自衛隊のヘリコプターが24日に石垣空港、掃海艇が25日に石垣港を使用した。自衛隊沖縄地方協力本部石垣出張所などによると、いずれも9月の県防災訓練に向けた偵察、調査が目的。ヘリでは同出張所主催の体験搭乗も2回行われ、約50人が参加した。労組や平和団体が2日間にわたって抗議する一方、八重山防衛協会らが歓迎と誘致を訴えた。
石垣空港には陸上自衛隊第15旅団のヘリ「CH-47」が午前10時ごろ着陸。隊員ら20人が下りた後、八重山防衛協会を通して募った約50人の市民が約20分間、体験搭乗した。
石垣港には同日午後5時ごろ、海上自衛隊第46掃海隊の掃海艇「あおしま」が午後5時に入港。隊員ら44人が乗り込んでおり、調査を行った後、27日午前8時に出港する予定。
入港に際しては、平和憲法を守る八重山連絡協議会(仲山忠亨会長)のメンバー30人余が抗議。八重山防衛協会(三木巌会長)、幸福実現党八重山市部(砂川政信支部長)の30人余が歓迎。「自衛隊の配備に反対」「石垣島に配備は必要だ」などとシュプレヒコールで応酬した。
抗議集会で長浜信夫市議は「市民を2分し、火種をまき散らす行為だ」と抗議、前津究市議が「災害救助でイメージアップを図り、誘致を進めるもくろみだ」と警戒感を強めた。これに対し砂川支部長は「戦後66年がたって時代も人も変わった。憲法9条で国は守れない」、砥板芳行市議も「議論があって当然だ。配備については市民と幅広く議論する環境づくりが必要だ」と反論した。
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