サッカー解説者やライターの順位予想はどのくらい当たっているのか？ (2011年版)　サッカーコラム J3 Plus+　

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サッカー解説者やライターの順位予想はどのくらい当たっているのか？ (2011年版) | | |

■　2011年の順位予想の結果は？？？

シーズン前の恒例になっている「サッカー解説者」や「サッカーライター」の順位予想がどのくらい当たっているのか？を調べてみる、という企画の2011年版です。今回は、サッカーダイジェストの開幕特集号から、解説者(10名)、ライター(9名)、タレント(1名)、サカダイ編集長(1名)の計21名について、結果を集計してみました。

ポイントの算出方法は「順位予想バトル」のときと同様で、全18チーム(※ J2は20チーム)の「予想順位」と「実際の順位」の差を合計して、18(or 20)で割った数字を「ポイント」と呼んでいます。したがって、「ポイント」が小さい人が優秀で、「ポイント」が大きい人は、予想を大きく外していることになります。

[参考]

　　【J1】順位予想バトル 2011年版
　　【J2】順位予想バトル 2011年版

■　トップは早野宏史氏

ということで、集計して表にまとめると、表①のようになりました。もっとも、優秀だったのは、NHKのサッカー解説者の早野宏史氏で、J1が2位(21名中)、J2が1位(21名中)と、2位以下を大きく引き離して総合トップに輝きました。特に、J2の「3.50ポイント」という数字は、「サッカーコラム J3 Plus+」の順位予想バトル(J2編)に参加した55名中でも「2位」に相当する見事な結果です。早野氏は、2010年の順位予想でも、J1が7位タイ(20名中)、J2が7位(20名中)で、総合「8位」と好成績をおさめています。

以下、総合2位となったのはライターの二宮壽朗氏で、総合3位は解説者の清水秀彦氏でした。清水氏は、2009年が総合20位(20人中)でしたが、2010年が総合11位(20人中)で、今年が総合3位と、順位を上げてきています。以下、4位タイで浅田真樹氏と田村修一氏、6位で熊崎敬氏と、サッカーライターが上位に来ています。

2010年に、J1が4位タイ(20名中)、J2が1位タイ(20名中)で、総合でも野々村芳和氏に次いで「2位」だったサッカー解説者の前園真聖氏は、今シーズンも、J1が3位タイ(21名中)、J2が8位タイ(21名中)で、総合「7位タイ」と好成績でした。「さすが」としか、言いようがありません。ちなみに「toto」のCMで共演している名良橋氏は、全く前園氏と同じ成績で、総合で「7位タイ」でした。

■　最下位は秋田豊氏

一方、唯一、タレントとして参戦の「DonDokoDon」の平畠啓史氏は、J1が12位タイ(21名中)、J2が14位(21名中)で、総合「16位」と奮いませんでした。なお、Wikipediaによると、「DonDokoDon」はコンビ活動休止中で、平畠啓史氏はツッコミを担当していたとのことです。スカパーのアフターゲームショーでMCを務めるなど、Jリーグに関する知識は、間違いなく芸能人の中でトップだと思われるので、来シーズン以降の巻き返しに期待したいところです。なお、野々村芳和氏は、サッカーマガジン上で順位予想をしていますが、「4.67ポイント」だったので、中西哲生氏と並んでワーストタイの成績でした。山形を「10位」と予想しましたが、結果は「18位」と大誤算でした。

注目の木崎伸也氏は、J1が18位タイ(21名中)、J2が8位タイ(21名中)で、トータルでも17位タイに終わりましたが、2010年は、J1が20位(20名中)、J2が19位(20名中)で、トータルで最下位だったことを考えると、かなり順位を上げてきました。優勝と予想したセレッソ大阪が「12位」と不振だったことが響いてしまいました。

その木崎氏に代わって最下位となったのは、元日本代表の秋田豊氏で、J1が16位タイ(21名中)、J2が21位(21名中)という成績に終わりました。特に、J2の「5.30ポイント」という数字は、「サッカーコラム J3 Plus+」の順位予想バトル(J2編)に参加した55名中でも「54位タイ」に相当する悪い成績でした。2位に躍進した鳥栖を17位に予想したことが、マイナスになりました。（※　あくまでも順位予想です。指導者として、優秀か・否かは別問題であり、相関関係は無いと思います。多分。）

