2.相対論から導かれる結果

 相対論から導かれるよく知られたいくつかの結果を示します。        次へ    相対論トップへ

●運動する時計は遅れる
 2つの慣性系の原点が一致している時刻をt=t'=0に合わせて、
そこからxy系の時計が時刻tになったときのx'y'系の時刻t'は、
x'y'系のxy系に対する位置x=Vtを用いて
     (t−xV/c2)   (t−β2t)
 t'= ------------- = ------------ = t×root(1−β2)
     root(1−β2)   root(1−β2)
つまり、t'<tとなってx'y'の時間の進みは遅れる。

●運動する物体は縮む
 x'y'系でx'軸上に固定の棒ABの長さはx'A−x'Bで求まる。この棒がxy系に対して速度Vで運動している場合に 時刻tで同時にxA、xBを読みとって得られる棒の長さは
 xA−xB
  =(x'A+Vt2)root(1−β2)−(x'B+Vt2)root(1−β2)
   =(x'A−x'B)root(1−β2)
つまりxA−xB<x'A−x'Bとなって、xy系では棒の長さは短くなる。



●速度の合成は光の速度を超えられない

 x'y'系に対して点Pが速度vで運動しており、かつx'y'系はxy系に対して速度Vで運動しいる とうるとき、xy系から見た点Pの速度は

 △x    (△x'+V△t')/root(1−β2)
 ---- = --------------------------------
 △t   (△t+V△x'/c2)/root(1−β2)

       △x'/△t'+V
    = ------------------- = (v+V)/(1+vV/c2)
      1+V△x'/△t'/c2

となる。ここでvまたはVをcにした場合、この式もcになる。つまり光速を越えられない。

●質量の増加

 相対論では物体の運動量pは、

p = mv/root(1−β2)

で表されます。これより静止時の質量がmの物体が速度vで運動するとき、その物体の質量m'は

m' = m/root(1−β2)

と増加することになります。

 
 

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