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オトーサンにとってのフェルマーの問題(フェルマーの最終定理)

オトーサンは解はないと自分なりに完璧に断定できたと思っているフェルマーの最終定理。
はたしてオトーサンが操る原始的代数学でフェルマーの最終定理は?解がないと断定できているのか?
ともあれ、オトーサンはこれがフェルマーさんが辿ったルートだろうと思っています。
(2010年4月17日、とうとうこの問題に解がないと断定できた記事を追記しました。 最後にはやっぱりサンゴ礁数列が登場しました。)


確か2001年頃、アンドリュー・ワイルズ氏によって、やはり解はないと断定されたフェルマーの問題(フェルマーの最終定理)ですが、 オトーサンもこの問題を考えてみたことがあるのです。
この証明は完全でなかったけれど、今度またヒントが浮かんで再挑戦しました。(07年11月7日)(07年12月09日再々挑戦)


オトーサンにとってのフェルマーの問題(フェルマーの最終定理)


1989年、1990年ごろ、サンゴ礁数列を含めて論文を公開して確かめてもらいたいと思い、 地元の教育委員会や新聞社などに持っていっても相手にしてもらえなかったのでしたが(この問題の記事を掲載した日本経済新聞社にも断られました)、サンゴ礁数列をインターネットで公開するのは07年9月17日が初めてです。


オトーサンがフェルマーの問題に逢ったのは、確か1988年の日経新聞に紹介されているのを見たときです。
ちょっとやってみて、こんなものがわかるはずがないと、やめて数日たったある晩にみた夢がきっかけでした。
この夢をもとにサンゴ礁数列というものを考案して、これは出来ると思ったものです。

それではフェルマーの問題に再挑戦です。
07年11月3日(07年12月9日再々挑戦)

最初に、オトーサンが考案したサンゴ礁数列というものから、みていってください。

下の写真がN=2のときのサンゴ礁数列です。左から1列づつ足していくと、1、4、9、16、25、36、49と 自然数の2乗になっています。意味がのみこめたところでこの数列を右から押して2等辺3角形状(パスカルの3角形風に)並べ替えると、 万華鏡のようなその構造がよく分かるのではないかと思います。

万華鏡といいましたが、このN=2の場合のサンゴ礁数列の中で、5の2乗を表す3角形の中に2の2乗を表す3角形と3の2乗を表す3角形、 もうひとつ4の2乗を表す3角形があるのが確認できると思います。これが3、4、5の解の組を表しているのですね。 また、もっと大きい13の2乗を表す3角形とその中に4の2乗、5の2乗、12の2乗を表す3角形が確認できると思います。 これが13、12、5の解の組を表しているのです。
青く塗ったところと、赤く塗ったところの数の合計が等しくなっているところが、解がある位置を示しています。

N=3の場合のサンゴ礁数列です。



N=4の場合。一部かけているところがあるのは面倒だっただけで意味はありません。 サンゴ礁数列は永久に続くまさにサンゴ礁のような数列だから、どのように書いておいても意味さえ分かればいいわけなんですね。


N=5の場合


N=6の場合



これらの数列を構成している数の中、一段目から上に書いてある1個1個の数をオトーサンは「さのさ」と呼んでいます。各N乗数の1段目に並べられる「さのさ」、 2、6、14、30、62などを代表させて、たとえばR1とし、 また次の段に並ぶ「さのさ」をR2のように書き、さらにR3、R4・・・・と重ねていくとN乗数を表すサンゴ礁数列となります。
このとき、0段目に並ぶ1は、「さのさ」ではなく、0と1の差で、Nにはよらずいつも1ということになります。

また、N=1のときのサンゴ礁数列は、N=2の時のサンゴ礁数列の一段目から上の2の部分が全て0に入れ替えられたものとなります。
つまり0段目に1が並んで続くだけの数列となります。

オトーサンはこのN乗数のサンゴ礁数列を使って、もし解があれば必ず、0でない自然数、X、Y、Nと0または自然数のZを使って
(X+Y+Z)^N=(X+Z)^N+(Y+Z)^N
と書けるし、また、このように書けないものの組み合わせは解にはならないことを証明したのでした。

1989年ごろサンゴ礁数列を考えたとき、もちろんN=1のときのことも考えていたのですが、N=1の場合は自明なことなので 当時は興味がなく、このことに関する記述はしていませんでした。
サンゴ礁数列の整合性みたいなことを考えると、これはよくないと思い今回追加記述しました。それが上の記述です。
また、あわせてZのとる範囲をN=1の場合を考え訂正しました。(07年9月29日)



ここからが、フェルマーの問題への再挑戦です。

まずサンゴ礁数列をどのように利用して、(2)式を得たかを説明いたします。

1図


図1はN乗数の様子を表している観念上のサンゴ礁数列だと思ってください。
枠ABCは(V+Y)のN乗を表していて、また枠BEDはVのN乗を表しています。
具体的には2乗の場合のサンゴ礁数列をみて想像してください。
ここで、仮定なのですが、枠ADECの中に書いてある数の合計が何かの自然数のN乗になっているとします。
そうすると、このときこのサンゴ礁数列は以下のことを語っています。
V^N+(何かの数のN乗)=(V+Y)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(0.1)
この、(何かの自然数のN乗)を1図のなかに表現すると次の2図のようになります。

2図


この図ではVをF点でXとZに分けてあります。 この(何かの自然数のN乗)を表すサンゴ礁数列を、右端をCにあわせて2図の中に表現すると、 枠HFCで表現される位置関係になることは明らかです。
このように表現すると、枠ADECの中の数の合計と枠HFCの中の数の合計は等しくなっていて
その合計は

(Y+Z)^N

となっています。

また枠ADGHの中の数の合計と枠GFEの中の数の合計は等しくなっていて
その合計は

Z^N

となっています。

サンゴ礁数列は1列目から順にX列目まで、書いてある数を全て加えると、その値がX^Nになるように出来ているのですが、 もしサンゴ礁数列の途中から1列以上連続して列を合計して、その値が何かの自然数のN乗になるようなことがあれば、 2図のようにフェルマーのN乗数が存在することになるのです。

最初に出てきた2乗数のサンゴ礁数列には、途中の1列の合計が3^2のときと、途中の1列の合計が5^2のときの様子が見えています。

そのような様子をN乗のときの観念上のサンゴ礁数列として表現したものが2図なのです。

もし
z^N=x^N+y^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
となる自然数x、y、zの組があるときは、2図のサンゴ礁数列中に必ずそれを表す枠ADECがあります。
このとき、2図で、枠ADEC枠ADGHの中の数の合計と枠GFEの中の数の合計は等しいので、 枠ADEC枠ADGHの中の数を枠GFEのサンゴ数列の上に移動させて、ぴったりと重ねて並べ替えると、 枠GFEの部分はサンゴ礁数列が2段重ねになったことになります。

こうやっておいて、このときの事情を数式で表現すると

X、Y、Zを自然数、NをN>1の自然数として

(X+Y+Z)^N=(X+Z)^N+(Y+Z)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
と表現できます。

すなわち、もし
z^N=x^N+y^N
となる自然数x、y、zの組があるときは、必ず(2)式の形に書けるので、(2)式の形に書けないような自然数、 x、y、zの組はN乗数の解の組ではないことになります。
またもし、サンゴ礁数列中のいたるところ全ての枠ADECの中の数の合計が何かの自然数のN乗になるようなことは絶対にないとすれば、 枠HFCの中で表現されている(Z+Y)のN乗もないことになり、このとき(2)式が成り立つことは一度もないわけです。

つまり、(2)式は論理的にサンゴ礁数列と同値になっているのです。
すなわちサンゴ礁数列は、もしNがN>1のときピタゴラス数があるなら、そのときは必ず自然数X、Y、ZとN>1の自然数Nを使って (2)式の形に書けるし
かつまた、(2)式の形にかけない自然数の組み合わせは解にはならないといっているのです。

ここで、(2)式にはもうひとつ大切な事実が含まれていることを、説明いたします。

それは、(2)式のあるNの値のとき解があると肯定すると、 そのあるNの値のときの式が他のNの値のときの解の存在を全て否定してしまうということです。

つまり、(2)式は最初から、このようになっているが、解が存在するのはただ1つのNの値のときにのみ解があるか、 あるいは全ての場合に解がないかのどちらかだ、といっているのです。

まあ、ひとことでいえば、N=2のときには解があるのが分かっているので、 上の理由でN>2の場合には解がないということになるのですが、そのことは、以下の段で説明していきます。

それでは以上のことを利用して、これからフェルマーの問題を証明します。


N=1の場合は自明なので、N>1の場合だけ論じます。

前段で証明したように
x,y,z,を0を含まない自然数また、NをN>1の自然数として
N+y=z・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
が解を持つならそれは必ず次のような形の式に書ける。

あらためて、X,Y,Z,を0を含まない自然数、NをN>1の自然数として
(X+Z)+(Y+Z)=(X+Y+Z)・・・・(2)

(2)式の形にかけない自然数の組み合わせには解はない。

即ち(2)式を解いてみればフェルマーの問題に結論が出るのです。




(09年1月12日追記1)(09年1月17日にさらに追記)

ここから下のくだりは相当昔にやった計算で、多項定理を使っての引き算に悩ましいこともあります。
今となっては、必ずしも必要ないので、面倒だったらとばして(9)式からはじめても大丈夫です。
(9)式は(2)式のNにN=2を代入して、さらにX=AZ,Y=BZを代入して得られる式
(A+B+1)^2=(A+1)^2+(B+1)^2
を計算すれば得られ、多項定理を使ってややこしく計算する必要はありません。
多項定理をつかった計算で得られた(8)式は解答のようだったけれども、ここからはさらに難しくなっていく袋小路というか、 拡散小路というか、そういうものだったようです。

でもまあ、(8)式からは無理数を含んでいるものの、3乗の場合の恒等式が得られていますし、 調べてみたら4乗までは根の公式があるみたいなので、 原理的には(8)式を使って4乗の場合の恒等式は得られると思います。
多項定理を使った計算も、ただの徒労ではなかったようです。
4乗の場合の恒等式を求める計算をしてみる予定は、いまのところ、いやひょっとしたら永久にオトーサンにはありません。
どなたか、計算されたら、結果だけでも教えていただけませんでしょうか?

