妊娠期間の10カ月はママにとってもパパにとっても期待あり不安ありの時間だ。特に初めての妊娠だとわからないことも多い。

中国で出産間近の女性が陣痛を便意だと思いトイレに駆け込んだそうだ。そして便器の上でまさかの出産。しかも運の悪いことに赤ちゃんが便器の中に流されてしまったのである。待ち望んでいた赤ちゃんが!! 中国の公衆トイレの中に!!

事件が起きたのは中国北京市だ。4月7日、公衆トイレに現れたのは張さん蔡さん夫婦である。妻の蔡さんは4月16日出産予定だった。この日、蔡さんは突然腹痛に襲われたそうだ。念のため検査してもらおうと自宅を出たところ、彼女は便意を催し公衆トイレにかけこんだ。

用を足そうとしたまさにそのとき、赤ちゃんが出てきてしまったのである。真下にあるのは清潔とは言いがたい公衆トイレ。蔡さんは何とか持ちこたえようとしたが、我慢できずそのまま出産してしまった。

驚いたのは外で待っていた夫の張さんだ。トイレの中から赤ちゃんの泣き声が聞こえるではないか。まさかと思い女子トイレに駆け込んだところ、見えたのは便器に吸い込まれていくまだ顔も見ぬ我が子の足だけだった。あまりの出来事に止まらない冷や汗。だが呆然としている場合ではない! 張さんはすぐに消防に通報した。

到着した消防はまずトイレを封鎖。そして別の便器を破壊し、トイレ内の構造を把握した後、赤ちゃんが流された便器を壊して中を調査。すると赤ちゃんは隣の便器の近くまで流されているのが確認された。そして隣の便器を壊し、汚水管の中にいた赤ちゃんを救出したのである。この間わずか15分だ。

救出当時、赤ちゃんの体は冷たく硬くなっていたが、病院での必死の救命措置の結果息を吹き返した。まだ入院中ではあるものの危険な状態は脱したという。

超安産の場合「トイレの大の方みたいにスルっと出てきた」などと形容する人もいるが、蔡さんの場合まさにそうだったのだろう。産科医も「特にお腹の赤ちゃんの体が小さい場合は、予定日直前に腹痛を起こしたらすぐ病院に行くようにしてください。その腹痛が陣痛である可能性があります。またその際は、トイレには行かない方がいいです。もし陣痛だと気がつかず我慢すると路上や車上で出産ということにもなりかねません」と述べている。

赤ちゃんは危険な状態を脱したとは言え、蔡さんは未だ強いショック状態にあるという。母子ともに1日も早い回復を強く願うところである。

参照元:鳳凰網秦楚網(中国語)

▼破壊された便器、この下から赤ちゃんが見つかった

▼とりあえず椅子で封鎖

▼母親の蔡さんだ、いまだ強いショック状態だという