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脱税「裏ポーク」の審査強化 店頭価格に影響も

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2012/4/8 21:53
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■TPP巡る駆け引きも

財務省関税局長名の通達(4日付)は、申告価格偽装の摘発強化を狙ったもの
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財務省関税局長名の通達(4日付)は、申告価格偽装の摘発強化を狙ったもの

 財務省は今月4日、柴生田敦夫関税局長名で全国の税関に輸入審査を厳格にする通達を出した。9日以降の輸入豚肉通関手続きでは申告価格が妥当であることを証明する資料として、輸出国の輸出業者の仕入れ価格を示す資料や契約書付属資料などの提出も求めた。

 「申告した通りの輸入かどうか、契約の内容を慎重に審査する」(同省の岸本浩関税課長)。農林水産省の協力も得て、輸入豚肉の部位の確認検査も充実させる。さらに外国企業を巻きこんだ大がかりな脱税に利用されないよう海外の税関当局にも協力を求め、国税庁とも情報交換を強める。

 運用厳格化の背後には環太平洋経済連携協定(TPP)を巡る駆け引きもうかがえる。

 大手商社などで構成する日本食肉輸出入協会(新井紀男会長)は、不正の温床になりやすい差額関税制度を廃止し、他の産品と同様に従量か従価の関税に変更するよう政府に求めている。しかし、海外産の安い豚肉の流入を恐れる養豚業界は「正しく機能していれば差額関税制度はいい制度」(日本養豚協会の稲吉弘之理事)とみる。

 養豚協会は反TPPの急先鋒(せんぽう)でもある。民主党内のTPPに慎重な農業関係議員と連携して、関税水準の大幅な引き下げや撤廃を求める貿易業界の動きをけん制しているようだ。(編集委員 樫原弘志)

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