連続不審死:木嶋被告、顔紅潮 死刑宣告の瞬間
毎日新聞 2012年04月13日 13時50分(最終更新 04月13日 15時24分)
「被告人を死刑に処します」。判決言い渡しの最後に極刑を言い渡す主文が読み上げられると、木嶋佳苗被告(37)は顔をわずかに紅潮させた。13日、さいたま地裁で開かれた首都圏連続不審死事件の判決公判。木嶋被告は死刑宣告のその瞬間、みじろぎもせず、じっと大熊一之裁判長の方を見据えた。1月10日の初公判から3カ月余。男女6人の裁判員は手元の資料から顔を上げ、緊張した面持ちで木嶋被告を見つめた。【田口雅士、合田月美、狩野智彦、山本愛】
さいたま地裁301号法廷。木嶋被告は青いシャツに黒いカーディガンを羽織り、黒のストッキングに、白と黒の幾何学模様の膝上のミニスカート姿。裁判長の正面の席に座り、判決理由の朗読に聴き入った。
「まず理由のところから入ります」。大熊裁判長が主文を後回しにすることを告げても、木嶋被告の表情は変わらないように見えた。そして起訴された10事件のうち、3件の殺人が被告の犯行と認定されると、5人の弁護人はそれぞれ厳しい表情を浮かべた。