4色問題
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国の色分けの4色問題(色分けの上限数)はコンピュータで解決されました。
このため後追いになりますが、4色問題についての私の考えを書いてみます。

国々の接触のし方は点か線で接触する場合しかありません。

国々が1点で接触している場合
 ___  ___  _____  _____
|A|C||A|C||\E |C||\E |C|
|_| ||_|_||A\ | ||A\ | |
|B| ||B|D||__\|_||__\|_|
|_|_||_|_||B  |D||B /|D|
          |___|_|| /F| |
A―B―C            |/__|_|
 \_/ A―B―D―C
      \___/ A―B―D―C―E
             \_____/ A―B―F―D―C―E
     国々はこの様に接触してます。   \_______/

国々の総数が偶数の場合は2色で色分けできます。
 ___  _____
|1|2||\2 |1| 1、2は互いに異なる色を表します。
|_|_||1\ | | この場合は2色使われています。
|2|1||__\|_| これは、最後に色を決める国に隣接する2国の
|_|_||2 /|2| 色が同色であるためです。
     | /1| | こうなるのは、ある国Eに隣接する2国(AC)
     |/__|_| が、互いに孤立しているからです。

国々の総数が奇数の場合は3色で色分けできます。
 ___  _____
|1|3||\3 |2| 反時計回りに色を決めていったときに、2色を
|_| ||1\ | | 交互に使っていきます。
|2| ||__\|_| 最後の国の色を決めるとき、3色目が必要にな
|_|_||2  |1| ります。
     |___|_| これは、3色目の国(E)に隣接する2国(AC)
             の色が異なるためです。
 こうなるのは、ある国(E)に隣接する2国(AC)が、互いに孤立し、異な
 る色を持っているからです。

国々が1国(C)と線で接触している場合
 ___  _____  _______  _________
|A|B||A|B|D||A|B|D|E||A|B|D|E|F|
|_|_||_|_|_||_|_|_|_||_|_|_|_|_|
|C__||C____||C______||C________|

A―B  A―B―D  A―B―D―E  A―B―D―E―F
 \/   \ |/    \ \|/    \ \|/ /
 C     C       ―C       ―C―
      国々はこの様に接触しています。

この場合はすべて3色で色分けできます。
 ___  _____  _______  _________
|1|2||1|2|1||1|2|1|2||1|2|1|2|1|
|_|_||_|_|_||_|_|_|_||_|_|_|_|_|
|3__||3____||3______||3________|

これは、上の段は2色を交互に使うことができ、下段は3色目を使えば良い
からです。
こうなるのは、B国の隣り合う2国AとDは、互いに孤立しているためです。
ここでは、いずれの場合も3色以下の使用になり、限度数4に達しないこと
を確認しておきます。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
点で互いに接触している場合は、奇数個が最大で、3色使います。
線で接触する場合も、最大で、3色使います。
点接触と線接触の最大色数のもの同士を組み合わせた場合で考えます。
 _______
|A |C |F| A,B,Dは3国の点接触関係です。
|  |__| | C,D,EとFは線接触の関係です。
|__|D | |  __
|B |__| | /_ \
|  |E | ||/ \ \
|__|__|_|A―B―D―C―F―E
           | |\_/ /|
            \ \__//
             \___/国々はこの様に接触しています。
 _______
|1 |2 |4| AとEは互いに孤立しているので同色です。
|  |__| | BとCも互いに孤立しているので同色です。
|__|3 | | (互いに孤立しているグループ内では同色です。)
|2 |__| | (この考えは前に書いた点接触の場合と異なります。)
|  |1 | | Dはこれら以外の色を使うので3の色です。
|__|__|_| Fは1,2,3以外の4の色を使います。
          この場合の色分けは他のやり方でもできます。

点接触は、この段でお分かりのように、線接触として扱えます。これからは
線接触のみで考えることにします。
 ________
|    ____|A国が左図のようになった場合は、上とは色分けを
| A |C |F|変えます。
|   |__| |  _____
| __|D | | /  __ \
||B |__| ||  /_ \ \
||  |E | | \|/ \ \ \
||__|__|_|  A―B―D―C―F―E
|_____|     | | |\_/ /|\
             \ \ \__// /
              \ \___/ /
 ________      \_____/
|    ____|         国々はこの様に接触しています。
| 1 |3 |2|
|   |__| |互いに孤立している国は同色を使います。
| __|4 | |(互いに孤立しているグループ内では同色です。)
||2 |__| |(CとEのグループ、BとFのグループのことです。)
||  |3 | |このため左図のような4色の色分けになります。
||__|__|_|
|_____|
――――――――――――――――――――――――――――――――――
国々の色分けに必要な色数が4色であるわけを説明します。

ある国(A)に接触している国数が5以上に増加すると、5以上の部分は互い
に孤立なグループに入ります。
同じグループ内の孤立した国々同士は、お互いに同じ色を使えます。
互いに孤立なグループは3グループ以上にはなりません。
なぜならある国(A)の周りを取り囲む国は、最高で3グループにしかならな
いからです。
A国の周りを奇数個の国々が取り囲んでいたら3グループになります。
A国の周りを偶数個の国々が取り囲んでいたら2グループになります。
最も多い3グループに1色ずつ割り当てると3色必要です。これに自国の
1色を加え、必要な色数は4色になります。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
自国を取り囲む国々が4カ国以上になると、4カ国以上の国は互いに孤立な
3グループ(または2グループ)に入ります。この理由を説明します。

