今年も計画停電を行う可能性があるという。そんな時のために準備しておくと便利なのは、ハイブリッド車や電気自動車から簡単にAC100Vを取る方法。ハイブリッド車や電気自動車は制御用バッテリーを充電するため、走行用の大容量バッテリーから『DC−DCコンバータ』と呼ばれる装置を使って14V電源を確保している。
DC−DCコンバータは、普通のガソリン車の「オルタネータ」(発電機)に相当するワケ。ガソリン車のオルタネータはアイドリング回転数だと余剰電力が150W前後しかないため、パソコンの充電や150W以下の電灯を点けるくらいの余力しかない。150W以上を使うと12Vのバッテリーに負担を掛けてしまう。
しかしハイブリッド車のDC−DCコンバータは、例えば現行プリウスなら1680W。リーフで1650W。旧型プリウスでも1400Wの供給能力を持っている。この電力を引き出してやれば、デンキギョウカイのオキテである「80%くらいを使っておけばOK」を当てはめると、現行プリウスやリーフで1300Wという能力になる。
AC100Vへの変換は『インバータ』という機器を使う。私が購入したのは1万5800円の1500W型。これをプリウスやリーフの12Vバッテリーに繋げばAC100Vになる。緊急時は大型のワニ口グリップで接続すれないいが、恒常的に使うなら付属のボルトオンケーブルを使うことを推奨しておく。
そもそもエスティマHVは同じ機能を使ってAC100Vの1500Wを引き出している。この件、プリウスPHVの試乗会の時に聞いてみた。曰く「総合的な判断でAC100Vの1500W供給装置は付けませんでしたが、その気になれば簡単です。フル充電になっていれば3kWhほど使えますので、1000Wなら3時間供給出来ます」。
しかも電気自動車だと電気は自分のエネルギーでもある。i−MiEVから100V電源を引っ張れば”身を削って”しまう。プリウスPHVなら3kWh分を使った段階でエンジン掛かり発電を行い、しかもそのまんまガソリン切れまで3日間くらい稼働する。ガソリンスタンド往復分だけ残しておけばいい。
ここまで読んで「12Vバッテリーの寿命が短くなるのでは?」と思うかもしれない。電気を勉強したことのある人なら解る通り、電気は電圧の高いところから低いところに流れる。DC−DCコンバータから来る電圧は14V。バッテリー電圧が12,5V前後。したがってバッテリーから一切電気は出てこられません。
近々、私のプリウスに適当と思われる方法で1500Wインバータをセットします。いずれにしろメーカーが認めていることではないので、オウンリスクという概念が解る大人の方にのみ読んで頂ければ。精神的に成人されていない方は無視してください。(国沢光宏)
2012年04月11日
家庭用電源取り出し
posted by polishfactory5 at 09:27| Comment(0)
| ECO用品
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