そんなこんなでありまして、このあとの多項定理を使った計算はとばして

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        「そういうわけで、ここからが新しい挑戦となっています」

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と書いてあるところから読んでいただけば、納得していただけると思います。

(09年1月12日追記1終わり)


(2)式から
(X+Y+Z)ー(X+Z)ー(Y+Z)=0・・・(3)
ただし、X,Y,Zに共通する約数があるときは、式全体をそれで割っておき
共通する約数は無いものとして、同値の重複する式は調べないようにします。
(3)式においてX,Y,Zに共通の約数は無いものとします。

あとはこの(3)式を計算をします。 左辺の各項を展開してシグマでくくっておいて、第1項から第2項と第3項を引けばいいのです。

多項定理により
(X+Y+Z)=Σ[(N!/(p! p! p!)) X Y Z ]・・・・・・・・(4)
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでのすべての0 または自然数p,p,pに関する和。

(X+Z)=Σ[(N!/(p4! p5!)) X4 Z5]・・・・・(5)
ただしΣは、条件p+p=Nのもとでのすべての0 または自然数p,pに関する和。

(Y+Z)=Σ[(N!/(p! p!)) Y Z]・・・・・(6)
ただしΣは、条件p+p=Nのもとでのすべての0 または自然数p,pに関する和。



それでは(4)式から(5)式及び(6)式を引いて、(3)式の形を具体化します。

(4)式のp=0のときのすべてのp、pの場合の和は、 (5)式のすべてのp,pの場合の和と等しいのは明らかです。・・・・・・・(#1)

(4)式のp=0のときのすべてのp、pの場合の和は、 (6)式のすべてのp,pの場合の和と等しいのは明らかです。・・・・・・・(#2)

上記の(#1)及び(#2)を考慮し、かつ、これら2つの場合に重複するZを考慮表現して、(4)式から(5)式及び(6)式を引き、(3)式を具体的に書くと。

Σ[(N!/(p! p! p!)) X Y Z ]ーZ=0・・・・・・・・(7)
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

ここで、X=AZ,Y=BZとおくと・・・・・・・・・・・・・・・・・・(#3)

A及びBは正の有理数となります。

このA,B及びZをもちいて(7)式を書くと

Σ[(N!/(p! p! p!)) (AZ) (BZ) Z ]ーZ=0
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

これをさらに計算していって
Σ[(N!/(p! p! p!)) A Z B Z  Z]ーZ=0
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

これを整理して
Σ[(N!/(p! p! p!)) A B Z Z  Z]ーZ=0
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

さらに整理して
Σ[(N!/(p! p! p!)) A B Z+p+p]ーZ=0
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

さらに整理して
Σ[(N!/(p! p! p!)) A B Z]ーZ=0
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

さらに整理して
Σ[(N!/(p! p! p!)) A B]ZーZ=0
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

さらに整理して
Σ[(N!/(p! p! p!)) A B]ー1=0
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

シグマの中をABでくくってABをシグマの外に出すと
AB [Σ[(N!/(p! p! p!)) A−1 B−1]]ー1=0
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

ここで、左辺の定数項ー1を右辺にもっていくと
AB [Σ[(N!/(p! p! p!)) A−1 B−1]]=1・・・・・・・・・・・・・・(8)
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

(8)式がすべてを語ってくれてます。右辺の定数1がすべてをあらわしている感じです。

N=2のとき(8)式は、左辺のシグマでくくられた中の式は定数2となり
このとき
2AB=1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9)
この(9)式が、(3)式がN=2のときに自然数解をもつための条件です。

これを(#3)の2式に入れ、得られたX,Y,Zの組み合わせは(3)式を満足します。


N>2のとき、左辺のシグマでくくられた中の式はシグマの条件からの組み合わせの次数(0からN−1まで)を持つ A−1とB−1 の積A−1−1の自然数定数倍の項の和となり
シグマでくくられた中の式は
 1、有理定数のみとなることはありません。
 2、変数は文字A,Bで表されており、文字A、B以外の文字が使われることはありませ
  ん。
 3、変数は文字A,Bで表されており、しかも、その式が1/ABになることはありませ
  ん。
以上の1〜3のことを考えれば、一見しては
A,Bは有理数ですから、この、N>2のときは(8)式は成立せず
したがって(8)式は有理数の解をもたないようにみえます。

おっちょこちょいなオトーサンは、ここでこんなものある訳がないと思い、証明は完了したと思っていました。
ですが2002年ごろ、インターネットで公開して、皆さんに教わってみると、そうとは言い切れないと分かったのでした。

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「そういうわけで、ここからが新しい挑戦となっています」

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もう一度やってみる気になったのはサンゴ礁数列が生み出した(2)式について、Nのある自然数の値のときの(2)式は Nの他の値のときの(2)式を全てを否定している、それぞれ実に排他的な式になっていると気が付いたからです。

(申し訳ありませんがここからの文字の表現はN乗のことは^Nと書き、キーパンチの労力を少なくして続行いたします)


ここで、(2)式にあらかじめ(#3)の2式を代入して
(AZ+BZ+Z)^N=(AZ+Z)^N+(BZ+Z)^N
(A+B+1)^N=(A+1)^N+(B+1)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10)
(10)式で、A及びBは正の有理数

この(10)式は(2)式と同値で、したがってサンゴ礁数列は、もしN乗数があるなら必ず
(10)式の形に有理数、A及びBで表現できるし、また有理数A及びBで (10)式の形に書かれていない式は等式にはならないといっています。
この(10)式のNを、N=2として

(A+B+1)^2=(A+1)^2+(B+1)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11)

それでは、(10)式から、(11)式を回り道して、また(10)式に戻ってくるようなことをやってみます。
(11)式には解の組があります。
その解の条件は(9)式で、(9)式から
B=1/2A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(12)

これを(11)式に代入すると
(2A^2+2A+1)^2=(2A^2+2A)^2+(2A+1)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(13)

ここで、(13)式をみるときに考察しておくべきことは、以下のようなことになります。

正の有理数全てから、A、Bの2つの有理数を取り出す操作という集合を考え、それをSとし、 正の有理数全てからから2AB=1という条件にあうA、Bを取り出す操作という集合を考え、それをTとし、 また、正の有理数全てから2AB=1という条件に合わないA及びBを取り出す操作という集合をUとすると
Sを全体集合として、TとUは互いに補集合の関係にありTとUに共通部分がないのは明らかです。
つまり、集合Tの有理数、A及びBを(11)式に代入すると(13)式という恒等式になり、いつでも等式が成り立ち、 逆に集合Uの有理数、A及びBを(11)式に入れると、絶対に等式は成り立たず、かつまた、 この2つの場合しか集合Sの有理数A及Bはありません。

すなわち、N=2の場合
A及びBを有理数として、2AB=1という条件を保ったA及びBの組以外の全てのA及びBの組は(11)式の等式を満たすことはないので
したがって、
(10)式のN=2の場合の
(A+B+1)^2=(A+1)^2+(B+1)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・(11)
という式の場合
2AB=1という条件を(11)式に含ませて得られた2つの有理数A及びBに関する式である(13)式以外の式は、 全て等式が成り立たないことになります。
この「(10)式のN=2の場合の(11)式に(9)式の条件を入れて得た、(13)式の形の式は、 (11)式がこの13式の形以外の式では全て等式が成り立たないということ」が後で非常に大切なことになります。

さて、話を少し戻して
(11)式をもとにして、N>2の場合を考えます。
N>2として (11)式の両辺に(A+B+1)^(N-2)をかけてやると
(A+B+1)^2*(A+B+1)^(N-2)
=(A+1)^2*(A+B+1)^(N-2)+(B+1)^2*(A+B+1)^(N-2)・・・・・・(14)

整理して
(A+B+1)^N
=(A+1)^2*(A+B+1)^(N-2)+(B+1)^2*(A+B+1)^(N-2)・・・・・・・・・(15)

となって、左辺は(10)式と等しくなっていますが、右辺は(10)式とは異なっています。

同じ(10)式から出発して、正しく代数の演算をして得た(15)式なのに、なぜ(10)式と異なる式になったのでしょう。

サンゴ礁数列は、どのNの場合も、もし解があれば、こういう形で与えられるといっているだけで、解があるとはいっていないのです。
また、各Nの場合の(2)式は、もし解があれば、必ず自然数X、Y、ZとN>1の自然数Nで(2)式の形で書けるし、そのとき他のNの場合は、 X、Y、ZとN>1の自然数Nで、(2)式の形には書けないといっていると考えられます。

そういうわけなので、とりあえず解の組が存在することがわかっている、N=2の場合を利用して状況を把握していきましょう。

(15)式は(11)式の両辺に等しく(A+B+1)^(N-2)をかけただけですから、式として
(11)式と同値の式です。

この(15)式について、次の考察をしておきます。

左辺の式、(A+B+1)^Nに全ての有理数の中から、数を2個取ってきてAとBに代入する操作全ての場合を考えてみますと。
そのおのおのの操作全ての場合に右辺の式、
(A+1)^2*(A+B+1)^(N-2)+(B+1)^2*(A+B+1)^(N-2)が 1対1で対応していることは明らかです。

つまり、(15)式は、等式が真とも偽ともいえませんが全ての有理数から数を2個取ってきてAとBとに代入する操作において、 1組のAとBの組で書かれる左辺の式に対して1組のAとBの組で書かれる右辺の式が、1対1で対応しているのは明らかです。

