イラン警戒の湾岸諸国、迎撃ミサイル調達が増加へ=ロッキード

2012年 04月 12日 15:57 JST
 
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[アブダビ 11日 ロイター] 米防衛機器大手ロッキード・マーチン(LMT.N: 株価, 企業情報, レポート)の幹部は11日、イランとの緊張感の高まりを背景に、ペルシャ湾岸諸国ではミサイル迎撃システムの売却が増えるとの見通しを示した。

ロッキードは昨年12月、アラブ首長国連邦(UAE)に対し、落下段階に入る弾道ミサイルを迎撃する高高度防衛ミサイル(THAAD)システムを36億ドル(約2900億円)で売却。

武器・ミサイル防衛プログラム担当バイスプレジデントのデニス・カビン氏は「政府間の関係を通じ、他の(湾岸)諸国とも話し合いを行っている」と述べ、すべての湾岸協力会議(GCC)加盟国がTHAADに関心を持っていると明らかにした。

核開発を続けるイランとの緊張感が高まる中、湾岸諸国は多額の資金を投じて防衛物資の調達に動いている。THAADの米国外への売却はUAEが初めてだったが、カビン氏は「次の契約先がどこになるかは言えないが、脅威が展開し続ける限り、(防衛)能力提供の機会が多くなることを極めて楽観視している」と語った。

4月11日、米防衛機器大手ロッキード・マーチンの幹部は、イランとの緊張感の高まりを背景に、ペルシャ湾岸諸国ではミサイル迎撃システムの売却が増えるとの見通しを示した。写真はイランの国旗。昨年12月、テヘランで撮影(2012年 ロイター/Morteza Nikoubazl)