「速度の加法則」とは

古典的な「速度の加法式」

速度Vq/秒と速度Uq/秒を加えると、速度Wq/秒になるとします。古典的な計算方法では、
(V+U)q/秒=Wq/秒
となります。しかし、V=U=Cの時、W=2Cq/秒となり矛盾します。

私の考える物質の速度

超ひもの網の上を、物質波は本来光速で伝わります。何故なら、超ひもの振動自体が光速で伝わるからです。しかし、 物質波の伝播を妨げているものがあります。また、その伝播を妨げる効力を無効にする存在があります。

物質波

宇宙には、超ひもとその振動、及び精神しかありません。従って、精神が物質を動かさないと仮定すると、 物質波が光速で伝わるのを妨げている存在も超ひもの振動であり、その働きを打ち消す存在も超ひもの振動です。
現在の物理学では、ビッグバン直後の物質は光速で自由に移動していたが、その後物質の移動を妨げるヒッグス粒子が宇宙を満たし、 物質は移動を妨げられていると考えられています。ここでは、物質の移動を妨げている存在は振動なので、抵抗波と呼びます。 その働きを無効にして物質を本来の光速で移動出来る様にする存在も振動なので、移動波と呼びます。
物質に移動エネルギーを与えると言うことは、移動波を与えると言うことです。抵抗波と移動波は逆の振動である為、 2つの振動が1本の超ひもに伝わると、打ち消し合って振動は消滅します。

抵抗波と移動波

物質波が移動波を含めば、物質波は本来の光速で伝わる様になります。物質波が隣の超ひもに移ると、移動波も抵抗波と別れ、 物質波と一緒に隣の超ひもに移ります。そこで、次の抵抗波と一緒になり、打ち消し合います。そうして物質波は、 光速で伝わって行きます。
ここでは、説明を簡単にする為に、1つの抵抗波が、1つの物質波の移動を妨げ、 それを1つの移動波が打ち消し、物質波は本来の光速で伝わる様になると仮定します。

光速で移動しようとする物質と、静止しようとする物質の割合

物質は、素粒子が4つの力(重力・電磁力・強い・弱い力)で結合しています。移動波を含んで光速で動こうとする物質と、 移動波を含まずそこに静止していようとする物質とが結合しています。その両者の割合により、光速以下の様々な速度が生じます。

では、両者の割合がどれ位なら、速度はどれ位になるのでしょうか。ここに、3つの物質波A・B・Dと1つの移動波Eがあるとします。 物質波Aが、移動波Eを含めば光速Cq/秒で移動します。その間B・Dは静止しています。3つの物質波は結合しているので、 AがBを引っ張ることになります。移動波Eは物質波Bに移ります。そしてBは光速で移動します。その間、A・Dは静止しています。 移動波Eは、物質波Dに移ります。その間、A・Bは静止しています。それを極短時間に繰り返すと、ABDが光速で動いている時間は 1/3ですから、速度はC/3q/秒となります。速度Vq/秒で移動する物質は、(V/C)の割合の物質が光速で動こうとし(光速物質と呼ぶ)、 残りの(1−V/C)の割合の物質が静止していようとします(静止物質と呼ぶ)。

加速のイメージ

速度Vq/秒で移動する物質を、更に移動エネルギーを加えて加速します。移動波は(V/C)の割合の光速物質にも、 (1−V/C)の割合の静止物質にも、その割合に応じて与えられます。(V/C)の割合の光速物質が、更に多数の移動波を含んでも、 光速以上にはならず、徒に移動波を大きくするだけです。
(1−V/C)の割合の静止物質が移動波を含めば、速度が増えます。 物質が速度Vq/秒で動く加速を1回与えると、静止物質は(1−V/C)に減ります。Vq/秒の加速をn回物質に加えると、 静止物質は(1−V/C)nの割合となります。しかし、(1−V/C)を何乗しても、0にはなりません。即ち、 幾ら移動エネルギーを物質に与えても、その物質は光速にはなりません。

CATBIRDモデル

このCATBIRDモデルで、速度の加法則を考えます。速度Vq/秒で移動する慣性系(V慣性系と呼ぶ)があります。V慣性系の中で、 V慣性系の定義で、速度Uq/秒で移動する物体Hがあります。静止系から見たその物体の速度をWq/秒とします。WはVとUで、 どの様に表わされるでしょうか。