ということは、この(15)式の等式の真偽を確かめれば、全ての場合のN乗数のことが確かめられるということになります。

ここで(15)式に、(12)式のB=1/2Aを代入してみましょう。

(2A^2+2A+1)^N
={(2A^2+2A)^2}*{(2A^2+2A+1)^(N-2)}
+{(2A+1)^2}*{(2A+2A+1)^(N-2)}・・・・・・・(16)式


ここでもう一つの方向から考えて、

(13)式の両辺に(2A^2+2A+1)^(N-2)をかけてやると

(2A^2+2A+1)^2*(2A^2+2A+1)^(n-2)
={(2A^2+2A)^2}*{(2A^2+2A+1)^(N-2)}
+{(2A+1)^2}*{(2A+2A+1)^(N-2)}

左辺を整理して
(2A^2+2A+1)^N
={(2A^2+2A)^2}*{(2A^2+2A+1)^(N-2)}
+{(2A+1)^2}*{(2A+2A+1)^(N-2)}・・・・・・・(17)式

この17式のもとになった(13)式は恒等式ですから、(17)式も恒等式です。

ここで(16)式と(17)式を比べて見ますと、両者は全く同じものとなっています。

したがって、(16)式は恒等式です。

また、(16)式は(1)式のzをz=2A^2+2A+1として、zのN乗を左辺として表現した式となっています。
これから(16)式の右辺を(1)式の形に変形してみます。

(16)式をさらに変形して確かめてみます。

(2A^2+2A+1)^N
=[{(2A^2+2A)^(2/N)}*{(2A^2+2A+1)^{(N-2)/N} }]^N
 +[{(2A+1)^(2/N)}*{(2A+2A+1)^{(N-2)/N} }]^N・・・・・・・・・・・・・・(18)
となり、右辺をこのように書くと確かに(16)式は
(    )^N=(    )^N+(    )^N の形に変形出来ましたが
(18)式は、これが恒等式であるため、等式は常に成立していますが、右辺第1項、 右辺第2項ともに有理数のN乗とはなりません。
なぜかといいますと、指数(2/N)も、指数{(N-2)/N}も、真分数なので
Nが偶数のときも真分数となり
かつまた、明らかに
(2/N)<>{(N-2)/N}

右辺の各項の[ ]の中は無理数にしかなりません。

かつまた
(18)式を成立させる有理数、A及びBの組みは
有理数Aを使って(18)式のように書かれるような
2AB=1 を満足するA及びBの組み以外のA及びBの組みには、解となる組みはありませんから
すなわち(15)式は、(18)式の形に書かれる以外の有理数の組、 A及びBに関する式は等式さえも成立しません。
すなわち、N>2の場合、(15)式は(18)式のように、右辺が2つの無理数のN乗の足し算の形で成立するか、(9)式の条件以外のA及びBの組で偽なる式になるか、どちらかにしかなりません。

このどちらも、いわゆるフェルマーのN乗数の条件を満たしていないので

フェルマーさんの言ったとおり

N>2では
(1)式
z^N=x^N+y^N

に解はありません。

これで全てを断定できたと思いますが、念のため、N>2の場合の(10)式から出発してN>2の場合に(10)式の解となる、 有理数、A及びBの組があると仮定して、この仮定が、N=2のときの本当は存在する解を否定してしまう様子を見てみます。

あらためて(10)式を書いて、はじめます。

(A+B+1)^N=(A+1)^N+(B+1)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10)
(10)式で、A及びBは正の有理数

(10)式の両辺を(A+B+1)^(N-2)で割って

(A+B+1)^2
={(A+1)^N}/(A+B+1)^(N-2)+{(B+1)^N}/(A+B+1)^(N-2)・・・・・・・・・(19)

となって、この(19)式は(10)式と同値の式ですから、(19)式について、サンゴ礁数列はもしN>2のとき有理数の解があれば、 N=2の場合については、このように書かれるといっているのです。

この場合、N>2のとき有理数の解があると仮定すると、N=2の場合の(11)式を否定してしまうわけなのです。

もう少し詳しく説明しますと、(19)式を変形して
(A+B+1)^2
=[{(A+1)^(N/2)}/(A+B+1)^(N-2)/2]^2
+[{(B+1)^(N/2)}/(A+B+1)^(N-2)/2]^2・・・・・(20)

と、(11)式とは全く異なる式になり、(11)式を否定してしまいます。

(11)式においては、A、Bが有理数なら、左辺、右辺ともに必ず有理数になりますが、(20)式は、 Nが奇数のときは必ず右辺が無理数を含んだものとなって、これも(11)式を否定しています。

また、当たり前ですが、N=2のときの解の組を(20)式に代入しても等式は成立しません。

(20)式においては、Nが偶数のときも、奇数のときも、(11)式とは異なる式となっています。

ここで、またまた念のために、(20)式と(11)式を連立させてみて、計算してみますと、

次の2つの場合が考えられます。

(1)
{(A+1)^(N/2)}/(A+B+1)^(N-2)/2=(A+1)かつ
{(B+1)^(N/2)}/(A+B+1)^(N-2)/2=(B+1)・・・・(21)

(2)
{(A+1)^(N/2)}/(A+B+1)^(N-2)/2=(B+1)かつ
{(B+1)^(N/2)}/(A+B+1)^(N-2)/2=(A+1)・・・・(22)

(21)式を計算しても、(22)式を計算しても、A=Bと答えが出ます。

これをまた(20)式に代入して、またも(11)式と連立させて計算すると、A=B=0と答えが出ます。

(09年3月4日訂正)
これは、X=0、Y=0ということで、さらにまたこの結果を(2)式に代入すると、Z=0と答えが出ます。

X=0、Y=0、Z=0は自明な解で、探していたものとは違います。 やはり、(10)式のN>2の場合に、自明な解以外に有理数A、Bの解の組があるというのは間違った仮定で、 (10)式のN>2の場合には有理数A、Bの解の組はないという結論に達します。

(2)式はただ1行で、フェルマーの問題の全貌を示していたのですね。

錯覚して思い込んでいました。
正しくは、A=B=0はでたらめな答えです。
A=B=0は、(10)式(11)式も、(20)式も満足できません。
このようなでたらめな答えができるわけは、(10)式(11)式か(20)式のどちらかが正しく、どちらかが正し正しくない場合に限られると考えられます。
なぜかといいますと、たとえば
x<>0の条件のもとでは(これを書き漏らしていました。09年3月10日追加)
2x=x
という式はでたらめな式で、複素数を含めて、どんな数もこの式を満足できません。
しかし、たとえば、この式の左辺と右辺をひっくり返して、辺々加えると
2x=x
 x=2x
辺々加えて
2x+x=2x+x
と正しい式に戻ってしまうときがあるのです。
ということ連立してでたらめな式ができた、(10)式(11)式と(20)式は片方が正しく片方がでたらめな式、 または両方ともでたらめな式であるということができます。
(10)式(11)式は正しく解の組がある、正しい式ですから、(20)式がでたらめな式で、A,Bが正の有理数のときは (20)式はどのような正の有理数A,Bを考えても成立することは無いのです。
(2)式はやはり、ただ1行で、フェルマーの問題の全貌を示していました。
(09年3月4日訂正終わり)

(08年12月21日追記分)
ここでまたまた念のため、次のような計算もやってみました。
改めて(19)式からやってみます。

(A+B+1)^2
={(A+1)^N}/(A+B+1)^(N-2)+{(B+1)^N}/(A+B+1)^(N-2)・・・・・・・・・(19)

ちょっと書き直して
(A+B+1)^2
={(A+1)^2*(A+1)^(N-2)}/(A+B+1)^(N-2)
+{(B+1)^2*(B+1)^(N-2)}/(A+B+1)^(N-2)
もうすこし書き直して
(A+B+1)^2
=(A+1)^2*{(A+1)^(N-2)/(A+B+1)^(N-2)}
+(B+1)^2*{(B+1)^(N-2)/(A+B+1)^(N-2)}・・・(23)

ここで改めて(9)式を書いてみます。
2AB=1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9)
これから
b=1/2A
このBを(23)式に入れると
(2A^2+2A+1)^2
=(2A^2+2A)^2*{(2A^2+2A)^(N-2)}/(2A^2+2A+1)^(N-2)}
+(2A+1)^2*{(2A+1)^(N-2)}/(2A^2+2A+1)^(N-2)}・・・・・・・・・・・・・・・(24)
となります。

この(24)式が、N>2の場合に真なる式であるためには、恒等式(13)式と較べてみると
{(2A^2+2A)^(N-2)}/(2A^2+2A+1)^(N-2)}=1で、
かつ{(2A+1)^(N-2)}/(2A^2+2A+1)^(N-2)}=1
でなければなりません。
そうすると
2A^2+2A=2A^2+2A+1で、かつ2A+1=2A^2+2A+1でなければなりません。
そうすると、1=0でかつ、A=0でなければなりません。
このようなことはありえないので、(19)式はN>2の場合は偽なる式といわざるを得ません。

そこで元になった(2)式
(X+Y+Z)^N=(X+Z)^N+(Y+Z)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
はN>2の場合には偽なる式になるといわざるを得ません。
もちろん、N=2の場合の(19)式は、恒等式であるため常に真となっている(13)式と同じ式になります。

(09年1月12日追記2)(09年1月17日さらに追記)

まとめると、 自然数X,Y,Zの組がフェルマーの問題の解を生成するためには、(2)式の形に書けなければならない。
ところが、N>2のばあい(2)式は、ありとあらゆる自然数X,Y,Zの組み合わせにおいて偽なる式になっている。
だから、N>2の場合にはフェルマーの問題に解はない。

実はこれまでの証明で、まだ言及していない大切なことが残っています。
それはサンゴ礁数列が、Nがどんなに大きくなっていっても確実なものなのかということです。
これについては、サンゴ礁数列は実に泥臭く数学的には自明なことばかり並べていって、こしらえたものなので、 紛れようはなく確実なものです、と、もうしあげておくだけにして、中学生、高校生の皆様へのクイズとしておきましょう。

