倉敷海底事故:横穴に初めて水中カメラ 本格調査始める
毎日新聞 2012年04月13日 19時37分(最終更新 04月13日 19時43分)
作業員5人が死亡した岡山県倉敷市の海底トンネル事故で、岡山県警と岡山労働局などは13日、浸水部分とされるトンネル先端部を調べるため、事故後初めて横穴(長さ160メートル)に水中カメラを入れ、本格調査を始めた。がれきの撤去などに約2カ月かかり、ようやく内部を確認できる状況になった。カメラの映像を踏まえて事故原因を追及する。
岡山労働局などによると、水中カメラは縦穴(深さ約34メートル)から投入し、ケーブルで遠隔操作する。2日間かけて詳しく調べる。
並行して、労働安全衛生総合研究所が事故現場に残っていた未使用の壁面ブロックの強度を調査。また、県警などはトンネル内から引き揚げた約2000個のがれきを並べ、横穴内の作業状況を再現している。
事故は2月7日、同市水島コンビナートのJX日鉱日石エネルギー水島製油所で発生。円筒形の掘削機を使うシールド工法が用いられていたが、作業中にトンネルが水没し、作業員5人が死亡した。【井上元宏】