表①　順位予想(2011年)のポイントと順位

	J1		J2		総合
	ポイント	ランク	ポイント	ランク	ポイント	ランク
早野宏史	3.78	2	3.50	1	3.64	1
二宮壽朗	3.89	3	3.90	2	3.90	2
清水秀彦	3.89	3	4.20	7	4.05	3
浅田真樹	4.11	11	4.10	4	4.11	4
田村修一	4.22	12	4.00	3	4.11	4
熊崎敬	3.44	1	4.80	16	4.12	6
前園真聖	3.89	3	4.40	8	4.15	7
名良橋晃	3.89	3	4.40	8	4.15	7
渡辺達也	4.22	12	4.10	4	4.16	9
加部究	4.44	16	4.10	4	4.27	10
吉田治良	4.00	10	4.60	15	4.30	11
福西崇史	4.22	12	4.40	8	4.31	12
金田喜稔	3.89	3	4.80	16	4.35	13
後藤建生	3.89	3	4.80	16	4.35	13
佐藤俊	3.89	3	4.80	16	4.35	13
平畠啓史	4.22	12	4.50	14	4.36	16
川本治	4.56	18	4.40	8	4.48	17
木崎伸也	4.56	18	4.40	8	4.48	17
中西哲生	4.67	21	4.40	8	4.54	19
前田秀樹	4.56	18	4.80	16	4.68	20
秋田豊	4.44	16	5.30	21	4.87	21

■　上位の予想は当たっているか？

次に、J1の上位4強の予想順位を書き出してみると、表②のようになりました。さすがに、柏の優勝を予想した人はゼロでした。もっとも、近かったのは、ライターの熊崎敬氏で、柏が5位、名古屋が2位、G大阪が3位という予想です。改めてみると、シーズン前にG大阪を「1位」と予想した人もゼロだったというのも驚きです。ほとんどの人が「上位」に予想していますが、優勝予想はありませんでした。ちなみに、ここに出ている21名中20名が福岡を「18位」に予想しましたが、結果は「17位」でした。

一方、表③は、J2の上位4強の予想順位になります。こちらは、鳥栖と札幌の前評判は高くなかったこともあって、大きく外している人が目立ちます。中でも、サッカーライターの後藤建生は、FC東京が4位、鳥栖が8位、札幌が5位、徳島が18位と、昇格クラブを1つも当てることができませんでした。開幕前の前評判はまずまず高かった徳島を「18位」に予想しているのは、何か事情があったのでしょうか？

表②　J1の上位4強の予想順位

	J1
	柏	名古屋	Ｇ大阪	仙台
川本治	13	1	5	14
熊崎敬	5	2	3	11
前田秀樹	14	1	4	9
木崎伸也	14	4	2	13
早野宏史	10	1	4	14
中西哲生	10	3	2	14
清水秀彦	14	2	4	10
加部究	14	2	3	15
金田喜稔	11	1	2	12
後藤建生	14	1	2	9
平畠啓史	10	4	3	9
前園真聖	12	2	4	11
秋田豊	9	2	5	13
名良橋晃	13	3	4	8
田村修一	7	1	5	12
吉田治良	4	3	5	11
福西崇史	13	2	3	11
渡辺達也	11	3	4	12
佐藤俊	9	2	3	11
浅田真樹	7	1	4	10
二宮壽朗	13	2	3	12

表③　J2の上位4強の予想順位

	J2
	FC東京	鳥栖	札幌	徳島
川本治	1	10	13	8
熊崎敬	1	10	9	11
前田秀樹	1	11	13	10
木崎伸也	2	10	4	8
早野宏史	1	6	8	7
中西哲生	1	10	6	9
清水秀彦	1	9	12	8
加部究	1	11	10	8
金田喜稔	1	12	13	8
後藤建生	4	8	5	18
平畠啓史	1	10	15	7
前園真聖	1	10	15	8
秋田豊	1	17	10	7
名良橋晃	2	10	12	7
田村修一	1	12	8	9
吉田治良	1	13	12	8
福西崇史	1	10	12	7
渡辺達也	1	12	9	8
佐藤俊	1	8	14	7
浅田真樹	1	11	9	7
二宮壽朗	1	7	11	8

