スマトラ島沖地震 津波警戒を解除4月11日 22時11分
日本時間の11日夕方、インドネシアのスマトラ島の西のインド洋で、マグニチュード8.7の巨大地震が発生し、沿岸では高さ1メートル余りの津波が観測されました。
アメリカの太平洋津波警報センターは、大きな津波のおそれはなくなったとして、インド洋沿岸の国々に出していた津波への警戒の呼びかけをすべて解除しました。
気象庁によりますと、日本時間の11日午後5時39分ごろ、インドネシアのスマトラ島北部の西方沖のインド洋で、マグニチュード8.7の巨大地震が発生しました。
この地震による日本への津波の影響はありません。
気象庁は、インド洋の広い範囲に津波が押し寄せるおそれがあるとして、午後6時前、沿岸の各国に「インド洋津波監視情報」を出しました。
気象庁によりますと、日本時間の午後7時すぎに、スマトラ島北部のムラボの観測点で高さ1メートル10センチの津波を観測したほか、同じくスマトラ島北部のサバンの観測点では40センチの津波を観測しました。
また、タイのタファノイ島やスリランカのトリンコマリー、それにオーストラリアのココス諸島などで10センチの津波を観測しました。
震源地付近ではおよそ2時間後の日本時間の午後7時43分ごろにも、マグニチュード8.2の大きな地震が発生するなど、その後も地震が相次いでいて、気象庁は、今回の巨大地震の余震とみています。
今回の地震で、ハワイにある太平洋津波警報センターは、一時、インド洋沿岸の広い範囲に対して津波への警戒を呼びかけましたが、その後、大きな津波のおそれはなくなったとして、日本時間の午後10時前に警戒の呼びかけをすべて解除しました。
この地震と津波による大きな被害の情報は今のところ入っていませんが、インドネシア政府は担当者をアチェ州に派遣するなどして情報の収集にあたっています。
スマトラ島の西の沖合では、8年前の2004年12月にマグニチュード9.1の巨大地震が発生し、インドネシアをはじめ、タイのプーケット島やスリランカなど、インド洋沿岸の広い範囲に大津波が押し寄せ、死者と行方不明者が28万人を超える甚大な被害が出ました。
気象庁によりますと、この地震のあと、スマトラ島周辺では地震活動が活発になり、2005年3月にはマグニチュード8.4、2007年9月にはマグニチュード8.5と8.1、さらに2009年9月にもマグニチュード7.5などと、規模の大きな地震がたびたび発生しています。
今回の巨大地震は、2004年のマグニチュード9.1の地震のやや西側の海域で発生したと見られ、気象庁は地震のメカニズムなどの分析を進めています。
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