枝野経産相、大飯原発3・4号機の再稼働について福井県知事に協力要請 知事は判断を留保
関西電力の大飯原発3号機と4号機について、枝野経済産業相が14日、福井県を訪れ、西川知事に対し、再稼働への協力を要請した。これに対し知事は、判断を留保した。
枝野経産相は「ぜひ知事はじめ、地元の皆様方にご理解をいただき、この再稼働について、ご理解をいただきますよう、よろしくお願いを申し上げます」と述べた。
枝野経産相は、大飯原発3・4号機が新たな安全基準を満たしていること、またこの夏、関西で深刻な電力不足のおそれがあるとして、再稼働が必要と述べ、西川知事に協力を要請した。
これに対して西川知事は、再稼働の判断については、回答を留保した。
西川知事は「福井県議会、あるいは地元おおい町の意見を十分お伺いしたうえで、福井県としての考えをまとめ、あらためてお伝えすることになると思います」と述べた。
一方、面談会場の福井県庁では、再稼働に反対する京都や滋賀など原発反対団体のメンバーらおよそ300人が、シュプレヒコールを繰り返し、玄関で守衛ともみ合うなど、混乱が続いた。
地元おおい町民は、「(原発が)動かんことには、みんな仕事がないんで。1日も早く、回してほしいなと思いますけど」、「もうちょっとじっくり、福島の一体何やったんか、どこに問題あったのか、はっきり明確にしてほしいですね」などと話した。
西川知事は、政府の原子力行政が迷走してきたことや、大阪など電力消費地で広がる再稼働反対論に対して不満を示し、国が責任を持って再稼働の必要性を広く周知すべきと強い調子で枝野経産相に求めた。