4カ国目までは、お互いの国々が孤立せずに、すべての国々と互いに接触し
あうことがでます。

2カ国 _____
   |A |B |
   |__|__|2色でこの国々を色分けできます。

    A――B  2カ国はこのように接触しています。

3カ国 _____
   |  |B |
   |A |__|
   |  |C |
   |__|__|3色でこの国々を色分けできます。

    A―――B A―B―C
     \ /   \_/
      C 
  3カ国はこのように接触しています。

4カ国 ______
   |A  |B |
   | ――|  |
   ||D |――|
   ||__|C |
   |___|__|4色でこの国々を色分けできます。
      _       _
     / \     / \
    A―D―B A―B―D―C
     \|/  |\_/ /
      C    \__/

   4カ国はこのように接触しています。

しかし、5カ国では、お互いに孤立せずに、同時に、すべての国々と互いに
接触しあうことができません。

5カ国の1 _
     |E|_______
     | |A  |B ||
     | | ――|  ||
     | ||D |――||
     | ||__|C ||
     | |___|__||
     |_________|

  この場合EとDが互いに孤立しているため、EとDは同色でよいことに
  なります。つまりこの5カ国は4色で色分けできます。
      _        __
     / \      /_ \  5カ国はこのように接触してい
    A―D―B    |/ \ \ ます。
    |\|/|  A―B―D―C―E
    E―C | /|\_/ / /
     \_/ |  \__/ /DはB―C線、C―A線、A―B線
          \_____/ により完全に囲まれています。
                  このため囲まれた線に交わらずに
                  D―E線を引けません。

D―E線を引けないことは、DとEが互いに孤立であることを表します。

AからみるとBCDEの4カ国に線が引かれています。A国を含めてBCD
Eの5カ国があり5色必要です。しかし、DとEは互いに孤立の関係があり、
同色にできます。したがって、この場合は5色でなく4色で塗り分けられま
す。

国数がさらに増えると、増えた国は互いに孤立している国のグループに入り
ます。
         _____
        /___  \
    4  |/   \  \  \
    A――B――D――C――E――F――G――H――I
  / /|\_1_/2 /3 /2 /
 | | \_____/  /  /FがBと接していなければ1の
  \ \________/  / グループに入ります。
   \___________/  FがBと接していれば3のグループ
                  に入ります。
                  GHIも同様に決めていきます。

Bがない場合は、Aによって決まるグループ数は2になります。
この場合は3色で塗り分けられます。

A国に接している国は、3グループ以下のいずれかに必ず入ります。

 (A国と国境線を接している国々の色分けに必要な色数)
=(互いに孤立している国のグループ数)+(孤立していない国数)+(自国)
=(塗り分けに必要な色の数)
=(4以下)  になると思います。

 (互いに孤立している国のグループ数)+(孤立していない国数)
=(3以下)  であるはずです。

ただしこの式の妥当性を私は確かめていません。

国と国の間が接触していない場合も、周りの関係から、グループに分ける必
要があります。

まだ試したことはありませんが、すべての国を直線状に並べることができる
と思います。この直線上で、色分けのグループを決定できると思います。
これは人力でやると時間がかかるので、コンピュータでやるのかな。でも私
はプログラムが書けないので、できません。

5カ国の2 ____
     |E _ | ___
     | |A|||B ||
     | | ――|  ||
     | ||D |――||
     | ||__|C ||
     | |___|__||
     |_________|

  この場合EとDが互いに接触し、孤立しません。しかしAとBが互いに
  孤立し、AとBは同色でよいことになります。つまりこの5カ国も4色
  で色分けできます。
    _           __
   / \         /_ \  5カ国はこのように接触して
   | A―D―B     |/ \ \ います。
   \|\|/|   E―D―A―C―B
    E―C |  /|\_/ / /
     \_/  |  \__/ /
           \_____/

 AはD―C線、C―E線、E―D線により完全に囲まれています。
 このため囲まれた線に交わらずにA―B線を引けません。

A―B線を引けないことは、AとBが互いに孤立であることを表します。

この場合も5カ国ありますがAとBが互いに孤立なので、4色で塗り分けら
れます。

平面上の5カ国が互いに孤立することなく接触しあうことは不可能です。
なぜなら、平面上で閉じられた線内の国から外に向かって、この線に交わる
ことなく線を引き出すことはできないからです。
これは、AからBに向かって、すでに引かれている線に交わることなく線を
引けないという意味です。
このことは、AとBは孤立の関係から接触の関係に移行できないことを意味
します。
つまりAとBは同色であり、異色にはなれないことを意味しています。
この制限により国々の色分けが4色でできることになります。
したがって、平面上の国々はすべて4色で色分けできます。

以上です。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
私のこの説明は、間違っているかもしれません。
間違い探しは楽しいことです。間違いを探してみてください。
もしかしたら、あなたが正解を見つけ出すかもしれません。

平面上では4色で色分けできますが、立体の色分けは何色なのでしょうか。
私はこの問題にも興味はありますが、解けません。これはコンピュータでし
か解けない問題かもしれません。(無限の数の色になるのかな。大きさや形
によって異なるのかな。立体パズルが売られています。)

平面上の5カ国の内の1国が、周りを閉じられた線で囲まれています。この
線に交わらずに線の外の国へ線を引くには、平面の上の空間に橋をかければ
解決します。でも、これは平面内で考えるという規則に違反します。

           ・・・・・・・・・・
          :     :←空間にかけた橋
         _:___  :
        /_:_  \ :
       |/ : \  \:
    E――D――A――C――B
   /|\___/  /  /
  |  \_____/  /
   \_________/

これは、立体の色分けを考えるときに役立つかもしれません。  gyo
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