「水原20代女性バラバラ殺人事件」被害者の遺族が、国を相手取り損害賠償を求めることにした。
被害者Aさん(28)の両親や姉、弟など遺族は、全羅北道群山から水原に向かい、8日午後2時30分ごろ、現場となったオ・ウォンチュン容疑者(42)の自宅を訪れた。遺族らは「警察の対応のまずさで死に追いやられた。そのため国が責任を取るべきだ」と述べた。
遺族はカギがかけられたドアや、家の前に置かれたエアコン室外機を足で何度も蹴り上げながら泣いた。母のHさんは「カギがかかったドアの中で、誰にも知られず死んでいった娘のことを思うとつらく悲しい」と話、おじのPさんは「出動した警察がサイレンを鳴らし、全ての家のドアを1軒ずつ叩いてしっかりと捜査していれば、めいの悲劇は防ぐことができたはずだ。しかも警察は、事件後もウソの説明をしていた」「1日も早く全ての真実が明らかになることを願う」などと訴えた。
この事件でAさんは、連れ去られてから、112(日本の110番に相当)に位置を知らせることのできる電話で通報したにも関わらず、警察の初期対応は非常にずさんだった。しかも警察は、Aさんと7分36秒にわたり通話していたが、事件後に「通話時間は1分」と虚偽の説明を行った。そのため事件の内容を隠蔽(いんぺい)し、責任逃れをしようとしたとの疑惑も持ち上がっている。