ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
警告
この作品には 〔残酷描写〕
〔15歳未満の方の閲覧にふさわしくない表現〕が含まれています。
15歳未満の方はすぐに移動してください。
苦手な方はご注意ください。
三題話『ハサミ』『湖』『金髪』
作者:


二年ぶりくらいに三題話を書きました。


つまり、かなり痛い内容だと思われますのでご注意ください。




男には、大切にしているものが一つだけあった。

毎日毎日、取り出してはほうっとため息をついて、また大切に布にくるんで仕舞う。


それは、ある女の形見であった。




春の風に吹かれ、浮き足立って出掛けたあの日、湖のほとりには金色の長髪を春の風に揉まれ、楽しげな笑い声を上げる女がいた。



その、あまりもの美しさに見惚れ、立ち尽くしていると、女と目が合った。


瞬間、稲妻のような衝撃に見舞われた男は、その場に膝をつく



恋に落ちた瞬間だった。




それから、毎日のように女に会うためだけに湖に足を運んだ。

声をかけることは出来なかったが、毎日、木陰などから彼女を見つめ続けた。


夏の暑い日も、秋も、雪の降り積もる冬も

女に会えない日には、ひたすら想った。



そして、四年が経ったある日


男は勇気を振り絞り、女に声をかけた




女は気さくな笑顔で返事をした。

揺れる金髪が男を後押しする。


「僕は貴女が好きだ、貴女が欲しいっ」


えっと、驚いたように口を開く女

男は、間髪入れずに懐からハサミを取り出した。

日の光にきらめき、湖の色をうつすハサミを、女の瞳がとらえる。



次の瞬間、ジャキリと女の美しい金髪が切り取られる。


女の首の一部を巻き込みながら




声を出すことも忘れた女は、血飛沫を撒き散らしながら湖へ落ちていく。


しかし、男の瞳に写るのは切り取られた金髪だけ…






男は彼女ではなく金髪を愛していた。




評価
ポイントを選んで「評価する」ボタンを押してください。

▼この作品の書き方はどうでしたか?(文法・文章評価)
1pt 2pt 3pt 4pt 5pt
▼物語(ストーリー)はどうでしたか?満足しましたか?(ストーリー評価)
1pt 2pt 3pt 4pt 5pt
  ※評価するにはログインしてください。
ついったーで読了宣言!
ついったー
― 感想を書く ―
⇒感想一覧を見る
名前:
▼良い点
▼悪い点
▼一言

1項目の入力から送信できます。
感想を書く場合の注意事項を必ずお読みください。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。