中国:減速…しぼむ不動産ブーム 一段の金融緩和、視野
毎日新聞 2012年04月13日 21時30分(最終更新 04月14日 01時16分)
販売不振で在庫は増加し、陽光では「売れるまでに平均13カ月かかるようになった」。過去の不動産ブーム時の借入金が返済時期を迎え、資金繰りに窮する企業も続出。先月末には浙江省杭州の中堅不動産会社が資金難で倒産した。不動産ブームの崩壊を契機に銀行の不良債権が増え、貸し渋りなどで景気が悪化しないか心配だ。
外需も勢いは弱まっている。3月の輸出額は、欧州向けなどが落ち込み前年同月比8.9%増と1〜2月(累計)に続いて1ケタの伸びにとどまった。
一方、足元ではインフレ懸念が再燃している。3月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比3.6%と、2月(3.2%)から反転した。政府目標(4%)よりは低いが、野菜が20%超値上がりするなど生活への影響は大きい。北京市内の市場で買い物をしていた年金生活者の楊さん(52)は「昨年末に500グラム3元(約36円)だったヘチマが倍になった。毎日少しずつ値上がりする」と不満を漏らす。