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“住民帰還後も除染継続を”
4月9日 17時43分

“住民帰還後も除染継続を”
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東京電力福島第一原子力発電所の事故で、年間の被ばく線量が20ミリシーベルトの地域で、そのまま除染を行わなかった場合、30年間の累積の被ばく線量は230ミリシーベルト程度に達するおそれがあるとして、日本学術会議は「放射線量が下がって住民が帰還したあとも除染を続けるべきだ」とする提言をまとめました。

福島第一原発の周辺の放射線量が高い地域について、政府は、住民の早期帰宅を目指す目安を年間の被ばく線量、20ミリシーベルト以下とし、除染を優先的に行うとしています。
日本学術会議は、20ミリシーベルトの地域でそのまま除染を行わなかった場合の長期間の被ばくについて試算しました。
その結果、30年間の累積の被ばく線量は、がんのリスクが上がることが確認されている100ミリシーベルトの2.3倍に当たる230ミリシーベルト程度に達するおそれがある、としています。
これに対し、仮に年間20ミリシーベルトの状態で帰還したあと、5年間除染を行い、被ばく線量を毎年20%ずつ減らせた場合は、30年間では100ミリシーベルト程度と半分に減らせるということです。
今回の試算の結果から、日本学術会議では「健康に影響を与えるおそれのある水準にならないよう除染の目標を設定し、放射線量が下がって住民が帰還したあとも、適切な施策を実施すべきだ」とする提言をまとめました。

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