中国が西沙諸島の観光を推進 専門家「わが主権の宣誓に有利」

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  中国国家観光局は現在、中国とベトナムが領有権を争う南シナ海の西沙諸島(英語名:パラセル)の観光を推進している。一方的な観光推進によって、周辺国との領有権をめぐる摩擦が生まれることは避けられない情勢だ。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

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  西沙諸島は海南島の南東、北回帰線よりも南に位置しており、自然に恵まれた島は希少価値の高い美しい風景を見せてくれる。海南観光発展委員会劉小剛副主任は、年内に西沙諸島を通る海洋観光路線の開通を実現したいと話している。その第一歩が西沙諸島の観光を実現することで、続いて海南島付近の無人島の観光開発に入る。

  現在、西沙諸島に向かう航路はすでに確定しており、海口・三亜を通って西沙諸島の北の沖および付近の諸島に到着する「椰香公主号」クルーズによる運行となる。

  軍事専門家の尹卓氏は「最初に発見し命名」「最初に経営開発」「最初に管轄権・主権を行使」という従来の国際法の「先占原則」に従えば、「観光開発が経営開発の一部分であり、特にこのような観光船の運航は、当然、われわれの主権を表明するものであり、西沙諸島におけるわれわれの存在を確固たるものにする上で大いに有益」と述べた。

  西沙諸島は北回帰線以南にあり、豊富な雨量により諸島付近の海水は通年の温度差が小さい。恵まれた自然条件が西沙諸島の独特の景観を生み出し、諸島最大の諸島である永興島に上陸すれば、熱帯の植物園に入ったような気分になる。西沙諸島に生息している鳥類は40種、6万羽以上で、「鳥の天国」としても名高い。(編集担当:米原裕子)

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