最上川:助産師パワー /山形

毎日新聞 2012年04月15日 地方版

 酒田市の日本海総合病院が県内で初めて導入した院内助産。産婦人科医の代わりに助産師がお産に立ち会ったり一部の健診に関わることで妊婦を精神的に支える利点などを聞き、助産師パワーの大きな可能性を感じた。

 自分が経験した出産を振り返ると、助産師には産婦人科医に対する信頼感とは違った尊敬や連帯感があった。約1週間の入院期間中、出産経験者として親身に助言してくれた。激痛に耐えた約16時間の分娩(ぶんべん)の際に激励され、無事に生まれた時には涙ぐんで喜んだ。そんな助産師は姉のような存在でもあり、子供が成長したいまでも会いたいし、悩みや喜びを話してみたい。

 同病院の菅原千香子助産師は「『産後うつ』になるお母さんを支えられたら」と話す。出産はゴールではなく子育てのスタート。出産後の親子の定期的な健診などは居住地域の行政の助産師が担当しているが、もしも分娩に立ち会った助産師が間接的にでも継続的に関わっていけるような仕組みを作れば、親子の心身をキャッチしやすく、乳児虐待などの悲しい事件も減らせるのではないかと思った。【長南里香】

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