当たれば数十億円。「アニメ町おこし」、成功するのはどこだ?
週プレNEWS 4月11日(水)12時41分配信
こうしたアニメ町おこしが世間的にクローズアップされたのは、07年に放送された『らき☆すた』がきっかけだろう。舞台となった埼玉県久喜市(当時は鷲宮町)の行政に問い合わせ、経済波及効果を算出したところ、放送後3年間で推定22億円の経済効果が認められた。
また、『戦国BASARA』に登場する実在の武将・片倉小十郎にゆかりのある宮城県白石市は、歴女ブームなども手伝って、放送後2年で推定4億を超える経済効果があった。
「ただ、僕らファンの印象としては、成功した自治体って良くも悪くも“行政後追い”だった気がします。作品の人気、立地の良さなどから、たくさんのファンが聖地巡礼に訪れるということがあった上で、そのファンを“もてなして”くれるような町でないと、なかなか成功しないんじゃないかな。僕らは作品に描かれたそのままの姿の街が好きなのであって、いきなり企業が出てきたり、街の景観が変わってしまったりするのは、本末転倒ですから」(日本各地を聖地巡礼に訪れるファン)
実は、アニメ町おこしの可能性については、すでに官庁から「コンテンツツーリズム」という提案がなされている。簡単に言うと、名産品や名所といった「モノ」ではなく、コンテンツの持つ「イメージ」や「物語性」を地域への呼び水にするという提案であった。
その原点に立ち戻るならば、新しいアニメ町おこしとは、まずはその地域にある物語を生かすものではないだろうか? そういった意味では、近未来を舞台にしたロボットSFながら、沖縄という土地の歴史とリンクしつつ物語が進むと予想される『エウレカセブンAO』は、アニメ町おこしという点でも期待できるかもしれない。
(取材・文/西中賢治)
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最終更新:4月11日(水)12時41分
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