ブラック・ブレット
神を目指した者たち
ウィルス性の寄生生物「ガストレア」との戦いに敗北した近未来。人類は狭い国土に追いやられ、恐怖と隣り合わせの中、絶望とともに生きていた。
そんな暗闇に閉ざされた世界で──。
東京エリアに住む少年・蓮太郎は、対ガストレアのスペシャリスト「民警」の一員として、危険な仕事に従事している。相棒は、ちょっとオマセな幼女・延珠。特殊能力を駆使して戦う二人は、ある日、政府から特命を受ける。内容は、東京を壊滅させかねない極秘任務だった……。
近未来を舞台にした、スリリングなヒロイック・アクション、ここに開幕っ！
＜キャラクター＞
里見蓮太郎（さとみ れんたろう）
勾田高校に通う二年生。天童木更が社長を務める「天童民間警備会社」の社員でもある。相棒であるイニシエーター・延珠とともに、人間の想像を超える寄生生物ガストレアへと立ち向かう。
藍原延珠（あいはら えんじゅ）
ガストレアウィルスを体内に宿す「呪われた子供たち」の一人。超人的な能力を秘める、ちょっとオマセな10歳。相棒の里見蓮太郎になついていて、天童木更を恋敵として認識している。
天童木更（てんどう きさら）
名門・天童家の娘だったが、ある事情で家を飛び出し、自活する元・お嬢様。学生の身ながら「天童民間警備会社」を経営しているが、貧乏な生活を余儀なくされている。蓮太郎が恋焦がれる少女。
聖天子（せいてんし）
ガストレア戦争により、五つのエリアに分割された日本。その一つ「東京エリア」の統治者。16歳。人間離れした美貌と優しい心、そして気高い志をもち、民衆から高い支持を得ている。
天童菊之丞（てんどう きくのじょう）
聖天子付補佐官。政治家としての最高権力者のポストにつく、天童木更の祖父。常に聖天子のそばにいて、周囲を威圧する。かつて天童家に居候していた里見蓮太郎とも、深い因縁をもつ。
室戸菫（むろと すみれ）
しばしば蓮太郎に助言を授けるガストレア研究者。勾田公立大学病院の法医学教室で室長を務める。ひきこもり＆マッドサイエンティスト。人並み外れた頭脳をもつが、蓮太郎をからかって楽しんでいる。
＜キーワード＞
ガストレア
ある日突然、世界中に同時多発的に現れ、人類を駆逐し始めたウィルス性寄生生物「ガストレア」。爆発的に感染が広まり、人類がようやく焦り始めたときには、すでに手遅れだった。大規模な戦争で被害を受けた各国は現在、ガストレアが嫌う金属「バラニウム」を利用したモノリスによって結界を作り、その中に閉じこもるようにして生きている。
民警
ガストレアに対するプロフェッショナルたちが所属する組織、それが民間警備会社（略して民警）。超人的な能力を発揮する「イニシエーター」と、それをサポートする「プロモーター」という２人一組の戦闘員が基本ユニットとなる。ガストレア絡みの事件が頻発するようになり、警察だけでは手に負えなくなったことで、世界各国で組織されるようになった。
呪われた子供たち
世界にガストレアが現れ始めたのとほぼ同時期に、まるでそれに対抗するかのようにガストレアウィルス抑制因子を持った胎児たちが生まれはじめた。そうした子供たちは人間の常識をはるかに超えた能力を発揮するが、日々の生活でガストレアの恐怖に悩まされる多くの人々は、『呪われた子供たち』と呼んで忌み嫌い、無情にも迫害している。
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