ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
  くらでれっ! 作者:
十四話め.派手めでギャルめ、俺には苦手め

 あの後、体育教師を振り切ったりと大変だった。
 ……明日殺されるな確実に。

 どうやら幽霊女には何とか追いついたようだ。
 現在幽霊女は信号を待っている様子。

 ……幽霊のクセに律儀だなァ。

 今俺の隣を通って言ったおばちゃん集団が凄い怪訝に見てきた。

 何だ電柱から女の子の様子を伺ってるのがそんなにおかしいのかオバチャン達め。

 うぉ、動き出した。
 オバチャン達の事は無視して機敏に動いて見せる。
 先程から周りの視線が痛いが気にしない。

 しかしあの女、どこも道草しねーな。
 情報集めになりゃしねー……これじゃ只の女の子追い回してる変質者じゃねーか、ってどっちにしても変質者だろ!

 ………………。

 ……クソ、一人でボケと突っ込みって寂しいな。

 あまりにもイベントを起こさない幽霊娘に半ばイライラしてきてしまう。

 しかし歩くのおせーな。

 そのまま10分程歩き回っていると、幽霊娘が立ち止まった。
 何かを見ている……?
 幽霊娘の視線の先を見てみると、その先に一人の女が居た。
 妙に派手な格好の女がいた。
 多分俺達と同い年くらい。
 多分と言ったのは、服装は派手なセーラーだが化粧がいように濃いからだ。
 何だあのケバい女は?
 派手な化粧には距離を置きたくなる。
 あとチャラチャラとアクセサリーやら高そうなカバンやら……なんだ髪の毛まで金ぴかでどんだけ派手になりたい女なんだ。
 派手な女はニヤニヤとしながら幽霊女に近づいていく。
 幽霊女はいつもの無表情なままだが、何となく固まってるんではないかと予想。

 何か喋っている。

 流石に遠くて何喋ってるか不明だ。

 折角のイベントだってーのに! クソー! 近づくか? 近づいてみるか?

 上から物を言うような様子の派手女に幽霊女の無表情は変わらないが目つきが冷めた視線だ。
 どうやら穏やかな様子では無いらしい。
 
 しかしあの派手女スゲーな……幽霊娘のあの視線無視して喋ってやがる。
 俺だったらあの目で見られたら固まるけどなー、正に蛇に睨まれた蛙……蛙!? 蛙って俺か!?
 自分で考えて自分が爬虫類部類に考えていた事に勝手にショックを受けてしまう。

 そんな事を考えているうちに幽霊娘が動き出す。
 まだ喋っている様子の派手女を無視して幽霊娘が歩き出していた。

「ちょっとォ! 待ちなさいよォ!」
 派手女が大きな声を挙げたのが聞こえた。

 何何だアイツはァ?

 結局話も聞こえなかったわけだし……
 ま。いいや。

 先程と同じ様にそそくさと後を追う事にする。


 その時、派手女とすれ違ったので軽くご挨拶。

「あんちゃ~っす」
 どうせ二度と会わないだろう、だから適当な挨拶でモーマンタイ。

「……待ちなさいよ」

 話しかけられちゃったよ。

「ンだよ俺忙しいンだよ、サインなら後でお願い」

「はァ? 意味解んないんですケド」

 ……俺のギャグが理解出来ないだけでお前苦手キャラ確定。コッチが意味わかんないんですケド。なんですケド。

「アンタ……アゲハの知り合い? 何してんのよ」

「俺はアイツのクラスメーツだよ。そういうテメーは誰でアイツとどういう関係だよ」

「アタシ? アタシはアイツの元クラスメートよ」

 な、何!? こんな所に謎少女の情報源が! これは話を聞かなくては!!

イルカとクジラの違いは実はサイズだけ。
トーリービー(ry

だとしたらクジラの脳ってどんだけ小さいのって話よね。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。