韓国のニート人口が100万人突破

 ソウル市麻浦区に住むAさん(34)は、外出せず一日中テレビを見たり、インターネットをしながら過ごす日が多い。一時は中小企業に勤めていたが、職場がつらくなって辞め、家に引きこもるようになり、今は親から毎月30万ウォン(約2万1000円)の小遣いをもらって生活している。Aさんは「働くつもりはない」と話す。

 Aさんのように、仕事を持たず働く意志もない若者、いわゆる「ニート」が昨年初めて100万人を超えた。韓国労働研究院が12日に公表したところによると、韓国の15-34歳の若者のうち、仕事を持たず求職活動もしていない人は100万8000人と集計された。

 同年代の人口は、2003年の1475万人から昨年は1346万人と129万人減少したが、ニートの人口は同期間で75万1000人から100万8000人へと25万7000人増加した。若者100人のうち、7.5人がニートという計算になる。

 特に、女性のニートの増加が目立つ。男性のニートは03年の50万8000人から昨年は62万6000人へと11万8000人増加したが、ニート全体に占める割合は67.6%から62.1%に低下した。一方、女性のニートは同期間で24万3000人から38万2000人へと13万9000人増加し、全体に占める割合も32.4%から37.9%に上昇した。

 こうした傾向は、女性の高学歴化と関連があるとみられている。労働研究院のナム・ジェリャン博士は「大学や大学院に進学する女性が増加しているのに対し、理想に見合った就職先が限定されているため、就職を放棄する女性が増えている」と説明した。

 ニートの平均年齢も上昇を続けている。30-34歳のニートは03年には全体の12.5%にとどまっていたが、昨年は16.4%に達した。一方、15-19歳のニートが全体に占める割合は、同期間で16.3%から13.8%に低下した。

郭彰烈(クァク・チャンリョル)記者
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