岡山大学病院(岡山市北区)は10日、歯のかみ合わせを治す13年前の手術で、ガーゼ1枚(30センチ角の半分の三角形)を患者の上あご内に置き忘れていたと発表した。患者がこの3月に岡山市内の別の病院で手術を受けて発覚した。槇野博史病院長は「心からおわび申し上げる」と謝罪した。
岡山大病院によると、ガーゼが見つかったのはほお骨の裏付近にある「右上顎洞(じょうがくどう)」と呼ばれる空洞部分。1999年に当時20代の県内の女性が手術を受けた際、当時40代の歯科医が止血に用いたガーゼを置き忘れたとみられる。
女性が約1年前に蓄膿(ちくのう)症にかかり、今年3月の手術で偶然ガーゼが見つかった。蓄膿症の原因となった可能性もあるとして、病院が医療費を負担するという。