高瀬真吾さん:打楽器奏者の夢に懸け 東大に合格しながら入学せず 音大1年、「欧州で活躍」目標 /東京
毎日新聞 2012年04月15日 地方版
「好きなことで食べていけたら、こんな幸せなことはない。だから音楽で勝負する」
固い決意をもって今春、東大に合格しながら入学せず音楽大学に進んだ青年がいる。東京音大(豊島区)1年の高瀬真吾さん(18)。打楽器で国内最高峰とされる日本管打楽器コンクールパーカッション部門で昨年、高校生で初となる3位に入賞した実力者。東大理科1類にも合格した高瀬さんは、どちらに進学するか迷った末、少年のころからの夢にかけた。
見かけはほっそりしているが、バチを持てば華麗に小太鼓やシンバルをたたき、迫力ある音を奏でていく。
さいたま市出身の高瀬さんは小学4年のころ、通っていた市立小の金管バンドに入った。「ビートが体に響くところに魅力を感じた」とドラムなど打楽器にのめり込んだ。本人は覚えていないが、両親によると、このころ既に「将来は音楽で生きていきたい」と宣言していたという。