適用先: Office 365 for professionals and small businesses, Office 365 for enterprises, Live@edu
トピックの最終更新日: 2011-11-23
メール ユーザーとは、クラウドベース組織のユーザー ID を持っていても、クラウドベース組織のメールボックスを持たないユーザーのことです。
一般的に、クラウドベース サービスと組織内に設置された Microsoft Exchange の両方を組織で使用する場合にメール ユーザーを使用します。この場合、組織内の Exchange 組織のメールボックスを表すメール ユーザーをクラウドベース サービスで作成します。これらのメール ユーザーは共有アドレス帳に連絡先として表示されます。このため、クラウドベース サービスのユーザーが、組織内の Exchange 組織のユーザーと簡単に通信できます。
クラウドベース組織のユーザー ID を持つメール ユーザーは、Exchange コントロール パネルにアクセスできます。たとえば、組織内メールボックスを持つ人事担当者がいて、クラウドベース組織の Exchange コントロール パネルの複数のメールボックス検索にアクセスする必要があるものとします。このような場合は、このユーザー用にメール ユーザーを作成し、複数のメールボックス検索へのメール ユーザー アクセス許可を付与できます。詳細については、「複数のメールボックス検索へのアクセス許可をユーザーに付与する」を参照してください。
メール ユーザーを作成するには、Windows PowerShell を使用する必要があります。Exchange コントロール パネルを使用してメール ユーザーを作成または管理することはできません。
開始する前に
Windows PowerShell のインストールと構成を行う方法、およびサービスへの接続方法については、「Windows PowerShell の使用」を参照してください。
メール ユーザーは、メールボックスとよく似たプライマリ電子メール アドレスを持ちます。共有アドレス帳で受信者としてメール ユーザーを選択すると、プライマリ電子メール アドレスにメッセージが送信されます。ただし、メール ユーザーには、メールボックスにはない ExternalEmailAddress という名前の重要な電子メール アドレス パラメーターがあります。ExternalEmailAddress パラメーターに対して指定した値は、プライマリ電子メール アドレスに自動的に使用されます。ただし、プライマリ電子メール アドレスを手動で変更する場合は、ExternalEmailAddress の値を変更しても、プライマリ電子メール アドレスは自動的には更新されません。
Microsoft Live@edu でのメール ユーザー
Live@edu では、メール ユーザーには次のような特性があります。
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メール ユーザーに Windows Live ID を関連付ける必要はありません。Windows Live ID を持つメール ユーザーを作成する場合は、メール ユーザーと新しい Windows Live ID を同時に作成することも、別のメールボックスまたはメール ユーザーにまだ関連付けられていない既存の Windows Live ID を関連付けることもできます。
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Windows Live ID を持たない既存のメール ユーザーには、新しい Windows Live ID を追加できます。関連付けられていない既存の Windows Live ID を関連付けることはできません。
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メール ユーザーと関連付ける Windows Live ID およびすべての電子メール アドレスは、クラウドベース組織の 1 つの承認済みドメインに含まれる必要があります。
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Windows Live ID を持つメール ユーザーを削除するときは、Windows Live ID を残しておくことはできず、Windows Live ID は復元できません。
Live@edu で新しい Windows Live ID を使用してメール ユーザーを作成する
次のコマンドを実行します。
New-MailUser -Name <name> -WindowsLiveID <Windows Live ID> -Password (ConvertTo-SecureString -String '<password>' -AsPlainText -Force)
たとえば、Laura Giussani という名前で、新しい Windows Live ID と電子メール アドレスが lgiussani@contoso.edu、パスワードが Pa$$word1 のメール ユーザーを作成するには、次のコマンドを実行します。
New-MailUser -Name "Laura Giussani" -WindowsLiveID lgiussani@contoso.edu -Password (ConvertTo-SecureString -String 'Pa$$word1' -AsPlainText -Force)
注 この例では ExternalEmailAddress パラメーターを使用していないので、WindowsLiveID パラメーターに対して使用する電子メール アドレスが、ExternalEmailAddress パラメーターに対して自動的に使用されます。前に述べたように、ExternalEmailAddress パラメーターの値が、メール ユーザーのプライマリ電子メール アドレスに自動的に使用されます。
メール ユーザーを作成し、既存の Windows Live ID と関連付ける
メールボックスを削除して Windows Live ID を所有し続けると、メールボックスに関連付けられていない Windows Live ID になります。新しいメール ユーザーを作成し、関連付けられていない Windows Live ID をそれに関連付けることができます。
次のコマンドを実行します。
たとえば、Laura Giussani という名前のユーザーに、メールボックスまたはメール ユーザーと現在関連付けられていない Windows Live ID lgiussani@contoso.edu があるものとします。Laura に新しいメール ユーザーを作成し、彼女の Windows Live ID を新しいメール ユーザーに関連付けるには、次のコマンドを実行します。
