朝日新聞は9日、四国電力が橘湾(たちばなわん)火力発電所の自主点検を怠っているとする記事を配信しましたが、記事の主要部分に誤りがありました。
記事には、四国電力について「ボイラーにつながる配管内部の劣化や損傷を、少なくとも年2回チェックすることになっている。点検には1週間以上運転を止める必要がある」とありますが、電気事業法には自主点検の時期や回数などの規定はなく、記事で指摘したような法令違反は四国電力にはありませんでした。ボイラーは経済産業省令で定められた頻度で運転を止めて点検し、配管などについては社内規定に基づき箇所ごとに点検しています。
法令や火力発電所の点検の仕組みについて記者の認識に誤りがあり、全体として事実と異なる記事を掲載してしまいました。誤った事実認識を前提に関係者や専門家のコメントをいただき、その引用にも不正確な点がありました。四国電力と関係者、および読者の皆様に深くおわびし、この記事の全文を、見出しを含めて削除します。
阿部圭介・朝日新聞大阪本社編集局長の話 今回の問題には、記者の思い込みやチェックする際の確認不足もありました。四国電力や関係者、コメントをいただいた方々、読者の皆様に深くおわびします。再発防止のため今後、より一層、事実確認の徹底に努めてまいります。