(09年1月12日追記2終わり)


以上、今朝見た夢で、この方がひらたくて分かりやすいよと教えられて追記しておくことにしました。

(08年12月21日追記分おわり)


(09年3月1日追記)

先日、ある、科学、哲学などを公開で議論する掲示板に、フェルマーさんはこの問題の証明を得ていたと思いますというカキコミをして、 専門家の方々のご意見をいただきました。
どうやら、N=2の場合と、N>2の場合をごちゃ混ぜに考えているところに問題があるということらしいです。
そこのところの、うさんくささはオトーサンも絶えず感じたり、いや大丈夫と思いなおしたりで、もやもやしているところではあります。

そこで、ここで、オトーサンが何を考えていたのか、ひらたく述べさせていただきたいと思います。

(11)式と(23)式を以下に並べて書いて、具体的に数字をいれて、考えていたことを説明いたします。

(A+B+1)^2=(A+1)^2+(B+1)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11)

(A+B+1)^2
=(A+1)^2*{(A+1)^(N-2)/(A+B+1)^(N-2)}
+(B+1)^2*{(B+1)^(N-2)/(A+B+1)^(N-2)}・・・(23)

(11)式も(23)式もA,Bは有理数という以外制限は付いておらず、したがって(11)式の左辺と (23)式の左辺とは同じものといっていいと考えられます。
そこで、(11)式と(23)式を合体させ、次のように書くことができると考えられます。
(A+B+1)^2
=(A+1)^2+(B+1)^2
=(A+1)^2*{(A+1)^(N-2)/(A+B+1)^(N-2)}
+(B+1)^2*{(B+1)^(N-2)/(A+B+1)^(N-2)}・・・・・・・・(25)

この(25)式で、たとえばN=3として、具体的にA,Bにピタゴラス数の解の条件をなっている数字をいれてみます。

2AB=1
が条件でした。
そこで、たとえば
A=1,B=1/2
の有理数の組を(25)式に入れてみます。

(1+1/2+1)^2
=(1+1)^2+(1/2+1)^2
=(1+1)^2*{(1+1)^(3-2)/(1+1/2+1)^(3-2)}
+(1/2+1)^2*{(1/2+1)^(3-2)/(1+1/2+1)^(3-2)}・・・・・・・・(26)

これを計算すると
(2+1+2)^2
=(2+2)^2+(1+2)^2
=(2+2)^2*{(2+2)^(3-2)/(2+1+2)^(3-2)}
+(1+2)^2*{(1+2)^(3-2)/(2+1+2)^(3-2)}・・・・・・・・(27)

すなわち
(5)^2
=(4)^2+(3)^2
=(4)^2*{(4)^(3-2)/(5)^(3-2)}
+(3)^2*{(3)^(3-2)/(5)^(3-2)}・・・・・・・・(28)

すなわち
(5)^2
=(4)^2+(3)^2
=(4)^2*(4/5)
+(3)^2*(3/5)・・・・・・・・(29)

このように(29)式の2番目の等号が成立していません。

(23)式は1対1で(11)式に対応しているから、(25)式のようにかかれる以外、外に式はありません。
また、(25)式の左辺
(A+B+1)^2
は全ての有理数の組み合わせ、A,Bを含み、また、一番目の等号が成立するのは
条件
2AB=1
の場合だけです。
このときに2番目の等号が成立しないのは明らかで、これは、 (10)式と同値の(23)式の等号が成立することがないということです。

すなわち
N>3の場合の(10)式は等号が成立することが無い。

すなわちN>3の場合、(10)式が真なる式になることは一度もない。

(10)式を肯定し、そして(23)式を肯定すると、具体的に有理数を入れてみて計算した、この例のようなことが全てのピタゴラス数の解の場合に起きると、 オトーサンは主張して、このことを一般的に書いたのが(24)式なのです。

(09年3月1日追記終わり)


(09年3月4日追記)

前述の記事で書いてあったことに、重大なケアレスミスがありました。
09年3月4日訂正の、(10)式(11)式と(20)式を連立させた結果を書いてあるところです。
計算の結果についての判定にとてつもないケアレスミスがありました。
これを正しく直せば、この時点でフェルマーの問題はフェルマーさんが書いたとおりだと断定できます。
錯覚して、まだ断定できていないと思い
2乗の場合の条件式をいれて、結果を出したのが、いかにもうさんくさくて、議論を呼ぶこととなったのでした。
訂正されたほうの考えを読んでいただきたいと思います。
もはや、2乗の場合の恒等式(13)式の登場を待たないで証明できていて、これにはうさんくささは無いと思います。

(09年3月4日追記終わり)

(09年3月15日追記)

今日はオトーサンが、混乱しながら色々グチャグチャ考えていたことを二つほど述べさせていただきます。

一つ目は

(11)式と(19)式を並べて書いて、ここでひといきいれ、両式の左辺を見つめ、 もう一度サンゴ礁数列に問いかけてみるという考えです。

(A+B+1)^2=(A+1)^2+(B+1)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11)

(A+B+1)^2
={(A+1)^N}/(A+B+1)^(N-2)+{(B+1)^N}/(A+B+1)^(N-2)・・・・・・・・・(19)

これから、うえの(11)式と(19)式の左辺が同じなのに、右辺が異なっている様子を、サンゴ礁数列に問うてみることにします。

まず(10)式を書いて、はじめていきます。

サンゴ礁数列は具体的に書いてこそ、意味が自明的に分かるから、N=3の場合とN=2の場合について考えます。

(A+B+1)^N=(A+1)^N+(B+1)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10)

(10)式の両辺を(A+B+1)^(N-2)で割ったのが、次の(19)式です。

(A+B+1)^2
={(A+1)^N}/(A+B+1)^(N-2)+{(B+1)^N}/(A+B+1)^(N-2)・・・・・・・・・(19)

この(10)式のN=3の場合は次のような式になります。

(A+B+1)^3=(A+1)^3+(B+1)^3・・・・・・・・・・・・・・・・・・(30)

これから
(A+B+1)^2
={(A+1)^3}/(A+B+1)+{(B+1)^3}/(A+B+1)・・・・・・・・・(31)

この(31)式は(30)式の両辺を(A+B+1)で割ったものとなっております。

ここであらかじめお断りいたしますが、以下に示すサンゴ礁数列はすでに発表していた図を、右に90度回転させ、 さらに数列の要素となっている個々の数を左に90度回転させたものとなっております。

したがって、従来のものと列と行が入れ違ったものとなっておりますが、意味は同じです。

(30)式に対応しているサンゴ礁数列は次のようになります。
(30)式のもとの式は
(x+Y+z)^3=(X+z)^3+(Y+Z)^3
ですから、(30)式に対応するのは、以下のようなサンゴ礁数列になるわけです。
以下、各式に対応するサンゴ礁数列は同様の事情となっています。

13行まで具体的に書いてあります。

たとえば、一行目から5行目までの数を全て加えると、5の3乗すなわち125になるという具合にできています。

全体で13行ありますから、全体では13の3乗、すなわち2197を表しています。

図3

1
1 6
1 6 12
1 6 12 18
1 6 12 18 24
1 6 12 18 24 30
1 6 12 18 24 30 36
1 6 12 18 24 30 36 42
1 6 12 18 24 30 36 42 48
1 6 12 18 24 30 36 42 48 54
1 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60
1 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66
1 6 12 18 24 30 36 42 48 54 60 66 72

上の3図、N=3の場合のサンゴ礁数列に対して、以下の4図は X+Y+Z=13という具体的な場合の(31)式を表している層状の数列ということになります。

4図の層状数列は、3図のN=3の場合の、X+Y+Z=13という具体的な場合のサンゴ礁数列の全ての要素を、 13で割ってあるものです。
また、たとえばX+Y+Z=5の場合の(31)式を具体的に書こうとすると、 N=3の場合のサンゴ礁数列を5行分書いて、その5行分の要素をすべて5で割ることになります。

ここで、これらの層状数列に掛ける割るの演算をする場合のオトーサン流は、ある数を掛ける場合は全ての要素にその数を掛ける。
また、ある数で割る場合も、全ての要素をその数で割る、というやり方であるということをお断りしておきます。
それは、この層状数列は選んだ行、選んだ枠は中の要素の値を全て加えるというルールがあって、 選ばれた値たちは、自動的に全てプラス演算されるからで、これらプラス記号でつながった値たちにある数を掛けるということは、 選ばれた値たち全てに、その数をかけることだとオトーサンは思うからです。

割る場合も同様です。

しかし、自己流のこの考えが妥当なものかどうかは、皆様のご判断を待つしかないと思っています。

加え算、引き算はする必要が無かったので、考えていません。

図4

1/13

1/13 6/13

1/13 6/13 12/13

1/13 6/13 12/13 18/13

1/13 6/13 12/13 18/13 24/13

1/13 6/13 12/13 18/13 24/13 30/13

1/13 6/13 12/13 18/13 24/13 30/13 36/13

1/13 6/13 12/13 18/13 24/13 30/13 36/13 42/13

1/13 6/13 12/13 18/13 24/13 30/13 36/13 42/13 48/13

1/13 6/13 12/13 18/13 24/13 30/13 36/13 42/13 48/13 54/13

1/13 6/13 12/13 18/13 24/13 30/13 36/13 42/13 48/13 54/13 60/13

1/13 6/13 12/13 18/13 24/13 30/13 36/13 42/13 48/13 54/13 60/13 66/13

1/13 6/13 12/13 18/13 24/13 30/13 36/13 42/13 48/13 54/13 60/13 66/13 72/13

この4図の層状数列は、全体の要素全てを加えると13^2、すなわち169になっています。

しかしたとえば、1行目から5行目まで加えても125/13となって、5の2乗にはなっていません。

4図はサンゴ礁数列とはいえませんから、このような現象を取り上げても意味がないといわれそうですが、 サンゴ礁数列のルールは一行目からX行目まで加えるとそれがXに対応する数(サンゴ礁数列について言うとその数はX^N) になるというのがルールです。