■　過去の成績は？

ちなみに、2009年と2010年の成績は表④、表⑤のとおりです。2009年はTBSのサッカー解説者としてお馴染みの金田喜稔氏はトップで、2位が川勝良一氏、3位が川端康生氏でした。一方、2010年は、アフターゲームショーのMCの野々村芳和氏がトップで、2位が前園真聖氏、3位が渡辺達也氏でした。

この3年間、毎年、順位予想に参加しているのは、9名いますが、前述のように、清水氏は20位→11位→3位と成績を上げてきています。他には、加部氏が15位→10位→10位、後藤氏が14位→18位→13位、金田氏が1位→9位→13位、浅田氏が7位→19位→4位、渡辺氏が8位→3位→9位、前田氏が13位→13位→20位、熊崎氏が17位→14位→6位、佐藤氏が19位→6位→13位という成績で、ライターの渡辺達也氏の安定感が光っています。

表④　2009年の順位予想 (参考データ)

	J1		J2		総合
	ポイント	順位	ポイント	順位	ポイント	順位
金田喜稔	3.11	5	2.11	1	2.61	1
川勝良一	2.56	1	2.78	6	2.67	2
川端康生	3.33	8	2.22	2	2.78	3
本田泰人	2.89	2	3.11	12	3.00	4
ゼムノビッチ	3.56	15	2.44	3	3.00	4
野々村芳和	2.89	2	3.22	14	3.06	6
浅田真樹	3.44	12	2.78	6	3.11	7
渡辺達也	3.22	6	3.00	11	3.11	8
猪狩真一	3.33	8	2.89	9	3.11	8
桑原隆	3.44	12	2.89	9	3.17	10
三浦俊也	3.56	15	2.78	6	3.17	11
下園昌記	3.67	17	2.67	4	3.17	11
前田秀樹	3.44	12	3.11	12	3.28	13
後藤健生	2.89	2	3.67	19	3.28	14
加部究	3.22	6	3.44	16	3.33	15
柱谷幸一	4.00	19	2.67	4	3.34	16
平野史	3.33	8	3.44	16	3.39	17
熊崎敬	3.33	8	3.44	16	3.39	17
佐藤俊	3.67	17	3.67	19	3.67	19
清水秀彦	4.44	20	3.33	15	3.89	20

表⑤　2010年の順位予想 (参考データ)

	J1		J2		総合
	ポイント	順位	ポイント	順位	ポイント	順位
野々村芳和	2.89	2	3.05	1	2.97	1
前園真聖	3.00	4	3.05	1	3.03	2
渡辺達也	3.00	4	3.26	4	3.13	3
中西哲生	3.22	7	3.37	6	3.30	4
ゲルト・エンゲルス	3.33	11	3.26	4	3.30	4
佐藤俊	2.78	1	3.89	12	3.34	6
猪狩真一	3.11	6	3.58	9	3.35	7
早野宏史	3.22	7	3.47	7	3.35	8
金田喜稔	3.67	17	3.05	1	3.36	9
加部究	3.33	11	3.47	7	3.40	10
清水秀彦	2.89	2	4.00	13	3.45	11
木村浩吉	3.33	11	3.58	9	3.46	12
前田秀樹	3.22	7	3.79	11	3.51	13
熊崎敬	3.22	7	4.11	15	3.67	14
西部謙司	3.33	11	4.00	13	3.67	14
福西崇史	3.44	15	4.11	15	3.78	16
山内雄司	3.67	17	4.11	15	3.89	17
後藤健生	3.44	15	4.53	20	3.99	18
浅田真樹	3.67	17	4.32	18	4.00	19
木崎伸也	4.33	20	4.42	19	4.38	20