福島原発事故:浜通りと中通りでストロンチウム沈着量増加

毎日新聞 2012年04月07日 11時15分

 福島県が6日発表した土壌の放射線モニタリング調査(昨年7〜10月)結果で、浜通りと中通りでストロンチウム90の沈着量の増加が確認され、福島第1原発事故により、半径20キロの警戒区域を越えて広範囲に飛び散ったことが分かった。最高値は、原発から約3キロの大熊町夫沢で検出した1平方メートル当たり3070ベクレルだった。

 発電所周辺と県内全域の計55地点を調べた。浜通りや中通りの36地点中34地点は05年度の前回調査に比べ、減衰を考慮して計算すると平均約4割増えていた。残り2地点は原発に最も近い大熊町と双葉町の2カ所で、過去15年間の最大値のそれぞれ18倍、4倍。

 事故で放出量の多かったセシウムに比べ健康影響は小さいと県はみている。沈着量の分析から大熊町ではプルトニウムも事故の影響で増えたと結論づけた。【乾達】

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