gyoのSF界、地球内部は常温 目次へ戻ります。 地球内部に向かって掘削ドリルで穴を開けていきます。このドリルは摩擦 熱で高温になります。この高温を冷却するために、地表から水を送り込み ます。送り込まれた水は、摩擦熱を吸収し、再び地上へ戻ってきます。 冷却水 地表 |↓| ← |↓| → \ |↓| / ↑|↓|↑ ↑|↓|↑ ↓ は地底に向かう冷却水です。 ↑|↓|↑ ↑ は地表に回収される冷却水です。 ↑|↓|↑ | |は管です。 ↑#↓#↑ # #はドリルです。 ← → 地底 もし冷却水がドリルの摩擦熱を吸収しなかったら、熱はすべてドリルに蓄 積されてしまいます。そしてドリルは高温のために溶けてしまいます。 地上で発生する熱は、ほとんど上空へ送り出されます。たとえば地表の熱 は空気に伝達されます。この空気は上空へ昇り、宇宙空間へ熱を放出しま す。この様に、熱運動である分子の振動が、次々に伝達され、最終的には 宇宙空間へ放出されます。 地中の岩盤内では、あらゆる方向からの圧力がかかってきます。このため 岩盤内の原子は、自由に熱運動ができません。つまりドリルの熱運動を吸 収できる自由度が、岩盤内の原子にはないのです。このため熱運動を吸収 できる空間を作ってきたドリルに、熱運動のすべてが吸収されることにな ります。つまり、地底深く掘削していくと、掘削時に発生する摩擦エネル ギーは、地底の岩盤に伝えることができないと考えています。この摩擦熱 は、冷却水を通して、地上へ放出することしかできないのです。もし冷却 水がなければ、摩擦熱はすべてドリルに蓄積されます。そしてドリルはや がて熱により変形してしまうのです。 坑道深くに入って、大勢で炭鉱作業をしていると、坑道の温度は次第に上 昇します。これは、作業時の機械や、人間の体温が、岩盤に伝わりにくい ので、坑道の温度を上昇させるためだと思います。地下鉄や海底トンネル 内でも同様の現象が起きているはずです。この場合は、トンネル内に空気 を循環させ、空冷により温度を常温に保っています。 日本近海の海底を数kmほど深く掘削して調査する計画があるそうです。 この調査でも、地底温度を測定するはずです。この時に、測定器を、地中 に下ろしていく時、岩盤とこすれて摩擦熱が発生し、これが温度上昇とし て表れます。この摩擦熱がすべて地表に放出されて後の温度を測定してい ただきたいと、私は考えています。 この様なことを書いたのは、地球の内部が数千度の高温であるとは考えら れないからです。地底深く潜ればもぐるほど、岩盤は、熱を吸収しなくな ります。ですから、地底の温度測定には、この様な考えを取り入れて、注 意深く測定してほしいと思います。 お楽しみいただけましたか。 先頭へ戻ります。