第1話:最後の平凡な日 その1
俺には夢があった。子供の頃の下らない話だ。
だが、その夢はいつの間にか記憶の彼方へと消え去り今では普通の高校生2年生。
今の夢は、そのうち結婚してささやかなながらも幸せな家庭を築くことだ。
夢が無いと周りからはよく言われるが、そんなことはない。
いずれ、どんな奴でも気づくはずだ。
当たり前のことが続くことが、幸せなんだと。
そして、今日も俺の平凡だがそれなりの日常は始まる。
高校2年に上がって最初の登校日。
つまり今日は始業式の日だ。
俺の名前は有栖 景 (ありす けい)。
性格は、周りからは冷静、落ち着いているだとか言われているがそんなことはない。
俺だって思春期真っ盛りだ。女の子といれば意識するし、恋愛だってしたい。
容姿は自分で卑下するほどでもないと思う。しかし、俺は全くモテないのだ。
おかげで16年間彼女なし。きっと一生できないだろうと悲観している。
だが、好きな人ができないだけであり、できたら真っ先に告白をしようと考えている。
そう。いないだけであり、できないわけではない。・・・言い訳だな、これは。
朝からくだらないことを考えていたせいだろうか、少々だるい。
すると、朝から暗いオーラを纏った俺を見かねた隣を歩く幼馴染が言った。
「ねえ、もうちょっとちゃんと背筋を伸ばすことはできないの?」
俺の隣にいるのは、藍羽 恵麻 (あいう えま)。
こいつとは何故か幼稚園、小学校、中学校、高校と同じだ。
だが、どこぞのラブコメのように家が隣だなんてことはない。
・・・いや、実際はお向かいさんだから、同じ様なものか。
今でも家族ぐるみで交流があり、互いの家に遊びに行くことは多々ある。
このことを中学校の頃から友人に話したら、「お前、それ何のラブコメ?それともエロゲーか?」と
言われた。
・・・話す相手を間違えたようだった。
「春休みが終わってかったるいからな。それにいつもの俺はこんなんじゃないのは知っているはずだ
」
「そんな嘘ばっかり言ってるとずっと独りだよ〜」
余計なことを言ってくれるな。
瞬時に、俺の嘘を見抜く恵麻。さすがに16年の付き合いだけはある。
「大きなお世話だ。大体、お前だって・・・」
「え?な〜に?」
彼氏いないだろ?そう言おうと思ったが、恵麻がじっと俺の方を見るものだから思わず次の言葉を飲
み込む。
大変憎らしいことに幼馴染はモテる。
事実、高校1年の頃だけで6,7回は告白されたらしい。
中学の頃も多数の告白があったらしいが、全て断ったらしい。
俺は隣を歩く恵麻をチラッと横目で見る。
確かに、悔しいが幼馴染の見た目は付き合いの長い俺から見てもかわいいと思う。
ライトブラウンのロングヘア、目はぱっちりとしていてきれいな白い肌。
・・・胸はないと思う。と言うよりもまじまじと見ていたら変態確定だ。
全体的に見ると美人と言うよりもかわいいタイプ。
性格はどちらか言うと大人しい方だ。でも、言いたいことははっきり言う方だから普段は猫を被って
いることになる。
何でもオールマイティにこなす上に他人に親切。
そのため友達も多く、特に去年のクラス委員長とは小学校以来の親友だそうだ。
俺の1年の頃のクラスにも告白しようと狙っている奴は多かったらしい。
だが、隣にいる俺は未だに1回も告白されたことはない。何か癪に障る。
基本的に俺は負けることが嫌いなのだ。
しかし、そんな万能型幼馴染にも唯一苦手なものはある。
それは・・・この年になっても未だに怪談話が苦手だということだ。まあ、それは愛嬌というものだ
ろう。
俺はそんなこと考えながら歩いていた。
だから、全く気付かなかった。・・・恵麻が俺の前に飛び出してきたことに。
「ちょっと、ねえってばっ!!私の話聞いてる?」