私の考える速度の加法則

図1を元に説明します。図1は説明を簡単にする為に、三次元の方向をCで割っています。

速度の加法式

V慣性系では、質量が1/√(1−V2/C2)増加したように振舞う為、同じ量の移動エネルギー(=同じ数の移動波)を与えても、 速度は静止時の√(1−V2/C2)倍と遅くなります。V慣性系では、光もC*√(1−V2/C2) q/秒でしか進めません。 OQ進むと光速Cq/秒を超えてしまうからです。

 静止系に於いて1移動させるのと同じ速度を出す為には、V慣性系では、距離は√(1−V2/C2)に縮むので
@√(1−V2/C2)
移動させるだけで済みます。その分少ないエネルギーで済みます。

しかし、速度Vで移動する物質の内、(V/C)の割合は光速物質で、幾ら移動エネルギーを与えても速度は増えません。 移動エネルギーは蓄積されるだけです。
残りの1−(V/C)の割合の静止物質に与えられる移動エネルギーが、速度を増すのに有効です。従って、必要となる移動エネルギーは、
A1/(1−V/C)
と増えます。

@とAの効果を合わせると、静止時では1必要だった移動エネルギーが、V慣性系では、同じ速度を出す為には、
B√(1−V2/C2) /(1−V/C)
の移動エネルギーを、必要とする様になります。


今度は、V慣性系の中で、速度Uで動く物体Hについて、静止時の1移動するのと同じ速度を出す為には距離は、
C√(1−V2/C2)*√(1−U2/C2)
移動させるだけで済みます。それだけ少ない移動エネルギーで済みます。

しかし、V慣性系の中で、速度Uで移動する物質Hは、その内(1/(1−V/C))*( 1/(1−U/C))が静止物質で、それが吸収する移動エネルギー のみ、速度を増すのに有効です。従って、静止時と同じ1だけ移動させるのに要する移動エネルギーは、
D(1/(1−V/C))*( 1/(1−U/C))
と増えます。

CとDの効果を合わせると、静止時では1必要だったエネルギーが、V慣性系の中で、速度Uで移動する物質Hでは、 同じ速度を出す為には
E(√(1−V2/C2)*√(1−U2/C2)) /((1−(V/C))*(1−(U/C)))
の移動エネルギーを、必要とする様になります。

速度Wの慣性系は、速度Vの慣性系と同様に考えて、
F√(1−W2/C2) /(1−W/C)
のエネルギーが必要となります。E=Fです。
従って、
G(√(1−V2/C2)*√(1−U2/C2)) /((1−(V/C))*(1−(U/C)))= √(1−W2/C2) /(1−W/C)
左辺=√(C2−V2)/(C−V)* √(C2−U2)/(C−U)= (√(C+V)/√(C−V))* (√(C+U)/√(C−U))
右辺=√(C2−W2)/(C−W)= √(C+W)/√(C−W)
∴(√(C+V)/√(C−V))* (√(C+U)/√(C−U))= √(C+W)/√(C−W)
両辺を2乗して、
H((C+V)/(C−V))* ((C+U)/(C−U))= (C+W)/(C−W)
この式を、Wについて解くと
IW=(V+U)/(1+(V*U)/C2)
となり、「速度の加法則」が導かれます。

「速度の加法則」の意味

この速度の加法則は、静止系から見て光速に近づく程、動ける距離は短くなり、その分必要なエネルギーは減少するが、 速度を上げる為に有効に与えることの出来る移動エネルギーの割合が減少するので、結果的に多くの移動エネルギーが必要となると言う効果から 導かれた数式です。

この式は、静止系の存在を前提としており、光速に近づく移動系程、移動エネルギーが多く必要となり、光速に達すると全ての物質が 本来の光速で移動する為、それ以上幾ら移動エネルギーを与えても、速度はそれ以上増えないことを意味しています。

従って、光速からaq/秒(aは小さな値とする)減速するのに要する移動エネルギーと、静止系に於いて−aq/秒加速するのに要する 移動エネルギーは異なります。相対性理論の様に、光速系を静止系と見て、−aq/秒で移動させることと、静止系で−aq/秒で 移動させることとが、同値と考える事は出来ません。このことからも、逆変換は成立しないことが分かります。

CATBIRD移動波式

この速度の加法則を使って、実際に速度の加法を行ってみましょう。物体Hに速度Cq/秒の加速を2回します。IにV=C、U=Vを代入して
JW=(C+C)/(1+(C*C)/C2)=C
となり、物体Hは光速度を越えません。