このルールすなわち操作の普遍性こそが絶対に大切で、 これは割り算によって、もはやサンゴ礁数列とは言えなくなった数列においても、絶対に守られなければならないルールで、 オトーサンにはよく説明できないのですが、この層状数列はある種の写像というものだと考えるのです。

この層状の数列が写像といえるのなら、ある数に写像を施して、異なる結果が出る場合は、たとえ、 それらの数列の総合計が等しくても、それは異なる写像、すなわち、それらの層状の数列の意味するところが異なる場合だと考えるのです。

また、ある意味原始的なサンゴ礁数列に、何かの数を掛ける、割るの演算を施した層状数列もサンゴ礁数列と呼んでいいのではないかともしれないとも、 オトーサンは考えています。

そして、この辺りの事情が(11)式の左辺と、右辺の第1項及び第2項、そして、 それに対する(31)式の左辺と、右辺の第1項及び第2項となって、同じ左辺に対して異なる右辺という現象になって、 表現されていると考えるのです。

けれども、よく考えてみると、4図では全ての要素の合計は、13の2乗になっていますから、 これは本来のX+Y+Z=13場合の2乗のサンゴ礁数列の形に並べ替えることが出来、 そのように並べ替えると、以下の5図のような本来の2乗の場合のサンゴ礁数列ができます。

しかし総計が等しいとはいっても、上に述べた理由で、4図と5図では異なる式を意味していて、しかも、 それらの式の左辺が等しい式で表現されているということは、両方でたらめな式であるか、 片方が正しく、もう片方がでたらめな式であるかのどちらかであるとオトーサンは考えるのです。

その場合、5図は正しい式を導く数列ですからですから、4図はでたらめな式を導く数列ということになります。

図5

1
1 2
1 2 2
1 2 2 2
1 2 2 2 2
1 2 2 2 2 2
1 2 2 2 2 2 2
1 2 2 2 2 2 2 2
1 2 2 2 2 2 2 2 2
1 2 2 2 2 2 2 2 2 2
1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2
1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2
1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2

5図の数列は、総合計が13^2=169で、よく知られた解、5,4,3の組や13,12,5の解の組が確認でき、 4図の層状数列は解の存在を否定する数列ですが、 しかし、5図の形に並び替えると、実際には解があることが分かります。 ということは(30)式は間違っている数式で、したがって総合的にこの辺りの事情を判断すれば、 一般のN>2のNで表現した(19)式は間違っている数式であるということが分かります。

この、正しく並び替えられた5図の数列を、この場合のX、Y、Zで書いたX+Y+Z=13倍して、 また3乗の世界に帰すと、以下の6図となり、

図6

1*13 

1*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 

1*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 2*13 

この6図の層状数列は、もはや、1行目からX行目まで加えた数の合計はX^3とはならず、 N=3の場合のサンゴ礁数列とは言いがたいのですが、この層状数列の総合計は2197=13^3となっており、 13行目の合計は325=で、これは1行目から5行目まで加えた数と一致します。

このときの様子を、この層状数列の使い方のルールに沿って計算すれば

(8+4+1)^3=(8+4)^2*(8+4+1)+(4+1)^2*(8+4+1)

となり
右辺=1872+325=2197=13^3=左辺

と、等式が成立しています。

以上の具体的な数字を使った例からうかがい知ることができるように、全てのN>2の場合にも
NがN>2の場合の正しい式は
(A+B+1)^N=(A+1)^N+(B+1)^N
ではなく
(A+B+1)^N=(A+1)^2*(A+B+1)^(N-2)+(B+1)^2*(A+B+1)^(N-2)
で、N>2の場合は
(A+B+1)^N=(A+1)^N+(B+1)^N
という式は偽なる式で、したがってこの式を満足する有理数A、Bの組は存在しないというわけです。

A,Bに実数も使った場合の3乗の場合の恒等式はオトーサンがすでに計算してあります。

その記事は、このページの上にある「道草篇(うちの猫など)」というリンクをクリックすれば、もうひとつの関連ページに行け、 そこで読めます。

ここでいっていることは、今までいっていたことと、何も変わりません。
しかし、より分解してこの辺りの事情を説明させていただいたつもりなのです。




さて、2つ目の、頭の中にあってもやもやしていたことについて言及いたします。

それは、以下のようなことです。

(13)式は恒等式です。

(2A^2+2A+1)^2=(2A^2+2A)^2+(2A+1)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(13)

この(13)式の両辺に(2A^2+2A+1)^(N-2)を掛けた形の(17)式も恒等式であることは明らかです。

(2A^2+2A+1)^N
={(2A^2+2A)^2}*{(2A^2+2A+1)^(N-2)}
+{(2A+1)^2}*{(2A+2A+1)^(N-2)}・・・・・・・(17)式
ただし、(17)式において、Nは、N>2

この(17)式は、4図の層状数列を、正しく解があるような形に並べ替えて5図の層状数列にして、自然数X,Y,Zに関する式を作り
さらに、(#3)の両式をつかって、有理数A,Bに関する式に書き換えて
さらにこれに2AB=1という条件式を代入して
さらにこれを(2A^2+2A+1)^(N-2)倍して、さらにまた、自然数X,Y,Zの式に書き換えて、 NがN>2の場合の層状数列の世界に帰してやったときの、有理数A,Bで表現されている一般式といえます。

ここで問題になるのが、2AB=1という関係式はN=2の場合に解が成立するための条件式で、 これを(17)式のようにNがN>2一般の場合にも使ってしまったところに 矛盾が生じる原因があるわけだから、(17)式がN>2の場合の(2)式と異なったからといって、 N>2の場合の(2)式に矛盾があると証明されたわけではないということが考えられることです。





この点について考えてみますと、(17)式は恒等式です。この(17)式をもう少し変形すると
(2A^2+2A+1)^N
={(2A^2+2A)^N}*{(2A^2+2A+1)^(N-2)}/(2A^2+2A)^(N-2)
+{(2A+1)^2}*{(2A+2A+1)^(N-2)}(2A+1)^N
もう少し変形して
(2A^2+2A+1)^N
={(2A^2+2A)^N}*{(2A^2+2A+1)/(2A^2+2A)}^(N-2)
+{(2A+1)^N}*{(2A+2A+1)/(2A+1)}^(N-2)・・・・・・・(32)
ただし、(32)式において、Nは、N>2

さらに(2)式をA,Bで書き直した式である(10)式を書いて
(A+B+1)^N=(A+1)^N+(B+1)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10)
ただし、(10)式において、Nは、N>2
この(10)式に
B=1/2A
を代入すると、次の(33)式ができます。
(2A^2+2A+1)^N=(2A^N+2A)^N+(2A+1)^N・・・・・・・・・・(33)

言うまでもなく、(32)式は恒等式です。

この(32)式を(33)式は否定しているのは明らかです。

条件に使った、B=1/2AがN=2のときのものだから、それをN>2のときに使えば、矛盾するのが当然という考えも浮かびますが、 しかし、(32)式は恒等式です。

(32)式ができた過程はともかく、恒等式を否定するということは、数がそれ自身と等しいという、 数の世界のルールを逸脱することだとオトーサンは考えるのです。

(32)式を否定している(33)式を満足する有理数があると肯定すると、その有理数は数の世界のものではないということで、 これは考えられません。

ということは、N=2のときの条件式、B=1/2Aを使った(32)式ではありますが、恒等式である以上、 これを否定することはできない。

ということは、(33)式を満足する有理数はないと結論が出ます。

ちょっと手品を使ったような後ろめたい気もしますし、やはりこれも、うさんくさそうだなという感じが自分でもするのですが、 とりあえず、書いておいて皆様のご意見をいただきたいと思います。

最後に、自然数X,Y,Zで表現した、2乗の場合の恒等式をこの下に書いておきます。

2AB=1
と(#3)式から

2XY=Z^2

Y=Z^2/2X

これをつぎの(2)式のN=2の場合の式(2.1)式にいれてできます。
(X+Y+Z)^N=(X+Z)^N+(Y+Z)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)

(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+(Y+Z)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2.1)

(2Z^2+2XZ+X^2)^2=(2Z^2+2XZ)^2+(2XZ+X^2)^2・・・・・・・・・・・(34)

もちろん、(34)式は(13)式にA=Z/Xを入れてもできます。

(2A^2+2A+1)^2=(2A^2+2A)^2+(2A+1)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(13)

この恒等式(34)式は、自然数で記述できているところはいいところなのですが、形がごついし、打ち間違えそうで、 変数が2個あるところが使いずらそうだったので、つかいませんでした。

これらの、(13)式や(34)式が、数学辞典に載っているピタゴラス数を探す式に通じているということは、 このページの上についているリンク、「道草篇(うちの猫など)」をクリックして戻り、 もうひとつの関連記事に行けば、そこに書いてあります。

(09年3月15日追記終わり)

(09年5月10日追記)

このごろ、たとえば、x^nについて、実際的なモデルを見つけることができました。

それはパチンコ玉入れ箱です。

x^nとはx^3個入るパチンコ玉入れ箱がx^(n−3)個あることです。

あるいは、底の面積がx^2で、高さがx^(n−2)あるパチンコ玉入れ箱ともいえます。

ここで、(2)式を書いてみてそれからN=2の場合とN>2の場合の2通りの式を書いて考えてみます。

(X+Y+Z)^N=(X+Z)^N+(Y+Z)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)

(2)式でN=2の場合は次のようになります。

(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+(Y+Z)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(201)

またNがN>2の場合は

(X+Y+Z)^N=(X+Z)^N+(Y+Z)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(202)
  ただし、N>2
となります。

パチンコの玉入れ箱の話をしているので、(201)式は箱の底の正方形の面積を2つの正方形の面積に分ける場合について、 記述していると思っていいと思います。

(202)式は、パチンコの玉入れ箱のことだと思っていいと思います。

そうすると、(202)式の左辺の玉入れ箱にちょうど一杯の玉が右辺の2個の玉入れ箱に余さず空かさず、 ぴったり移し変えられることがあるのだろうかというのがテーマとなっていると考えていいと思います。

