祇園で車暴走、歩行者7人死亡11人重軽傷
12日午後1時10分ごろ、京都市東山区大和大路四条交差点に、赤信号を無視した軽ワゴン車が進入し、横断歩道や交差点北の大和大路通を歩いていた男女計18人を次々にはね、逃走した。京都府警によると、40~77歳の計7人(男性2人、女性5人)が死亡し、ほかの男女11人が骨折などの重軽傷を負った。軽ワゴン車は近くの電柱に衝突し、運転していた男は搬送されたが死亡した。
府警によると、運転していたのは現場近くの藍染製品販売会社の社員藤崎晋吾容疑者(30)=西京区桂朝日町。府警は自動車運転過失致死傷などの疑いもあるとみて捜査し、被疑者死亡のまま書類送検する方針。
藤崎容疑者の親族や捜査関係者などによると、同容疑者はてんかんのような症状で通院していた。通院先の京都九条病院は「車の運転は本人や家族に再三にわたり禁止するよう言ってきた」という。3月5日の免許更新時には、てんかんの申告はしていなかった。府警は、司法解剖して事故との関連や死因などを調べる。
府警などによると、藤崎容疑者は12日午後1時ごろに会社を出て、花見小路通にある駐車場から中京区の取引先に商品を配達する途中だった。軽ワゴン車は大和大路通団栗付近でタクシーに追突してそのまま追い抜き、北上。猛スピードで赤信号の大和大路四条交差点に進入した。その後に北約200メートルの道路東側の電柱に激突した。追突現場からの走行距離は約370メートルだった。
藤崎容疑者の勤務先の「藍香房」によると、藤崎容疑者は2008年9月に採用され、普段から会社の車で配達などを担当していたという。同社の経営者は「勤務中に意識を失うことはなかった。てんかんとは聞いていない」としている。
現場は祇園の繁華街の一角で、花見客など多くの人でにぎわっていた。
祇園の交通事故で亡くなり、負傷した人は次の通り(敬称略・府警が病院で確認するなどした内容による)
【死亡】奥村昌彦(40)=京都市右京区西京極西衣手町▽平山節子(69)=大阪府守口市▽岸本真砂子(68)=同豊中市▽小池賢次(77)=千葉県八千代市▽澤西桃代(62)=京都市東山区新宮川町通松原下ル▽鴨下孝子(62)=埼玉県蕨市▽伊勢由希子(58)=大阪府豊中市
【負傷】橋本長次(75)=東大阪市▽池田則子(33)=兵庫県尼崎市▽米田喬(29)=京都市東山区▽真鍋節子(75)=兵庫県尼崎市▽長谷川明恵(68)=名古屋市北区▽河村悦子(79)=京都市左京区▽河村菊蔵(84)=同▽橋本志津子(74)=東大阪市▽チャン・エヴァ(57)=オーストラリア国籍▽田中美夢(67)=大阪府守口市▽鴨下扶味江(64)=埼玉県戸田市
【 2012年04月13日 01時00分 】
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