3月の中国貿易収支は53.5億ドルの黒字、輸出は予想上回る8.9%増
【北京 10日 ロイター】 中国税関当局が10日に発表した3月の貿易統計によると、輸出は前年同月比8.9%増加、輸入は前年同月比5.3%増加し、貿易収支は53億5000万ドルの黒字となった。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は、輸出が前年同月比7.2%増、輸入は前年比9.0%増で、貿易収支は13億ドルの赤字だった。
2月の輸入は39.6%増と、13カ月ぶりの高い伸びを示した。2月の輸出は18.4%増で、貿易収支は315億ドルの赤字だった。ただし、1月と2月は旧正月の影響で統計に歪みが生じた可能性がある。
政府は、2012年の輸出入の伸び率を平均10%と予想している。
3月の貿易統計は、中国経済がソフトランディングに向かっているとする、アナリストの大半の見方を裏付ける内容だった。第1・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は8.3%と5四半期連続で鈍化するとみられており、通年ではこの10年間で最も低い成長が予想されている。
ANZのエコノミスト、チョウ・ハオ氏は「貿易統計は問題のない内容だ。緩やかにではあるが、世界経済が回復していることが示された」と指摘。「第1・四半期の中国貿易収支が黒字で、昨年第1・四半期の赤字から転換したことは、GDPへのプラスの寄与を示唆している。われわれは、第1・四半期GDP伸び率を8.6%と予想する。市場は、中国経済について、悲観的になりすぎているのではないか」と述べた。
3月の貿易収支は予想外の黒字になったが、輸出の伸びにそれほど勢いがないことが、依然として、投資家の懸念材料になる可能性がある。
*内容を追加して再送します。
2012/04/10 13:43
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