12月22日 信州新町の小規模水道
過日の代表質問で信州新町の小規模水道のことを取り上げました。
かねてから住民の皆さんから合併したことによって小規模水道が維持できなくなるのではないかと不安な思いが寄せられていました。
小規模水道というのは100人以下の人たちが利用している水道で、私たちが普段利用している上水道ではありません。湧水、井戸、伏流水を利用しています。信州新町や中条地区などでは上水の供給がなく、小規模水道を利用している人たちが多数います。
この水源から常時安全な水を確保することは命に直結する問題です。水源とそこから水を運ぶ管の維持管理に大変苦労をされている地域があります。山が荒れ、地滑りを起こしているようなところに管が敷設されている地域もあります。かつては村落全体で維持管理していた集落も高齢化が進み、非常に不安な思いでいます。 信州新町や中条地区では合併するまでこの維持管理のために補助制度がありました。しかし長野市にはありません。合併後3年間は継続された補助制度が平成25年度以降どうなるのか見通しが示されていませんでした。
10月に行った、議会ごとに行っている党市議団と市民の皆さんとの懇談会でこの問題が提起されました。信州新町を担当していた故伊藤将視市議が現地の方の案内で道なき道をかき分けて山奥の水源の調査に出かけ、何としても水の確保をしてあげなくてはと頑張っていました。
今思えばすでに伊藤さんは相当具合が悪くなっていたと思います。 私は伊藤さんの思いに応えるために、代表質問で取り上げました。答弁は目下検討中というもので、命にかかわることですから長野市も決してやらないとは言えないはずですが残念ながら積極的とは言えない内容でした。
今後住民の思いに応えいっしょに運動を強めていくためにもと佐藤久美子市議に信州新町の皆さんに議会の内容を報告に行ってもらいました。
信州新町での報告の後、再び長野市との話し合いの中で「小規模水道については長野市としてきちんと対応していく。高齢化が進んでいる中で単に補助金を出せば良いというものではなく、維持していくためにどういう体制が必要かも検討していく。来年一年かけてその仕組みを作ります」という新たな姿勢が示されました。
信州新町の皆さんの切実な思いを受け止め、具合が悪くなっていたにもかかわらず、険しい山に入って水源調査をしてくれた伊藤さんの思いに応えることができそうで大変うれしい結果です。 伊藤さんの分まで頑張ろうと皆で分担して地域に出かけていく取り組みを始めていますが、その第一歩となった佐藤さんの活躍で前進できたこと本当にうれしく思いました。