図解雑学、時空図で理解する相対性理論。和田純夫著。ナツメ社。1200円
この本の102ページに「鏡のパラドックス」があります。
この説明は、地上基準でも、走る人基準でも、顔から鏡への光の往復時間は、
ある調整をすると、ともに約4000分の1秒と同じになると説明しています。
ここではその原因を説明します。
○ ○ 0 走る人と鏡の距離は30cmです | |ー ハ ハ 地上で見ている人 光速300億cm毎秒よりわずか1cm毎秒遅く走る人
地上で見ている人を基準に、走っている人と鏡の間の光の往復時間は
| 顔→鏡 | 鏡→顔 | 合計 | |
| 光の速さ | 1cm毎秒 | (600億−1)cm毎秒 | |
| 顔と鏡の距離 | 30cm | 30cm | |
| かかる時間 | (30÷1)秒 | (30÷(600億-1))秒 | 約30秒 |
| 顔→鏡 | 鏡→顔 | 合計 | |
| 光の速さ | 300億cm毎秒 | 300億cm毎秒 | |
| 顔と鏡の距離 | 30cm | 30cm | |
| かかる時間 | (30÷300億)秒 | (30÷300億)秒 | (2/10億)秒 |
このように地上で見ている人は、光の往復時間が約30秒です。
光速から1cm毎秒遅れて走る人は、光の往復時間が(2/10億)秒です。
この時間の違いがあることは、光速不変が考慮されていません。
そこで地上の約30秒には(1-(v/c)2)1/2を掛けます。
走る人の(2/10億)秒は(1-(v/c)2)1/2で割ります。
vは走る速さです。
cは光速です。
このように調整すると、地上も走る人も、共に同じ 約4000分の1秒になります。
この調整は次のようなことをしているので、同じ答え(約4000分の1秒)になるのです。
地上で見ている人を基準に、走っている人と鏡の間の光の往復時間は
| 顔→鏡 | 鏡→顔 | 合計 | |
| 光の速さ | c-v | c+v | |
| 顔と鏡の距離 | L | L | |
| かかる時間 | L/(c-v) | L/(c+v) | 2Lc/(c2-v2) |
| 顔→鏡 | 鏡→顔 | 合計 | |
| 光の速さ | c | c | |
| 顔と鏡の距離 | L | L | |
| かかる時間 | L/c | L/c | 2L/c |