日英 防衛協力強化を共同声明へ

4月10日 4時30分

野田総理大臣は、１０日、日本を訪れるイギリスのキャメロン首相と会談し、いわゆる「武器輸出三原則」を、事実上、緩和したことを受けて、防衛装備品の共同開発など、防衛協力を強化することを盛り込んだ共同声明を発表することにしています。

キャメロン首相は、１０日から２日間、就任後初めて日本を訪れ、野田総理大臣と首脳会談を行います。
そして、両首脳は、今後数年間の両国の協力関係の基本方針について共同声明を発表する予定で、この中では、日本が、去年の年末に外国への武器の輸出を認めないとした「武器輸出三原則」を、事実上、緩和したことを受けて、両国が防衛装備品の共同開発に向けた枠組み作りを行うことや、政府間で交換する機密情報を適切に保護するための協定の締結を目指すなど、防衛協力を強化することが盛り込まれる見通しです。
また、日本とＥＵ＝ヨーロッパ連合の経済連携協定の交渉開始に向けて両国が連携することや、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、除染作業などで協力することも盛り込むことにしています。
一方、会談では、北朝鮮が人工衛星としている事実上のミサイルの発射に踏み切った場合、「国連安全保障理事会での対応が必要だ」として、日本と、安保理の常任理事国であるイギリスが、この問題で連携して対応する方針を確認するものとみられます。