「うわっ」
「きゃっ」
いきなり目の前に出てきた恵麻を避けることなどできるはずもなく・・・俺が恵麻に覆い被さる様に
こけた。
「・・・」
「・・・」
互いに見つめ合う俺たち2人。
ついでに言うと俺は顔が真っ赤だろうな。目の前の恵麻も真っ赤だ。
体勢は何と言うのだろうか・・・周りから見れば俺が恵麻を襲っている様にしか見えないだろう。
この年で性犯罪者の仲間入りはごめんだ。
「えーと、何て言うか・・・その・・・すまん」
「私は別に・・・気にしてないよ」
そこで、一応冷静であることを装ってすぐに恵麻の上から退く。
あまり表情には出さないようにはしているが・・・とても恥ずかしい。
顔を真っ赤にして潤んだ目でこっちを見て、ぶつぶつと何か言っている恵麻。
気にしてないというが、どう見てもそうではないことは火を見るよりも明らかだった。
少し落ち着いたところで何やらひそひそと話す声がするので周りを見ると、こちらをちらちら見なが
らひそひそ話すおば様方がいた。
「あら、やだ。最近の若い子って場所を選ばないのね?」
「大胆ねえ・・・嫌らしいったらありゃしない」
・・・いや、聞こえてるから。それに、何を想像してるんだ。
近くでは、親子連れが俺たちを見ながら話していた。
「ママ、あのお兄ちゃん達何してるの?」
「しっ、見ちゃいけません」
・・・いや、何もしてないから。
しかし・・・何だかまずい状況だな、さっさと行かないと。
周りからの痛いほどの視線を感じ、まだ倒れたままの恵麻に手を差し出した。
「大丈夫か、手貸すぞ」
そして、恵麻を起こす。
俺はあくまで冷静であることを装う。
胸の感触が柔らかかったとか、そんなことは断じて考えていないぞ。本当だ。
・・・嘘です、ごめんなさい。
「あ、ありがとう。ねえ、周りに人いっぱいいるし早く行こう?」
「・・・」
「ねえ、景君?どうしたの、ぼーっとして」
「・・・そ、そうだな」
幼馴染の胸のことを考えていましたなんて恵麻には絶対に言えない。
そんなことで16年にもなる付き合いの長いこいつに嫌われるのは情けない。
この先、こいつも恋をし、いずれは彼氏もできることだろう。
一緒に学校へ行くこともなくなるだろう、会話も減ることだろう。
それでも、時折くだらない会話ができればと虫のいいことを考えている俺がいる。
当然、今のままの関係はいずれ終わる。その日が来るまでは隣にいたいと思う。まあ、我侭だな。
そう思いながら目の前の恵麻を見ると・・・。
ん?いない?
「ねえ〜、何してるの〜。早く行かないと間に合わないよ〜」
げっ。もうあんな遠くに行っているのか。
まあ、いい。俺も行くとするか。
「・・・本名は『あいうえお』のくせに」
俺は恵麻に追いつくと、特にあいうえおの部分を強調して言ってやる。
案の定、少し怒っている表情が見て取れる。
このあだ名は、俺が偶然発見したものだ。
それ以来、時折こうやって使うことがある。
もちろん恵麻は、呼び始めた当時からこのあだ名を気に入ってはくれなかった。
「そのあだ名やめてよっ!」
「恵麻が嫌がっても、ずっと呼び続けてやるから安心しろ」
「いいけど、責任取ってくれる?」
責任って何だ?まあ、いつものように軽くあしらっておけばいいか。
「そうだな・・・一生養ってやる」
「そっか〜。じゃあ、不束者ですがよろしくお願いします」
そう言って俺たちは互いに笑った。
こうしていると付き合っている恋人のようにも見えなくもないが、実際は互いにそんな感情を微塵も
抱いていない。
友達として長い時間を一緒に過ごしてきたのだ。これ以上望むことなど特にないと俺は思っている。
トラブルもあって無駄な時間を過ごしてしまった俺たちだが、走ったおかげもあってか時計を見ると
