gyoのSF界、マイケルソン・モーレー様
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マイケルソン・モーレーの光干渉装置

       (微調整装置付)
       ↓
       1412108
       −−−−
                 |7←(微調整装置付)
  6|             |5
  4|             |3
  2|             |1
   ○      /
   ↑    半透過鏡
  望遠鏡

                 1〜14は反射鏡に付けた番号です。

       −−−☆
       13119↑
          光源

光源(☆)からの光は半透過鏡により2つの経路に分かれて進みます。
1234567654321○の経路と
8910111213141312111098○の経路です。
それぞれの経路長は十数mです。
この2つの光は○(望遠鏡)で再び一致しここで光の干渉が起きると考えて
作られた装置です。

光源の周波数はあるひとつの値を持ち、他の周波数は含まないとします。
光は平面波の形状を持っているとします。

半透過鏡をまっすぐに通過した光については、縦縞の明暗ができるかは確
認していません。たぶんできないと思います。この理由を書いておきます。

 :↑ /
 : /  ←半透過鏡
  /  /
 /: /
/  /
  /:
 / :↑
   光源
         ↑ /
         ・/↑    下から上に向かって光の平面波が伝わ
       ↑ / |    ります。
       :/・ |    半透過鏡の入射面Aに届いた光は、半
       / ・ |    透過鏡内に散乱され扇形に広がります。
    ↑ /: ・ |    Aを中心に弧BCになります。
    ・/ : ・ |    Dからも同様に光が扇形に広がります。
  ↑ /  :*F |    Dを中心に弧EFになります。
  :/E**: ・ |    これらの弧は入射時点のAやDでの位
  / ・  : ・ |    相差があり、また空中と半透過鏡内で
 /:  **C ・半透過鏡  の光の伝達速度の差により、弧BCと
/ B**・ : ・ |    弧EFは、ずれます。
   :  ・: ・ |    このずれが、半透過鏡からの出口で干
   :  ・: ・ |    渉しあいます。
    :  : ・ |    AとDの間でも同様なことが起きます。
    :  : ・ |    これらの干渉を総合して干渉縞が形成
     : :・・ |    されると考えます。
     : :・・ ↓    しかし、光の平面波は下から上に移動
      :: ・ /    してきます。このため干渉縞は半透過
      :: ・/     鏡の出口の面を左下から右上に光速度
       : D      前後の速度で移動します。この干渉縞
       :/・      の移動速度に人間の目は対応できず、
       A ・      干渉縞は見えないと思います。
      /:↑・↑
     /******←光の平面波

マイケルソン・モーレーの光の干渉は、光の経路に対して45度に傾けて置
かれた半透過鏡の反射により、縦縞の明暗ができます。

   / /
  / /
 /・/・・・
/:/:  →
 / :
/: :
 :↑:↑

半透過鏡には、手前側と奥側の2つの表面があります。
手前の面で反射された光と、奥の面で反射された光が干渉し合い、縦縞の
明暗が作られます。
この縦縞の明暗は、光の経路を90度に曲げる場合のみ作られます。

        /←――――半透過鏡―――――――→/    →
       /              d  /   −−−8
      6−−−−−−−−−−−−−−−−−7−−−−
     /:  d             /:  ce
    /  :d             / :e
   /    :         b  /  :      →
  2−−−−−−−−−−−−−−−−−3−−−−−−−−−−−4
 /:  b    :        /: a :
/  :b      :      / : 45度
←   :       :    /45度:  :
 \   :      d:  /   :  :
  \   :       :5    :  :
   \   :      /:   L:  :
    t   :    / :c   : :
     \  b:  /   :   : :
      \   :1    :   : :
       \  /:     :  : :
        →/  :a   :  : :
        /    :↑  ↑:↑::↑
       /      :   : ::
      /        :   :::
     /          :  :::
    /            : :::
   /              : :
  /                ::
 /                  0
/                   光源

光の0−3の線と、半透過鏡の1−5−3−7の面との角は45度です。
半透過鏡の手前の面と奥の面は平行です。
abcdeはそれぞれの場所での入射角、反射角、屈折角を表します。
入射角と反射角は等しいです。屈折角は入射角と屈折率により決まります。
光源0から3までの長さをLとします。半透過鏡の厚さをtとします。

0-1-2-3-4の経路の光は0-3-4の経路の光と干渉します。
0-5-6-7-8の経路の光は0-7-8の経路の光と干渉します。
3の場所から4に向かう2つの光の屈折角a度と反射角45度は異なります。
しかし2つの光は干渉しあった後光源からの延長方向へ共に進むとします。
7の場所から8に向かう2つの光線も同様になると考えます。

  (0-1)線長 +(1-2)線長+(2-3)線長 −L
      L         2t
= ―――――――――― + ―――     −L
  sin(45-a)+cos(45-a)    cos b

  (0-5)線長 +(5-6)線長+(6-7)線長 −(0-7)線長
      L         2t    Lsin(e-45)
= ―――――――――― + ――― −( ――――― + Lcos(e-45))
  sin(45-c)+cos(45-c)    cos d   tan(90-e)

それぞれの式の長さが、波長の整数倍なら、明るい縞になります。
半波長分ずれたら、暗い縞になります。
これら2つの式の差が光の1波長と等しくなる場合、スクリーンに映し出
された隣同士の干渉縞になります。
これらの式を使えば、ある角度以内に干渉縞が表れる本数を求められると
思っています。