ここでX、Y、ZがX<>Y<>Z<>Xであると考えると、(202)式の箱は3つとも高さが異なっています。

これでは、何にも分からないので、強引に高さを(X+Y+Z)^(N−2)に揃えます。

どうやるのかといいますと、(202)式の両辺を(X+Y+Z)^(N−2)で割ってそれぞれの箱の底の面積を求めます。

(X+Y+Z)^2={(X+Z)^N}/{(X+Y+Z)^(N−2)}+{(Y+Z)^N}/{(X+Y+Z)^(N−2)}

これを整理して
(X+Y+Z)^2
=(X+Z)^2*{(X+Z)/(X+Y+Z)}^(N−2)+(Y+Z)^2*{(Y+Z)/(X+Y+Z)}^(N−2)

さらに整理して

(X+Y+Z)^2
=[(X+Z)*{(X+Z)/(X+Y+Z)}^{(N−2)/2}]^2
+[(Y+Z)*{(Y+Z)/(X+Y+Z)}^{(N−2)/2}]^2・・・・・・・・・(203)

となります。

以上で、高さが(X+Y+Z)^(N−2)で、底の面積が(203)式の左辺、右辺の各項のような箱がそろったことになります。

もちろん、(203)式の右辺の2つの箱の底の寸法は、はんぱな寸法になっていてパチンコ玉を入れるのには適さなくなっています。
しかし、箱の容積は(202)式の右辺の2つの箱と等しいので、(203)式で等式が成り立つ場合があれば、元の(202)式の箱は、 左辺にちょうど一杯のパチンコ玉が、右辺の2つの箱にちょうどきっちり入ってしまうことになります。

ここに、(203)式の等式が成り立つ場合があると、高さは3個の箱全て同じなのですから、 (202)式の等式が成り立つ場合があり、そのときNがN>2の場合にもフェルマーの問題に解があるということになります。

ここで、一旦、転じて

(X+Y+Z)^2と表現された数を2つの2乗数に分けることを考えてみます。

式(X+Y+Z)^2を展開して整理すると

(X+Y+Z)^2=(X+Y)^2+2(X+Y)Z+Z^2

さらに展開して

(X+Y+Z)^2=X^2+2XY+Y^2+2XZ+2YZ+Z^2

これを整理して

(X+Y+Z)^2=(X^2+2XZ+Z^2)+(Y^2+2YZ+2XY)

右辺第1項をまとめて

(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+(Y^2+2YZ+2XY)・・・・・・・・(204)

ここで右辺第2項に当たる括弧の中を見てみると、2XY=Z^2となる数の組、X,Y,Zを選んだとき、 ここを(Y+Z)^2と書くことができることに気が付きます。

2XY=Z^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(205)

とりあえず、2XY=Z^2を満足するX,Y,Zを選んだとすると、このとき(204)式は

(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+(Y+Z)^2・・・・・・・・(206)

と書くことができるはずです。

(206)式に(205)式を代入して計算してみると

(205)式から Y=Z^2/2X

これを(206)式に代入して

(2X^2+Z^2+2XZ)^2=(2X^2+2XZ)^2+(Z^2+2XZ)^2・・・・・・・(207)

この(207)式は(204)式に(205)式を代入しても得られますが、計算がちょっと面倒です。

この(207)式は(204)式の右辺第2項が2乗数になるための条件の式(205)式を(204)式に代入したもので、 恒等式です。

(207)式はこのように、サンゴ礁数列の助けなしに得られた式で、したがって、X,Zに何の制限も無く、 左辺を表す数はすべて右辺の形で2つの2乗数になり、かつまた、この右辺の形にかけない数は(207)式を等式とはしません。

この(207)式が(203)式は現実的でないと否定しているわけですね。

つまり、(203)式の左辺は(207)式の左辺と同じ形をしていますから、 この左辺を2つの2乗数に分けるためには、X,Y,Zは(205)式を満足させる組でなければなりません。 すなわち、(203)式で等式が成り立つときは、やはり、(205)式を満足させる、X,Y,Zの組のときです。

そこで、(203)式に(205)式を代入してみると

(2X^2+Z^2+2XZ)^2
=[(2X^2+2XZ)*{(2X^2+2XZ)/(2X^2+Z^2+2XZ)}^{(N−2)/2}]^2
+[(Z^2+2XZ)*{(Z^2+2XZ)/(2X^2+Z^2+2XZ)}^{(N−2)/2}]^2・・・・(208)

X,Y,Zを自然数ということに制限して考えると

この(208)式はいつでも、右辺が(207)式の右辺より小さく、したがって(208)式において等式が成り立つことはありません。

(201)式は(205)式を代入すれば、ぴったりと(207)式に一致して、これは解を持つ場合があるわけです。

以上、今日の追記はいままで言っていたことに比べ特別なことをいっているわけではないのですが、 (203)式に(205)式を代入する手続きが正当なものであると、主張することが主眼となっています。

また、パチンコ玉入れ箱の底であれば、もはや面積が等しいかどうかという問題なので、 ためらい無く(207)式を引き合いに出すことができる、 というところにポイントがあります。

(09年5月10日追記終わり)

(09年5月16日追記)

(2X^2+Z^2+2XZ)^2という数は、実は以下のように書くと、 X,Zが複素数の範囲までわたる任意の数として、自由に2つの2乗数に切り分けることができます。

たとえば、Uを複素数までわたる任意の数として

(2X^2+Z^2+2XZ)^2をUとある数に分けると

(2X^2+Z^2+2XZ)^2=U+{(2X^2+Z^2+2XZ)^2−U}

(2X^2+Z^2+2XZ)^2=(√U)^2+[√{(2X^2+Z^2+2XZ)^2−U}]^2・・・・(209)

(209)式のように、(2X^2+Z^2+2XZ)^2は、自由に任意の数の2乗数に切り分けることができます。

一番ポピュラーなピタゴラス数、3,4,5の例を用いれば

(2+2+1)^2=(2+2)^2+(2+1)^2・・・・・・・・・・(210)

(2+2+1)^2
=4^2+3^2
=25

ここで、たとえば、右辺の数25を以下のように、いい加減に切り分けてみると

(2+2+1)^2=23+2=(√23)^2+(√2)^2・・・・・・・・(211)

(211)式を見ると、いろいろ工夫してやっと得た(210)式が無駄のようにも見えます。

しかし、(211)式を次のように書いてみてこれを計算してみると

(2+2+1)^2={√(25−2)}^2+(√2)^2

(2+2+1)^2=[√{(2+2)^2+(2+1)^2−2}]^2+(√2)^2

(2+2+1)^2=(2+2)^2+(2+1)^2−2+2

となり、結局これは

(2+2+1)^2=(2+2)^2+(2+1)^2

となって、(210)式と同じになってしまいます。

(209)式も同様で(207)式と同値な式となります。

(209)式において、Uを複素数までわたるどのような数にしても、結局これが(207)式と同値の式になるという結果は、 当たり前のようで、オトーサンには、ちょっと不気味な感じもする結果でした。

どうも、よく分からないのですが、ここまでやってみると、やはり、(207)式は完全無欠の式であるような気もします。

(09年5月16日追記終わり)

(09年5月24日追記)

蛇足ですが、(2X^2+Z^2+2XZ)^Nで表されるパチンコ玉入れ箱にちょうど一杯のパチンコ玉を、 底が正方形の2個の箱にあふれさせず空かさずに、ちょうどきっちり移す方法は、 底の寸法が(207)式のような寸法の箱を用意して、3つの箱の高さを(2X^2+Z^2+2XZ)^(N−2)にした、 (212)式のような箱を作ればいいのですね。

ただし、パチンコ玉の直径は1としています。
また、言い忘れていましたが、X,Y,Zは自然数という条件です。
また、パチンコ玉入れ箱ですから、Nは、N>2の自然数ということになります

(2X^2+Z^2+2XZ)^2=(2X^2+2XZ)^2+(Z^2+2XZ)^2・・・・・・・(207)

この(207)式の辺々を(2X^2+Z^2+2XZ)^(N−2)倍して

(2X^2+Z^2+2XZ)^N
=(2X^2+2XZ)^2*(2X^2+Z^2+2XZ)^(N−2)
 +(Z^2+2XZ)^2*(2X^2+Z^2+2XZ)^(N−2)・・・・・・・(212)

(212)式に於いて、左辺で表される箱の容積は、右辺で表される2つの箱の容積をあわせたものと等しいのですね。

また、(212)式は恒等式ですから、X,Zにどのような数を代入しても成り立ちます。

複素数や実数をXとZにちゃんぽんして入れても大丈夫だと思います。

しかし、複素数は大小関係が分からない数だと聞いているのですが、ちゃんぽんで出来た(212)式に対応する箱って、いったいどんなものなのでしょう。

(09年5月24日追記終わり)

以上でオトーサンのフェルマーの問題の証明は終わりましたが
まあ、素人の悲しさ、心もとないことは否めません。
ともあれ、サンゴ礁数列は、なんとなくふにゃっとしているこの問題をより具体的に書いた、面白い数列だとは思っています。

このサンゴ礁数列を使って、力のある方が、数学的にきれいで、より明確な証明を得られたらうれしいなと思うオトーサンです。

以上で証明はおしまいですが、ここにひとつ、N乗根というものがNによらず必ずあるものかどうか、 オトーサンには分からないという不安があります。
しかしまあ、なければ(18)式には誤りがあるということになるのですが、 その場合は(16)式が(18)式の形にはかけないというだけで、 それはそれで全体の論理をひっくり返すことではなく、やはり解はないということなので、N乗根というものがない場合があっても、 それはそれでいいのではないかと思っているのです。


(09年8月9日追記)

