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2012年4月11日20時25分

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認知症、2050年に世界で1億人以上 WHO予測

 世界保健機関(WHO)は11日、認知症の患者が2050年までに今の3倍の1億1540万人に達するとする報告書を発表した。先進国だけでなく途上国でも高齢化が進み、患者が増えるという。

 世界の認知症患者は10年時点で3560万人。30年に6570万人と1.8倍になり、50年には3.2倍になるという。患者のうち新興国や途上国に住む人の割合は10年の58%が50年には70%にまで拡大するといい、ケアがいっそう難しくなりそうだ。

 報告書は、医療や介護、働けなくなることに伴う所得の損失を含めて認知症がらみのコストは10年時点で年6040億ドル(48兆3千億円)にのぼると分析。認知症対策で国レベルの戦略や計画があるのは日本やフランス、韓国など8カ国に限られるとも指摘した。日本が00年に始めた介護保険を「長期的に認知症をケアする保険の仕組み」として紹介したものの、財政の問題については触れていない。

 WHOのマーガレット・チャン事務局長は報告書で「世界は老い始めた。認知症は世界の保険制度にも大きな負担となる。患者を抱える家族を貧困ライン以下に押しやりかねない。社会全体で対応策を考える必要がある」と訴えた。(ジュネーブ=前川浩之)

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