させます。すると像はすべて一つに重なります。
______ / /: この像は、2つの像が重なったものです。 / あ / : ↓ /_____/ : あ : : / ↑ : : あ : // ↑ : : ___あ_/ / あ あ / / / ↑ / / // ↑/ /______/ あ あ
この事から、今まで偏光といわれてきた現象を検討し直します。これは、方解石内部で結晶の方向性による反射が起きているため、二重に像が見えるのでしょう。
一つの像は結晶の辺に平行に進みます。この像はもう一つの像よりもはっきりと見えます。
______ / / / あ // /___あ_/ / / / / / / / // /____/__/ あ
もう一つの像は、2つの像の中間にある面で反射された像と考えられます。この反射面の位置は、結晶の角度と、結晶内部の境界面における全反射角によって決まってくると思います。結晶内部の全反射については、どの本にも載っていません。しかし全反射面を結晶内部に考えることで、第2の像の説明ができます。
目 // ____ / /_____方解石の上の面 / // / / / /: / / / // : / / / / / : / / _/_/__:/_____/ あ ↑ あ 方解石の下の面 ↑ | ↑ | | 結晶の方向に沿って目に進む光 | 結晶内部の結晶面であり、この面が光を全反射する 全反射面で反射された光で観測される像の位置方解石の結晶は、同じ形に分解できます。この形はすべての面が菱形である平行六面体ということが確認できます。エックス線で調べた方解石の結晶構造は、菱形である平行六面体ではありません。エックス線は、結晶を通過し、乾板に移った映像を分析して考え出されたものです。当然エックス線同士の干渉も起きます。この干渉で消滅するエックス線は観測できません。結晶内部にある結晶面での反射も考えられます。このためエックス線での結晶構造検査には欠陥があるといえます。
菱形の平行六面体は、すべて合同な形をしていると考えています。これがすべて立体的に隙間なく整列していると考えられます。このため、断面が平行四辺形の角柱構造が方解石内に存在します。この角柱内での反射は次のようになります。
100度の結晶角度 \ ________結晶内の完全反射面 /入射光↑| / || /_入射光|| /_ ←_ ||反射光 / −_ あ↓ / 反射光 →
このように _ の面での反射光と / の面での反射光の向きは異なります。しかし、角柱構造は非常に小さいため、2つの反射光の合成方向へ光が進むように観測されます。
________結晶内の完全反射面 / ↑| / || /_ || /_ ←_ ||反射光 / −_ あ↓ / 反射光 → \ \ \力の合成のように、2つの反射光も 2つの進路が合成された方向へ進む。
この様な現象が起きるだろうと言うことは、まだgyoの予想の域を出ていません。でも確かめる方法はあります。方解石と同じような平行四辺形の断面を持つ細長く薄いガラス管を同じ方向にいくつも接着します。外形も方解石と同じ形に整形します。これを少し遠くから眺めて、合成された反射光が観測されれば、gyoの考えは合っていることになります。もし観測されなければ、gyoの考えは間違いということになります。
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