何とかいつも通りの電車には乗れそうな気がする。
俺は、間に合いそうだということが分かると少し気持ちの余裕が持てるようになった。
そうすると周りのことも少しは気になるわけで・・・。
・・・何故か、恵麻が腕にくっついている。
まあ・・・正直・・・何というのだろう。
柔らかい2つのものが腕に当たるんだ。
「らんらんらららん、らんらんらららん」
恵麻は何が楽しいのかは知らないが、機嫌よく聞いたこともない歌を歌っている。
ラッキーだな・・・じゃなくてだ。
朝から、こんなにくっ付いて本当に何がしたいんだ、こいつは。
「いったい、いつからこうなったんだ?」
すると、俺の独り言に反応した恵麻が相変わらず腕にくっつきながら言った。
「景君、何か言った?」
・・・相変わらず、反応がいいよな。
「いや、何でもない」
「そうかな〜?」
昔は、こんな奴じゃなかったはずだ。こんなおっとりとした少し天然がかった性格ではなかったんだ
。
幼稚園の頃なんて、家来と女王様のような関係だったんだ。
例えばだな・・・。
「景、砂のお城作って」
「やだ」
「・・・ぶつよ」
「・・・わかった」
あの頃は、暴力に訴えてきたからな。そして、今とは違って、景と呼び捨てだったしな。
さらに、幼稚園で喧嘩一番強かったことを覚えている。
悪ガキをぼこぼこにして、家来扱い。
そのくせ、悪ガキの親が文句を言ってきたら、泣いて相手に責任を擦り付ける。
当時から恵麻は周りの親からかわいいと言われていたからな。
悪ガキの親のほうも、まさか恵麻がそんなことするとは思ってなかったらしいし。
そしていつの間にか、そういった問題は有耶無耶になって消えてしまう。
まあ、裏の顔を大人は知らなかったからな。
俺も1度往復ビンタを食らったことがある。
よく聞いてなかったのが悪かったのかもしれないが、いつものように命令だったのだと思う。
機嫌が悪かったんだろうな。
かなり俺の両頬は腫れて痛くて、そして恥ずかしいことだが恵麻が怖くて泣き続けた。
当時から仲がよかった俺たちだったので、何でこうなったのか分からない幼稚園のお姉さん先生は困
惑していた。
恵麻は終始むっとした顔をしており、理由を話すことはなかった。
いつどこで性格がこんなにも変わったのか、俺には知る由もない。
小学校の頃には、今とあまり変わらなくなったような気がするが。
いつか理由を聞いてみたいもんだ。
ちなみにお姉さん先生というのは、幼稚園の頃にお世話になった先生のことだ。
「お姉さん」と強制的に呼ばせていたんだ。
1度「おばさん」と言った奴がいたが、先生にどこかに連れて行かれた。
そして、戻ってきたら「お姉さん」と呼ぶようになっていた。
何があったのか知りたいが、知ったら戻ってこれないと幼心に思ったものだ。
そいつは先生を見るたびにガクガク震えていたからな。
「・・・でね。・・・景君!!私の話聞いてた?」
少しばかり昔を思い出していたら、恵麻がさらにきつく腕に抱きついてきた。
昔のことを思い出していたら、恵麻のことをすっかり忘れていた。
それに、何だか顔が熱くなってきたような気がする。
「いや、聞いてなかった。ちょっと昔のことを思い出していてな」
「どんなこと?」
恵麻が興味を示す。
相変わらず、腕にきつく抱きついたままだが。
「恵麻は、昔女王様だったなって」
「昔は昔。今は今だよ〜。それに私は女王様なんかじゃなかったよ。だって、みんな仲良くしてくれ
たもん」
その瞬間、恵麻の顔が引き攣った。あまり、思い出したくない過去だったらしい。
意地になって反論される。俺は面白がって、さらにからかう。
「それは、恵麻が怖かっただけだろ。よく考えてみろ。どこの世の中に、仲良くしている友人から往
復ビンタされる奴がいる?」
