8年前の新潟県北ノ沢村。少年・冬馬(三瓶由布子)は何者かから逃げようと、雪道を走り続けていた。しかし彼は、足を滑らせて沢の底へと転落してしまう…。
ところ変わって現在の東京では、「都営地下鉄15号線」の開通記念式典が行われていた。式典に出席する朝倉都知事(麻生敬太郎)宛てに脅迫状が届いていたため、目暮警部(茶風林)らが厳重に警備する中、式典は滞りなく進み、朝倉都知事を乗せた新車両は出発。同じ頃、阿笠博士(緒方賢一)の車で新しい都営地下鉄と並走する新山手トンネルを走行中のコナン(高山みなみ)は、トンネル内で怪しい人影を発見する。その人物が朝倉都知事を狙って、トンネルを爆破させようとしていることに気付いたコナンは、地下鉄内の目暮警部に連絡。爆弾の爆発まで15秒しか残されていない中、コナンの機転で被害は最小限に食い止められた。
朝倉都知事の命を狙った犯人が、都知事が国土交通大臣時代に建設した新潟県の北ノ沢ダムと関連があると直感したコナンは、阿笠博士に頼んで北ノ沢村へ。折よく、ダム湖に沈み移転した村で開村5周年のイベントが開かれるということもあり、歩美(岩居由希子)、元太(高木渉)、光彦(大谷育江)ら少年探偵団の面々と、灰原(林原めぐみ)、蘭(山崎和佳奈)に小五郎(小山力也)、園子(松井菜桜子)までがコナンに同行。それぞれが雪遊びを楽しむ中、捜査を開始したコナンは、村役場でダム湖と昔の村の地図を見比べている2人の不審な男、氷川(関俊彦)と山尾(難波圭一)に遭遇。彼らはこの村の出身で、久しぶりに昔の仲間と集まるのだという。その仲間とは、村の診療所で看護師をしている冬美(飯塚雅弓)と、コナンたちが滞在しているホテルの従業員・みずき(朴璐美)、そしてダム建設反対派で今も新しい村には住んでいない武藤(江川央生)。かつては親しかった5人だが、山尾がみずきの妹をひき逃げしてしまって以来、すれ違いが続いていたのだ。
翌朝。雪合戦に興じるコナンたちを、うらやましそうに見つめる1人の少年の姿が…。8年前の転落事故以来、意識不明だった冬馬(宮田幸季)が意識を取り戻したのだ。彼の母である冬美は、感動のあまり泣き崩れる。しかし、冬馬は事故当日の記憶を一切なくしており、身体は成長していても心は8歳のまま。心は大人でも身体は子どもの自分と逆の立場の冬馬が困惑する姿に、コナンと灰原は心を痛める。そして冬馬の転落事故と、みずきの妹のひき逃げ事故が同じ日に起こったと聞き、コナンは2つの事件の関係性を疑い始めるのだが…。
その日の午後。みずきに案内されてスノートレッキングに向かった一行は、そこで遺体となった氷川を発見。現場には氷川の足跡しか残っていなかったため、死因は心臓発作だと小五郎は決めつけるが、氷川が持ちあるいていたスタンガンがなくなっていることに気付いたコナンは、それが殺人事件だと断定。遺された幼馴染みの4人には、はっきりしたアリバイはない。氷川を殺した犯人は4人の中にいるのか? そして、この事件と都知事の暗殺未遂、8年前の2つの事件には何か関わりがあるのか?
翌日は、いよいよ開村記念式典。歩美と元太、光彦は、ダイヤモンドダストを見て過去の記憶を取り戻しそうになった冬馬を連れて、湖へ向かっていた。そんな中、ホテル周辺の携帯電話と固定電話の基地局が爆破された。何者かが外部との連絡手段をシャットアウトしたと知ったコナンと灰原は、冬馬たちを追うのだが…! 犯人の狙いは北ノ沢ダムの爆破。コナンはすべての謎を解き明かし、ダム水から蘭たちのいる村を守るため、決死の戦いに挑む!