経済産業省は9日、関西電力管内で原発がすべて動かない場合、今夏の電力はピーク時に最大19.6%不足するなど3通りの試算を示した。関電の大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を判断する関係閣僚会合で示した。
試算では、原発が1基も動かないと仮定し、一昨年夏並みの猛暑の場合はピーク時の需要に対して供給力が19.6%不足▽2006〜10年の平均的な需要ではピーク時に17.2%不足▽家庭の節電や企業の土日操業などで電力使用を昨夏と同じくらい抑えた場合は7.6%不足、になった。
このため、経産省は関電に対し、電力使用を抑えたら料金を割引する「需給調整契約」の顧客を増やしたり、ほかの電力会社からの融通を増やしたりするよう指示した。