「それって、景君でしょ〜。うん、覚えてるよ〜」
そして、さりげなく昔の恵麻の横暴を訴えてみたのだが、恵麻はどこか懐かしそうに言う。
・・・笑顔で言うな。
「まあ、その誰かさんは今では全くその面影すらないけどな」
「えへへ」
何がうれしいのか分からないが、さらに俺の腕のひっつく恵麻。
まあ、うれしくないのかと問われるならば、うれしいと答えるだろう。
だが、俺はだんだん恥ずかしくなってきたので、未だにくっついている恵麻に言うことにした。
「いい加減離れてくれないか?」
2度3度、同じことを言っているがどんどん言葉が丁寧になっていく気がする。
最初は、「離れろ」。そして、「離れてくれ」。
それでも丁寧語だけは絶対に使わないつもりだ。
こんな奴に、頭を下げるような言葉なんて使いたくない。
「やだ」
「・・・」
さすがに拳骨でもお見舞いしてやろうかとも思ったができなかった。
ここは駅。公衆の場で、女を泣かせたら男に勝ち目などそうないだろう。下手をすれば警察沙汰にな
りかねない。
もう1度だけ、穏便な解決を目指して恵麻に言おう。・・・まあ、期待はしてないが。
「離れてくれないか?」「やだ」
即答だった。
仕方ないのであまり意識しないようにと、そのままの状態のまま周りを見てみた。
・・・俺にとっては不本意ではあるが、駅で腕を組んでいる男女。
しかも朝っぱらからだ。当然、視線が痛かった。
このままだと正直、精神が持たない。
胸が当たってるし、視線は痛いしな。
ここは、仕方ないよな・・・。
「恵麻さん?」
「いや」
いや、俺は何も言ってないぞ?
「お願いですから、腕を組むの止めてもらえませんか?」
その瞬間、恵麻の動きが止まった。
腕に掛かる力がふっと抜け落ちたのが分かった。
そして、俺を不思議なものでも見るかのように驚いた表情で見ている。
ああ、俺だって不本意なんだ。
でもな、理性も限界だし、世間体もやばいんだ。
俺が心の中でほっとしていると、俺の予想を上回った行動を恵麻は取った。
「景君が丁寧語でしゃべった!?」
恵麻が俺を何かおかしいもの、いや宇宙人でも見つけたかのように驚いた表情をして叫んだ。
いや、公共の場で叫ぶなよ。
ああ・・・おっさんがうるさいって顔でこっち見てるな。
結局、朝から他人に迷惑をかける羽目になり、知り合いに見られていたらと思うとぞっとする。
俺は世間体を気にするからな。
「俺が丁寧語使ったら、いけないのか?」
「うん、そうだよ!丁寧語で話す景君なんて景君じゃないよ!」
・・・そんなに似合わないのか?
恵麻に全力で否定される俺。
確かに、恵麻に丁寧語を使う俺は気持ち悪いな。
俺だって自分自身が丁寧語を使うキャラじゃないのは知っている。
だが、それなりに目上の人には敬語を使っているはずなんだがな。
しかし、そんなに俺の素行は悪かったのか?
・・・1つあった。
中学の頃に、全教科赤点をとったことがあったのだ。その時、俺は周りに反発していた頃だったので
、補習も指導も完全に無視していた。
それ以来、先生方には目をつけられているな。
それ以外、そんなに悪いことはしてないぞ。
自慢じゃないが、俺は今まで無遅刻無欠席だ。
ん?何か聞こえるな。
「景君?景君?景君ってばっ!!」
「のわっ!!」
気がつくと、目の前に恵麻の顔があった。
いきなり恵麻の顔が近くにあるもんだから、俺は顔が熱くなるのを感じた。
と言うのも恵麻は、それなりに美人だからな。いくら幼馴染だからと言っても、こんなに顔を近づけ
なくてもいいと思うんだが。警戒されていないと喜ぶべきなのか、はたまた男して見られていないの
か。
俺は、心を落ち着けると、少し慌てている恵麻に尋ねた。
「恵麻、どうした?」
「電車に乗り遅れるよ?」
「・・・」
何だと!?