Live@edu で Windows Live ID を使用しないでメール ユーザーを作成する
Windows Live ID を指定せずに作成するメール ユーザーは、メール連絡先に似ています。ただし、Live@edu では、メール連絡先の電子メール アドレスはクラウドベース組織の承認済みドメイン内に存在できません。
次のコマンドを実行します。
たとえば、Laura Giussani という名前で、電子メール アドレスが lgiussani@contoso.edu のメール ユーザーを作成するには、次のコマンドを実行します。
Live@edu で新しい Windows Live ID を既存のメール ユーザーに追加する
次のコマンドを実行します。
Set-MailUser <Identity> -WindowsLiveID <Windows Live ID> -Password (ConvertTo-SecureString -String '<password>' -AsPlainText -Force)
たとえば、lgiussani@contoso.edu という Windows Live ID および Pa$$word1 というパスワードを Laura Giussani という名前の既存のメール ユーザーに追加するには、次のコマンドを実行します。
Set-MailUser "Laura Giussani" -WindowsLiveID lgiussani@contoso.edu -Password (ConvertTo-SecureString -String 'Pa$$word1' -AsPlainText -Force)
注 既存のメール ユーザーに Windows Live ID を追加しても、プライマリ電子メール アドレスは変更されません。前に述べたように、ExternalEmailAddress パラメーターの値が、メール ユーザーのプライマリ電子メール アドレスに自動的に使用されます。
Live@edu で多数のメール ユーザーを一度に作成する
CSV_Parser.ps1 Windows PowerShell スクリプトを使用して、メール ユーザーに関する情報を CSV ファイルからインポートし、一度に多数のメール ユーザーを作成できます。スクリプトのダウンロード方法および使用方法については、「CSV_Parser.ps1 スクリプトを使用した受信者の作成と構成」を参照してください。
Office 365 でのメール ユーザー
Microsoft Office 365 では、メール ユーザーには次のような特性があります。
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メール ユーザーには、Microsoft Online Services ID が常に関連付けられます。メール ユーザーを作成するときに新しい Microsoft Online Services ID を作成することも、メールボックスまたはメール ユーザーにまだ関連付けられていない既存の Microsoft Online Services ID を関連付けることもできます。
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メール ユーザーの Microsoft Online Services ID は、クラウドベース組織の 1 つの承認済みドメインに含まれる必要があります。ただし、そのメール ユーザーと関連付けられる他のすべての電子メール アドレスは、任意のドメインに存在できます。
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メール ユーザーを削除した場合、関連付けられている Windows Live ID は保持されます。
Office 365 で新しい Microsoft Online Services ID を使用してメール ユーザーを作成する
次のコマンドを実行します。
New-MailUser -Name <name> -MicrosoftOnlineServicesID <Microsoft Online Services ID> -Password (ConvertTo-SecureString -String '<password>' -AsPlainText -Force)
たとえば、Tamara Johnston という名前で、新しい Microsoft Online Services ID と電子メール アドレス tjohnston@fabrikam.com を持ち、パスワードが Pa$$word1 であるメール ユーザーを作成するには、次のコマンドを実行します。
New-MailUser -Name "Tamara Johnston" -MicrosoftOnlineServicesID tjohnston@fabrikam.com -Password (ConvertTo-SecureString -String 'Pa$$word1' -AsPlainText -Force)
注 この例では ExternalEmailAddress パラメーターを使用していないので、MicrosoftOnlineServicesID パラメーターに対して使用する電子メール アドレスが、ExternalEmailAddress パラメーターに対して自動的に使用されます。前に述べたように、ExternalEmailAddress パラメーターの値が、メール ユーザーのプライマリ電子メール アドレスに自動的に使用されます。
Office 365 で新しいメール ユーザーを作成し、既存の Microsoft Online Services ID に関連付ける
メールボックスまたはメール ユーザーを削除すると、メールボックスまたはメール ユーザーに関連付けられていない Microsoft Online Services ID になります。新しいメール ユーザーを作成し、関連付けられていない Microsoft Online Services ID をそれに関連付けることができます。
次のコマンドを実行します。
New-MailUser -Name <name> -MicrosoftOnlineServicesID <Microsoft Online Services ID> -UseExistingMicrosoftOnlineServicesID
たとえば、Tamara Johnston という名前のユーザーに、メールボックスまたはメール ユーザーと現在関連付けられていない Microsoft Online Services ID tjohnston@fabrikam.com があるものとします。Tamara に新しいメール ユーザーを作成し、彼女の Microsoft Online Services ID を新しいメール ユーザーに関連付けるには、次のコマンドを実行します。