今度は、Vq/秒の加速を∞回行います。B式より
B=√(1−V2/C2) /(1−V/C)=(√(C+V)* √(C−V))/ (C−V)= √(C+V)/ √(C−V)
∴V慣性系で、静止系と同じ速度を出すのに要する移動エネルギーは、静止系と比べて
N √(C+V)/ √(C−V)
となります。V慣性系では、これだけ多くの移動波を必要とする様になります。これをCATBIRD移動波式と呼びます。

従って、V慣性系で、速度Vq/秒で動く物体Hは、静止系からはV/(√(C+V)/ √(C−V))=V*(√(C−V)/ √(C+V)) q/秒の速度で、 V慣性系の中を移動すると見えます。Vq/秒の加速を∞回行うと、
KS∞=V+V*(√(C−V)/ √(C+V))+ V*(√(C−V)/ √(C+V))2+ V*(√(C−V)/ √(C+V))^3・・・・・+ V*(√(C−V)/ √(C+V))^∞<C
となり、速度はCq/秒を越える事はありません。

相対性理論における「速度の加法則」

ローレンツ変換において、X軸上をプラス方向へ移動する光を、Vq/秒の速度で光と並走しながら観測するAを考えて見ましょう。光(x,y,z)=(Ct,0,0)です。ローレンツ変換に代入すると、
√(x’2+y’2+z’2)=(√(C−V) /√(C+V))*Ct
Ct’=(√(C−V) /√(C+V))*Ct
となります。これから言えることは、速度Vq/秒加速する度に、増える速度は
LV*(√(C−V) /√(C+V))→V* (√(C−V) /√(C+V))2→V* (√(C−V) /√(C+V))^3・・・と減少して行くと言うことです。これは、K式と同一です。
速度Vで移動すると、距離が
(√(C−V) /√(C+V))
に縮みます。それを更に速度U加速すると、
(√(C−V) /√(C+V)) *(√(C−U) /√(C+U))
となります。それは、速度Wと等しいので、
(√(C−V) /√(C+V))= (√(C−V) /√(C+V)) *(√(C−U) /√(C+U))
です。
これは、H式を分母と分子を逆にしたものです。Wについて解くと、Iと同じ「速度の加法式」が導かれます。
相対性理論では、この式を利用して、K式ど同様に考え加速度を幾ら加えても、光速を超えないとします。

しかし、この速度の加法式は、物体Hに静止時で速度Vq/秒出せるだけの移動エネルギー(以下Vエネルギーと言う)を加える操作を 何度行っても、速度はCq/秒を超えないと言う意味です。Vエネルギーを加える度に、増加する速度は(√(C−V)/ √(C+V))倍と小さく なって行くからです。

加速系の時間及び空間の変化は、主観的なものである

「光速度不変の法則」を満足させる、時間及び空間の変化は、主観的なものです。何故、観測者には、光速度は不変と観測されるのか。 それは、観測者が1秒と思う時間は実際にはもっと長い客観時間であり、観測者がCqと思う距離は実際にはもっと長い客観距離だからです。 何故そう思うのか。それは、観測者自身を構成する粒子の質量が増加し、移動速度が遅くなる為、観測者はゆっくり動き、 ゆっくり思考し、観測者の持っている時計はゆっくり時を刻む様になり、主観的時間がゆっくり経過するからです。光の速度は変わりません。
そうすると、 観測者が1秒と考える間に光の進む距離は長くなり、観測者はその距離をCqと考えるのです。観測者と光が並走すると、 客観的に見ると光の速度は当然遅くなります。しかし、時間がゆっくりと経過する為、観測者が主観的に1秒と考える時間に 進める光の距離は伸びます。光は速度を上げ、光速に戻った様に見えます。
また、主観的空間は伸びますが、物質を動かす フィールドである超ひもの網の大きさは変化しません。従って、光の客観的速度は変わりません。本当は主観的な光の速度は 速くなっているのですが、4つの力全てが、同じ変化を起こしているので気が付きません。観測者は、逆に宇宙が縮んだと思います。

客観的な時間と空間(静止系に居る者の主観的時間及び主観的空間と同値)は、変化していません。相対性理論の様に、 幾らでも加速出来る真空を想定すると、速度をVq/秒ずつ加速する(V加速すると言う)と、1秒間に進む客観距離はVqずつ 増えて行きます。 Hには主観的時間がどんどん遅くなるので、V加速をn回すると、n回目の1秒間に進める増加距離は主観的に、V*(√(C−V) /√(C+V))nq に縮んで見えると言う意味です。その客観的距離Vqです。

