■違法ダウンロードに刑事罰
2012年3月25日、
日本音楽事業者協会の尾木徹会長は音楽の違法ダウンロードに刑事罰が加わる改正法案に対し、違法行為への抑止力になることを期待するとコメントしてたことが報道により明らかとなった。
同法案の刑事責任の規定を盛り込んだ改正は公明党の松あきら議員が3月9日に国会に提案したものである。
■違法ダウンロードの被害6,683億円!?
一般社団法人日本レコード協会が2011年3月9日に発表した「
違法配信に関する利用実態調査」によると違法ダウンロードの被害は推計で
6,683億円になるという。
この損害金額は、
違法ダウンロードの推定数を43.6億として計算を行ったものである。このダウンロード数
は正規ダウンロード数4.4億(2010年)の10倍近いものとなっている。
そこから算定した金額が6,683億円ということである。これは金額ベースでいくと正規ダウンロードの8倍となる。
現在の正規ダウンロードの10倍の規模でダウンロードが行われているという結果に対し、その違法性に「
後ろめたさを」を感じている人が
46.5%存在するのである。
法改正により悪いと知りつつやっている46.5%が0になり、その内半分がお金を払うようになったとしても、音楽業界にとっては福音であろう。
現在の違法ダウンロードの温床となっているのは
動画サイト、
掲示板サイトなどである。
ファイル交換ソフトはそれほど大きくはない。比較的ライトなユーザが罪悪感を感じつつも違法ダウンロードを行っているという実態が見えてくるのである。
調査に上がっている数字が過大なものであったとしても、音楽業界としては法改正による違法ダウンロードの抑止に期待せざるを得ないであろう。
【
naka773】
「違法配信に関する利用実態調査」結果公表-一般社団法人 日本レコード協会
http://www.riaj.or.jp/release/2011/pdf/20110309report.pdf2011年度「音楽メディアユーザー実態調査」報告書公表-一般社団法人 日本レコード協会
http://www.riaj.or.jp/report/mediauser/pdf/softuser2011.pdf社団法人 日本音楽事業者協会
http://www.jame.or.jp/