きょう、この証明に誤りがあるとご指摘を受けました。
どうやら、自然数と実数あるいは複素数を明確に区別せずに論理を展開しているところに、解決しがたい誤りが生じているようです。

それから、N乗根というものはNによらず必ずあると教えていただきました。

とりあえず、この記事は当分このまま掲載しておいて、恥をさらすつもりです。
今日からは、フェルマーの問題の証明敗戦記ということになりますね。

(09年8月9日追記終わり)

(09年9月20日追記)

いまごろ、やっと気が付いたのですが、フェルマーの問題というのは、 単に数式が正しいかどうかのほかに、式の形も問題にしているんですね。
つまり、単に数式が真かどうかのほかに、ある形になっている必要もあるわけなんです。

(x+y+z)^2=(a+b+c)^2+(d+e)^2
などという式は条件どうりの式で、
(x+y+z)^2=(a+b+c)+(d+e)^2
なんていうのは、(a+b+c)が、(a+b+c)=f^2などと書けない場合はだめとかいって、 単に等式が成り立つだけでは、解と呼べないところがあるんですね。

今回はそこのところに注意を払って、議論を展開してみようと思います。

まずは(204)式を書いてはじめていきます。
(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+(Y^2+2YZ+2XY)・・・・・・・・(204)

上の(204)式は左辺を展開整理したものを右辺にしているだけなので、単なる恒等式です。
この(204)式を、また単にかきかえて
(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+{√(Y^2+2YZ+2XY)}^2・・・・・・・・(301)

この(301)式の右辺第2項は何かの数の平方根の二乗の形をしているかぎり、フェルマーの問題の解とはいえません。
しかし、(301)式のX,Y,Zを選ぶとき、それらのあいだに、 2XY=Z^2の関係があるX,Y,Zを選べば、そのとき(301)式は
(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+(Y+Z)^2
・・・・・(302)
と書くことが出来、これはフェルマーの問題の解となります。

すなわち(301)式の中には、解になる式と解にならない式が混在していることになります。

ここで、N>2のNを考えて、(301)式の辺々に(X+Y+Z)^(N−2)を掛けてみます。

(X+Y+Z)^N
=(X+Z)^2(X+Y+Z)^(N−2)+{√(Y^2+2YZ+2XY)}^2(X+Y+Z)^(N−2)・・(303)

(303)式をもう少し分かりやすく変形すると
(X+Y+Z)^N
=(X+Z)^N*[{(X+Y+Z)^(N−2)}/(X+Z)^(N−2)]  +{√(Y^2+2YZ+2XY)}^N*[{(X+Y+Z)^(N−2)}/{√(Y^2+2YZ+2XY)}^(N−2)]・・(304)

ところで、サンゴ礁数列は、もし解があるときは、必ず次の形で与えられるし、 この形にかけないものは解にならないといっていました。

(X+Y+Z)^N=(X+Z)^N+(Y+Z)^N・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
(304)式と(2)式の左辺は同じものです。
ところが、恒等式(304)式は、ありとあらゆる自然数、X,Y,Zの組み合わせを代入したとき、この形にしかならないといっていて、
この形は(2)式の形とは異なる形の式です。

先に述べたように、サンゴ礁数列は、もし解があれば(2)式の形で存在するといっているし、 恒等式(304)式はどのように変形しても(2)式の形に導けないのは明らかです。

(304)式において、X,Y,Zのあいだに、2XY=Z^2の関係があるときは、次の(305)式のようになって、 わずか(2)式の形に近づくように見えるのですが、しかしそれまでです。

(X+Y+Z)^N
=(X+Z)^N*[{(X+Y+Z)^(N−2)}/(X+Z)^(N−2)]  +(Y+Z)^N*[{(X+Y+Z)^(N−2)}/(Y+Z)^(N−2)]・・・・・・(305)
どうしても、(2)式の形には変形できません、

ところで、サンゴ礁数列は、もし解があるときは、必ず(2)式の形で与えられるし、この形でない自然数の組み合わせは解にはならないといっているので、 どうしても(2)式の右辺の形にならない、恒等式(304)式の右辺は(2)式を満足できる自然数X,Y,Zの組み合わせはないと 断定しているといわざるを得ません。

オトーサン的には、フェルマーの問題は、等式が成り立たなければならないのは、もちろんのことだが、(304)式のように等式が成り立っていても、 形がどうにも、ご注文どうりにならないときは、やはり解はないということになるというわけで、 N>2のときには、この問題には解がない と断定してしまいました。
ほんと、こりないオトーサンであります。
きっと、またしかられるのでしょうなあ。

(09年9月20日追記終わり)

なお、訂正する場合は間違っていた記述を横線で消して、その次に正しい記述を書いて訂正するように心がけていますが、 小さな、てにおはの違い、明らかな誤字脱字などは、ただ書き直す場合もあります。

(09年9月29日追記)

まあ、言葉のあやといわれるかもしれませんが、9月20日追記の記事をもう少し正確に書いてみたいと思います。

(204)式を書いてからはじめます。

(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+(Y^2+2YZ+2XY)・・・・・・・・(204)

(204)式をちょっと変形してみます。
(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+(Y+Z)^2+2XY−Z^2・・・・・・(205)
(205)式も恒等式です。
この(205)式において、2XY=Z^2の関係を持つ全ての自然数、X,Y,Zの組をを選んだとき、(205)式は、 フェルマーさんのいう、Nが2のときには解は無数にあるという解全てを網羅します。

さて、
(205)式の辺々に(X+Y+X)^(N−2)をかけると
(X+Y+Z)^N
=(X+Z)^N*[{(X+Y+Z)^(N−2)}/(X+Z)^(N−2)]
+(Y+Z)^N*[{(X+Y+Z)^(N−2)}/(Y+Z)^(N−2)]
+(2XY−Z^2)(X+Y+Z)^(N−2)
もう少し分かりやすくかくと
(X+Y+Z)^N
=(X+Z)^N*{(X+Y+Z)/(X+Z)}^(N−2)
+(Y+Z)^N*{(X+Y+Z)/(Y+Z)}^(N−2)
+(2XY−Z^2)(X+Y+Z)^(N−2)・・・・・・・・・・・(401)

この(401)式は(301)式を書き換えただけで、恒等式です。

なにがいいたいかといいますと、ありとあらゆる自然数、X,Y,Zの組を選んだ場合、
(X+Y+Z)^Nは、全て(401)式のように書かれます。
この(401)式は、N>2のときは自然数、X,Y,Zのあいだに、次の(402)式の関係があるX,Y,Zを選んだときに(2)式の形に書かれます。
{(X+Y+Z)/(X+Z)}^(N−2)=1}∩{(X+Y+Z)/(Y+Z)}^(N−2)=1}∩(2XY=Z^2)・・(402)

しかし、N>2のとき、2XY=Z^2はともあれ、{(X+Y+Z)^(N−2)}/(X+Z)^(N−2)=1や
{(X+Y+Z)^(N−2)}/(Y+Z)^(N−2)=1を満足する0でない数はありえないことであり、 (402)式を満足する0でない自然数はありません。

したがって、N>2の場合、(2)式を成立させる自然数は存在しないというのがオトーサンの考えなのです。

N=2のときは、N−2=0となるので(401)式は(205)式と同じ式になるわけです。

(09年9月29日追記終わり)

(09年10月1日追記)

不思議なことなのですが、(401)式はN=2の場合はもちろん、N=1の場合もカバーしていたのです。

(401)式はN=1の場合は無条件で、自明な等式になります。
N=2の場合はも、もちろん自明な等式になりますが、2XY=Z^2の条件に合う自然数の組X,Y,Zを選べば、 フェルマーの問題の解を生成します。
N>2の場合も、(401)式は自明な等式になりますが、フェルマーの問題の解を生成するような自然数の組X,Y,Zはありません。

なんとなく、N=1の場合は、(401)式にとって想定外なので、ずれるのではないだろうかと思っていたのですが、 計算してみたら、ずれていませんでした。
たぶん、N=0でもN<0でも、ずれないのかもしれませんが、まだ試していません。
物理の世界と違って数学の世界は、たぶん、正しい式はどこまで行っても正しいのでしょう。

暗闇の中を計算していって、たどり着いたところで、きっちり数学の世界にあっている式たちには感動しました。
数の世界は、神様の作った世界といっても、過言ではないと考えさせられているところです。

(09年10月1日追記終わり)

(09年10月2日追記)

ここまでやってみて、いまごろ気が付いたのですが、以下のことも書いておきたいと思います。

X+Y+Z=X+Y+Z・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(501)
(501)式の辺々にX+Y+Zを掛けます。
(X+Y+Z)^2=(X+Y+Z)^2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(502)
(502)式の右辺を書き換えて
(X+Y+Z)^2=(X+Z)^2+(Y+Z)^2+2XY−Z^2・・・・・・(503)
この(503)式は、形も意味も(205)式と同じです。
2XY=Z^2の条件の、X,Y,Zの数の組で全てのピタゴラス数を網羅します。

(503)式の両辺に(X+Y+Z)^(N−2)を掛けて、右辺を整理すると
(X+Y+Z)^N
=(X+Z)^N*{(X+Y+Z)/(X+Z)}^(N−2)
+(Y+Z)^N*{(X+Y+Z)/(Y+Z)}^(N−2)
+(2XY−Z^2)(X+Y+Z)^(N−2)・・・・・・・・・・・・・・・・(504)

この(504)式は(401)式と同じで、意味しているところも全く同じです。

もし、この(501)式から(504)式までの記述だけで、サンゴ礁数列の後ろ盾なしに、 フェルマーさんが言っていたことが説明できるとしたら、サンゴ礁数列を見つけてからここまで、 約20年の歳月はなんだったんでしょうね。

まあ、ときどき夢を見たとき以外、大体の日々はこの問題のことは忘れていて、 ちゃんと働いていられたことがラッキーでした。

(09年10月2日追記終わり)

(09年10月4日追記)

