社説:野田首相 決意裏づける行動を

毎日新聞 2012年04月12日 02時31分

 野田佳彦首相と谷垣禎一自民党総裁らによる党首討論が行われた。首相は今国会に提出された消費増税法案について「重い決意であることは間違いない」と述べ、衆院解散も辞さない構えで今国会成立を期す決意を示した。

 首相が政治生命を懸ける姿勢を国会で示した意味は大きい。早期の審議入りや協議に向けた環境整備を自ら主導することが先決だ。さもないと、覚悟のほどが疑われる。

 首相は今国会での増税法案の成立に「重大な決意」を示した。不成立の際は衆院解散か退陣かを谷垣氏に問われ「(聞くのは)やぼ」とかわしたが、衆院解散を否定はしなかった。退路を断った発言と掛け値なしに受け止めたい。

 それだけに、ふに落ちないのは党首会談による協議を谷垣氏に呼びかけながら、法案の審議日程を与党が具体化することについて煮え切らない発言に終わったことだ。

 民主党は増税法案の衆院採決の際に大量造反が起き、分裂状態となりかねない党内事情を抱える。それだけに、肝心の与党が審議入りに腰が引けているようでは挙党態勢を維持するため結局、継続審議とするのが本音なのかと取られかねない。衆院での特別委員会設置などを急ぐことは当然である。

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