俺は、恵麻の一言に慌てた。一気に体温が下がり、顔の火照りもなくなった気がした。
「急げ、恵麻っ!」
「待って景君。そっちは反対のホームだよっ!」
「何っ!?」
間もなく、2番線から・・・。
「まずい、もう時間がない。恵麻走るぞ」
ホームからアナウンスが聞こえてくる。
「景君!私たちが乗るのは各駅停車だよ!」
「・・・」
俺が階段を駆け上がると同時に発車したのは急行電車だった。
隣の1番ホームには・・・各駅停車が止まっていた。
この駅では、急行の待ち合わせのために各駅停車が止まるのだ。
そして、俺たちの高校がある駅には急行は止まらない。
要は各駅停車に乗らなければ、駅には着かないということだ。
「何だか、無駄な苦労をした気がするな」
「景君。気のせいじゃないよ〜。無駄だったんだよ?」
「・・・」
恵麻に指摘され、愕然とする俺。
朝から、こんなに疲れるとは思ってもみなかった。
「景君?ぼーっとしてないで電車に乗らないと」
「ん?ああ、そうだな」
こうして何とか電車に乗ることができた俺たち。
俺は何で電車に乗ることでこんなに苦労しているんだろう。
きっと春休みボケが抜けきってないのだろう。
「景君。電車に間に合ってよかったね」
「全くだな。危うく新学期早々、駅からあの坂を駆け上げることになるところだったな」
「あ」
「恵麻。どうしたんだ?」
電車が次の駅に着く頃、恵麻は周りをきょろきょろと見回した。
ある方向を見て恵麻は小さく声をあげると、電車の奥の方へと進んでいく。
最近の俺は物事に対して妥協が多いのも事実だ。メイドロボ応募の件だって、その典型例に当たるだ
ろう。
そして、特に恵麻に対して、最近甘い気がする。
あんまり甘やかしてはいけないな。
ところで、恵麻は・・・どこに行ったんだ?
すると、人ごみの中から恵麻の声が聞こえ、俺の手招きする姿がちらっと見えた。
・・・しかも、座っているのか?
俺は、暢気に座っている恵麻を見て、どうやって座ったのか気になった。
「女の子には秘密が色々とあるんだよ〜」
「・・・興味ないけどな」
俺は冷たくあしらうと満員電車に揺られながら立った。
恵麻が俺の鞄を持ってくれていることが唯一の救いだった。
・・・行きはラッシュ。帰りも時間によっては混んでいる電車に乗るなんて最悪だな。
俺は、学校選びを間違えたのではないかと何度目か分からない後悔をした。
「お仕事、お仕事をいただけませんか?」
「悪いな、姉ちゃん。今、仕事はねえな。この時期は営業してねえんだ」
今、私は主の家に上げていただいてます。
そして、主のお母様とテレビを見ています。
メイドなのにいいのでしょうか?
「うううっ、仕事はいずこ?」
きっとこのテレビの人は頭が悪いんですね。
夏にスキー場で仕事なんてある訳ないです。
・・・でも、今の私の状況に酷似しています。
「まあ、仕事くらいあげたらいいのに。掃除くらいはあるわよね」
・・・お母様。
テレビの登場人物にそう思うのでしたら私にもお仕事ください。
「まあ、もうこんな時間。そろそろご飯作るからテレビでも見ててね」
これは、チャンスです。メイドの力を見せるときです。
「私もお手伝いします」
「あらっ、大丈夫よ。エリスちゃんは座ってて」
えーと、台所から追い出されました。
これじゃあ、何のために来たのかわからないんですけど。
「掃除くらいあるでしょっ」
・・・テレビの人とは何だか気が合いそうです。
本編にメイドさんが登場するのが、先になりそうな予感。
ということで、後書きで少しだけ書いてみました。
こんな駄文ですが、読んでいただいた方ありがとうございました。
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