加速する前の系に居るS(静止系)から見て、物体Hを幾ら加速しても、Hを取り巻く時間及び空間は、客観的にも主観的にも変化はし ていません。なのに、物体Hにおける主観的時間及び空間の変化静止系に持ち込み、どんどん、1秒間に移動できる距離を縮めています。
縮まった距離は、Hから見た主観的距離ですから、速度が上がるにつれて、同じVqをHはより短い距離V(√(C−V) /√(C+V))nqと見ると言う意味です。静止系の者からはその距離は同じVqの距離ですから、速度をVq/秒ずつ加速する(V加速すると言う)と、1秒間に進む距離はVqずつ増えて行きます。V+V+V・・・q/秒となり、ついにはCq/秒を超えてしまいます。

この矛盾を解消する為に、今度はHを静止系と見て、S系を移動系と見、S系の時間及び空間を変えるのだと思います。しかし、 今度はHの静止系から見て、S系の物体は光速以上で移動すると、観測されてしまいます。この方法では、両方の矛盾を同時に解決 することは出来ません。

また、物質はエネルギーに、エネルギーは物質に変わります。宇宙に物質SとHが唯2つあるとします。物質Sは消えたり現れたりします。 Hを加速して行き、Hの相対的速度がSに対してCq/秒になったとします。その時Sが消えエネルギーに変わったとします。 するとHは比較するものが無くなり、宇宙で唯1つとなり無制限に加速されます。比べるものがないのですから、V+V+V+・・・・q/秒 と無制限です。そこで今度は、エネルギーが元通り物質Sに換わったとします。その時のHのSに対する相対的速度は、光速を遥かに 超えてしまいます。

宇宙に物質H唯1つのみになると、加速を考える事は意味が無いと仮定しても、現実に加速を行えば加速度GがHに掛かってきます。 そのGは、Hと「何か」との位置関係に応じて生じます。宇宙には他に物質はありません。従って、その「何か」とは物質ではありません。 運動とは、物質と物質との、相対的位置関係ではないことが分かります。運動とは、物質と「何か」との絶対的位置関係です。 私はその「何か」とは、超ひもの網と考えます。

何故、私の考える速度の加法則と、ローレンツ変換から導かれるとする速度の加法則が同じなのか

カギはCATBIRD移動波式=√(C+V)/ √(C−V)にあります。速度がVq/秒となると、同じ距離を動かすのに√(C+V)/ √(C−V)倍の エネルギーを必要とします。同じエネルギーでは、√(C−V) /√(C+V)倍の距離しか動けません。従って、 構成する粒子の速度が√(C−V) /√(C+V)倍と遅くなる為、V系の主観的時間は、√(C+V)/ √(C−V)倍と遅くなります。すると、 V系の主観的距離は、光が√(C+V)/ √(C−V)倍の長い時間進む距離となるので、√(C+V)/ √(C−V)倍と長くなります。すると、 V系では空間は伸びるが、剛体は長さを変えないので、剛体の長さはM√(C−V) /√(C+V)倍の長さに縮んだと思えます。
ここで注意したいのは、剛体と同様に、超ひもの網も長さを変えないと言うことです。剛体は超ひもの上で、一定の大きさを占 めていることからも分かります。従って、物質が移動するフィールドである超ひもの網は、長さがM√(C−V) /√(C+V)倍に 縮んだと思えます。しかし、それは主観的な変化であり、客観的な超ひものフィールドは元の大きさのままです。

エネルギーで考えると、速度がVq/秒となると、同じ速度を出すのに静止系の√(C+V)/ √(C−V)倍のエネルギーが必要です。 従って、同じVq/秒加速するだけのエネルギーをn回与えると、n回目には1秒間に移動する距離の増加はN(√(C−V) /√(C+V))n倍 となります。これは客観的な移動可能距離の変化です。このNの値が、V系の主観的距離の変化であるMの値と一致するので、 誤って主観的距離の変化を客観世界に適用しても、正しい結果となったのです。

CATBIRDモデルでは、宇宙に物質Hが1つだけになったとしても、超ひもの網が静止系であり、それに対して物質Hは、 光速を超えて移動することは出来ません。突然物質Sが消えたり現れたりしても、何ら影響はありません。また、 V加速すると(√(C−V) /√(C+V))倍になる移動可能距離の変化は、全てに共通する客観的変化です。CATBIRDモデルでは、 物質は光速に近づく程、加速するのにより多くのエネルギーを要する様になり、1秒間に加速出来る距離がだんだん短くなって行くのです。