上の式の三角関数式の算出について書きます。
三角形0-1-3の0-1の長さを求める方法は次のように求めました。
       3
       ・―――――――― 1−Aの線で三角形を上下に分けま
      ・・  ↑    ↑ す。
     ・ ・  |    | 上の三角形の1−Aの長さ
    ・45度・L-xcos(45-a) | =下の三角形の1−Aの長さ
   ・   ・  |    | なので
  ・  90度・  ↓    | L-xcos(45-a)=xsin(45-a)
1・―――――・A――    |
  ・     ・       |
  ・    ・       |
   ・    ・       L
   ・    ・       |
    ・   ・       |
   x・  ・       |
     ・  ・       |
     ・○・←(45-a)度  |
      ・ ・       |
      ・・       ↓
       ・――――――――
       0
三角形1-B-2の1-2の長さは次のように求めました。
        2           t
        ・――     cos b=――
       ・・ |         x
      ・ ・ |
     ・   ・ |
    ・    ・ |
   ・     ・ |
 B・90度     ・ |
 / ・      ・ x
  \ ・     ・ |
   \ ・     ・ |
    \ ・    ・ |
     \ ・   ・ |
      t ・   ・ |
       \ ・  ・ |
        \ ・b・ |
         \ ・ ・ |
          \ ・・ |
           \ ・――
            /1
三角形0-3-7の0-7の長さは次のように求めました。
           7
           ・
          ・・\
         ・ ・○\
        ・ ・ ↑ \←この線は3−7の線に垂直
       ・  ・ e度
      ・   ・      三角形0−3−7を3−Aの線で
     ・   ・       分けます。
    ・    ・       A−3の線と0−7の線は直交し
 3 ・     ・       ます。
  ・―― 90度・        0−7の線の長さをxとします。
 /・  ―――・C       上の三角形のC−3の線の長さ
/ ・     ・        =下の三角形のC−3の線の長さ
45度・    ・         なので
  ・    ・         tan(90-e)×(x-Lcos(e-45))
  ・    ・         =Lsin(e-45)
  ・   ・
  ・   ・
 L・   ・
  ・  ・
  ・  ・
  ・  ・
  ・ ・
  ・ ・
  ・ ・
  ・・
  ・・
  ・・
  ・
  ・
  0
この場合にも光の平面波は下から上に向かって移動します。しかし90度に
反射する場合は、干渉縞が出口面を光速度前後で移動することはなく、位
相差が出口面で固定していると考えます。このため縦縞の干渉縞が観測で
きると考えています。これについては図を検討していただけばよいと思い
ます。

マイケルソン・モーレー様、質問があります。あなた方の装置は本当に光
が干渉するのでしょうか。光源からの光を2つの経路に分け十数m通過し
た後、経路を合致させ干渉させますが、本当に干渉が起きるのでしょうか。
あなた方の装置には、経路長を微調整する仕組みがあります。その微調整
を使って、干渉が起きるのでしょうか。片方だけの調整では、私の疑問は
解けません。この意味はお分かりだと思います。

この経路長の微調整の装置は物理学辞典の図からは、光の波長である数百
ナノメートル程度の距離の調整ができるとは思えません。これでは光の波
長が測定できるとは思えません。微調整の精度は光の波長と同じ程度なの
ですか。現代科学者にはこのような精度は必要ないと言われる方がいます
が、私は必要だと思います。
あなた方の装置は、数百ナノメートルの精度で光の干渉が起きることを実
証してみなければならない装置なのです。微調整でその干渉が実際に起き
るかどうかを実証してから、結論を出すべきだったと思います。
ところで、あなた方の時代に、光の波長が数百ナノメートルである事は、
解明されていなかったのではないのでしょうか。だから、微調整の精度に
までは気が回らなかったのではないのでしょうか。

それに、十数mも別の経路を進んだ光が干渉によって暗くなり、光が消え
る事が現実としてありえるとは思えないのです。ひとつの光源からの光を
別々の経路を通過させた後、光の干渉によってまったく消し去ることが、
あなた方の作られた装置で可能でなければならないのですが、この点につ
いてどのようにお考えでしょうか。

2つの経路の光の位相が一致すれば、望遠鏡では明るい光が観測されます。
−−−*−−−*−−−*−−−*/\
−−−*−−−*−−−*−−−*\/ 明るい光が観測できます。
→2つの経路の光の進行方向   望遠鏡

2つの経路の光の位相が180度ずれれば、望遠鏡では光を感じません。
−−−*−−−*−−−*−−−*/\
−*−−−*−−−*−−−*−−\/ 望遠鏡通過後、光が消えます。

また、光の経路は十数回も鏡で反射を繰り返しています。鏡の平面度の精
度は確かなのでしょうか。鏡面が凸凹したりゆがんでいると、光の位相が
さまざまにずれ、干渉できなくなるのではないでしょうか。
位相がさまざまにずれると、青みを帯びた色になると私は考えます。遠い
景色が青みを帯びた色に見えるように。また空が青く見えるのも同じ理由
からと考えています。
また、鏡面は、奥の面だけでなく、手前の面でも光が反射されていること
も考慮しなければならないと私は考えます。これによっても光の位相のず
れが生じます。この点についても、どのようにお考えでしょうか。

今、気がついたのですが、微調整の装置は2つのそれぞれの経路の光を、
干渉を観測する望遠鏡に返すための、反射角を調整するための物で、経路
長を調整するものではないのでしょう。だとすれば、私の疑問は、あなた
方には考慮されていなかったと思えます。

マイケルソン様もモーレー様も100年以上前に活躍された人たちでした。
今はもうお二人ともお亡くなりになられていると思います。ということで、
お答えは、いただけないと思います。残念でした。同じ世代の人の中に、
私と同じ疑問を持った方がおられたと思いますが、その方にはどのような
お返事をなされたのでしょうか。その書簡が残っていてほしいと思います。

今、あなた方の実験が相対論を支える柱の一つになっているのです。私は
あなた方が作った柱を取り去りたいと思っているのです。ただし実行でき
るだけの行動力がないのです。お笑いください。

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