今日は、前述の(7)式と(504)式の関係について書いておこうと思います。

(7)式を書いてからはじめます。
Σ[(N!/(p! p! p!)) X Y Z ]ーZ=0・・・・・・・・(7)
(7)式を元のほうに戻していくと
(X+Y+Z)^N=(X+Z)^N+(Y+Z)^N+Σ[(N!/(p! p! p!)) X Y Z ]ーZ・・・・・・・・・・・・・(505)
ただし(505)式において、Σは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

(505)式は恒等式です。

(X+Y+Z)^N
=(X+Z)^N*{(X+Y+Z)/(X+Z)}^(N−2)
+(Y+Z)^N*{(X+Y+Z)/(Y+Z)}^(N−2)
+(2XY−Z^2)(X+Y+Z)^(N−2)・・・・・・・・・・・・・・・・(504)

形は全然違うのですが、(505)式と(504)式は同値です。

片方の式からもう一方の式を、代数の演算規則で導くのは相当難しいと思いますが、調べるのは簡単です。

たとえば、N=3とかに決めて(505)式と、(504)式を両方とも演算展開して、結果を較べればいいのです。
N=4とかN=5とかは「以下同様」でいいと思います。

オトーサンは一応N=3のときを計算してみました。当然ですが、同じと答えが出ました。

あまり意味がないかもしれませんが、無理数を使えば解があるのかどうかを探ってみたい場合は、(7)式、あるいは(8)式を使って強引に計算できますし、 単にフェルマーの最終定理の真偽が知りたい場合は(504)式を見れば判断できると思います。

(09年10月4日追記終わり)

(09年10月17日追記)

今日はオトーサンが考えていることがより理解していただきやすいようにと、追記しました。

(505)式と、(504)式を並べて書いてからはじめます。

(X+Y+Z)^N=(X+Z)^N+(Y+Z)^N+Σ[(N!/(p! p! p!)) X Y Z ]ーZ・・・・・・・・・・・・・(505)
ただし(505)式において、Σは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。
(以下出てくるΣは、いちいち断りませんがシグマの意味は同様です)

(X+Y+Z)^N
=(X+Z)^N*{(X+Y+Z)/(X+Z)}^(N−2)
+(Y+Z)^N*{(X+Y+Z)/(Y+Z)}^(N−2)
+(2XY−Z^2)(X+Y+Z)^(N−2)・・・・・・・・・・・・・・・・(504)

(505)式と(504)式とは同値の式です。
両式を見て、明らかに解の条件が分かりやすいのは、(505)式でしょう。

(505)式において、N>2のとき
Σ[(N!/(p! p! p!)) X Y Z ]ーZ=0
が成立する0でない自然数の組X,Y,Zが存在すれば、フェルマーのN乗数が存在することになるわけです。

そこで、そのような自然数の組X,Y,Zがあると仮定して、そのような自然数の組を、I,J,Kとします。

そうすると、(505)式は
(I+J+K)^N=(I+K)^N+(J+K)^N+Σ[(N!/(p! p! p!)) I J K ]ーK・・・・・・・・・・・・・(605)
のように書かれます。

この(605)式の右辺を展開し整理しなおすと
(I+J+K)^N
=(I+K)^N*{(I+J+K)/(I+K)}^(N−2)
+(Y+Z)^N*{(I+J+K)/(J+K)}^(N−2)
+(2IJ−K^2)(I+J+K)^(N−2)・・・・・・・・・・・・・・・・(604)

と、(604)式になります。

ここで、(605)式において、 Σ[(N!/(p! p! p!)) I J K ]ーK=0
であるので
(605)式は
(I+J+K)^N=(I+K)^N+(J+K)^N・・・・・・・・・・(606)
と書かれます。
したがって、このとき、(605)式と同値の(604)式も
(I+J+K)^N=(I+K)^N+(J+K)^N
とかかれなければなりません。
しかし、そのためには(604)式において、
[{(I+J+K)/(I+K)}=1]∩[{(I+J+K)/(J+K)}=1]∩[(2IJ−K^2)=0]
が成立しなければなりません。
ところが
(2IJ−K^2)=0
はともかく
{(I+J+K)/(I+K)}=1

{(I+J+K)/(J+K)}=1
は、
ありえないことなので、このような自然数I,J,Kが存在するという仮定は誤りだということになります。

したがって、N>2のときはフェルマーさんがいったように、この問題に解はないということになります。

(09年10月17日追記終わり)

(09年10月27日追記)

このごろ、ある方に教えていただいて、前述の(504)式の解釈で、2XY>=Z^2のときには解はない。しかし、 2XY<Z^2のときには解がないとは言い切れないと分かりました。
したがって、この記事は証明途上といえますが、力のある方が、この先を解き明かしてくださるかもしれないと思い、 このまま掲載しておくことにします。
(09年10月27日追記終わり)

(10年4月17日追記)

まず、前に載っている図を2つ、あらためてここに載せておいて説明いたします。

N=2の場合のサンゴ礁数列

2図


2図を、Nがある自然数のときのサンゴ礁数列と考えれば枠ADGHの中の数の合計と枠GFEの中の数の合計が等しいとき、 フェルマーの問題に解があることになります


枠GFEの中の数の合計はいつでも
Z^N

となっています。

N>2のとき、枠ADGHの中の数の合計と枠GFEの中の数の合計が等しいときがあるかどうか考えればいいわけです。

以下、枠ADGHの中を、XY領域と呼んで説明いたします。

観念上のサンゴ礁数列2図を透明なシートに書いて、N=2の場合のサンゴ礁数列の上に、 ぴったりと重ねたような概念で考えていきます。

XY領域にある、値を書く位置は、XY個あります。

それは、2図をみれば明らかです。

また、XY領域に書いてある数の合計は自然数の平均の値を持つことは、次の(7.2)式から明らかです。

ただし、(7)式から(7.2)式までの式は等式が成り立つかどうかはこの段階では分かっていません。

Σ[(N!/(p! p! p!)) X Z ]ーZ=0・・・・・・・・(7)
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

XY[Σ{(N!/(p! p! p!)) X−1−1 Z }]ーZ=0・・・・・・・・(7.1)
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

XY[Σ{(N!/(p! p! p!)) X−1−1 Z }]=Z・・・・・・・・(7.2)
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

また、ここで、(7.2)式の右辺は2図における枠GFEの中の数の合計に等しく、また、 左辺は2図における枠ADGHの中の数の合計に等しく なっていることは、 2図の意味から明らかです。

N=2のときの解の条件は
2XY=Z^2・・・・・・・(701)
です。

平均の値という意味を明確にするために、次のように書きます。

XY(2)=Z^2・・・・・・(702)

(702)式の両辺をZ^(N−2)倍します。

XY{2Z^(N−2)}=Z^N・・・・・・・・・(703)

(703)式はN乗数のサンゴ礁数列において、XY領域の平均の値が、2Z^(N−2)になるとき、 フェルマーのN乗数があることを、示しています。

ここで、実際のXY領域の平均の値は
[Σ{(N!/(p! p! p!)) X−1−1 Z }]
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

となっています。

ですから
[Σ{(N!/(p! p! p!)) X−1−1 Z }]=2Z^(N−2)
ただしΣは、条件p+p+p=Nのもとでの、0を含まない すべての自然数,pと、0またはすべての自然数に 関する和。

となることがあるかどうかを、考えればいいわけです。

ここで、具体的にN=3のときを考えてみます。

3X+3Y+6Z=2Z・・・・・・(704)
を考えればいいのですが、X,Y,Zは0でない自然数というのが条件ですから、 (704)式はありえません。
N>3の場合も、同様で、明らかにXY領域の平均の値が2Z^(N−2)と等しくなることはありません。

よって、N>2のとき、フェルマーの問題に解はありません。

(10年4月17日追記終わり)


(11年1月8日追記)

サンゴ礁数列をみてみると、オトーサンがいうところのXY領域に書いてある「さのさ」の値は全て偶数です。
ここから考えると、フェルマーの問題の解がある可能性はZが偶数のときしかありません。
このことは、最初のほうにに出てくる(2)式のX,Y,Zに奇数や偶数を入れてみて考えても分かります。
ところで、N=2のときは、Zが偶数のときに必ず1個以上の解があります。
そのわけは、サンゴ礁数列のN=2の場合の図を見ると分かります。
Zがどのような偶数であっても、「さのさ」のどこか1列を辿って合計していくと、やがてZ^2になるところがあるからです。

ということは、Zが偶数のときには、(2)式のN<2のとき、(2)式が解を持つための、 ZY領域の理想の平均の値というものも、必ず1個あることになります。
たとえば、N=3のとき、Z=2とすると、(2)式が解を持つための理想のXY領域の平均の値は2*2=4です。
ところで、実際の平均の値はX=1、Y=1とした、一番小さな平均の値が
3X+3Y+6Z=3*1+3*1+6*2=18で
これは最初のほうに出てくるさんご礁数列の図のN=3の場合をみれば、納得できます。
図で、Z=2のときですから、2^3=8をあらわすZ領域をどこかに取りますと、 そのこびんのところに12が見えますが、よくみるとXY領域のはじめの1個は18です。
すなわち、X=1、Y=1、Z=2のときの実際のXY領域の平均の値は18です。
これがたとえば、X=2、Y=1、Z=2のときは、実際のXY領域の平均の値は
気まぐれですがこんどは図から拾って計算すると
(18+24)/2=21となり、Z=2のときのXY領域の実際の平均の値は18が最小であることは明らかです。
一方、Z=2のとき、解があるための理想のXY領域の平均の値はいつでも4なので、この場合解はないことになります。
このあたりの事情を一般的に示しているのが、10年4月17日の記述なのですね。

ところで、「さのさ」のことですが、今日もまた時間切れとなり紹介できません。
微分のおける導関数のような式で、式に自然数を入れていくと、順にその場所の「さのさ」の値がでます。

また、クイズになってしまいましたね。

(11年1月8日追記終わり)

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