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飲みオジ・橋本宗洋の『格闘技酔拳批評』/谷川さんの“事情説明文”が引いた、格闘技年表の太線
  いろいろ分かって、ある程度スッキリした、という人はいるだろう。逆に「ちょっと待て!」と思った人もいるはずだ。感情移入したという人だっているかもしれない。
 4月5日、FEGオフィシャルサイトに、同社の代表でありK-1イベントプロデューサーを努めてきた谷川貞治氏(以下、元上司ということもあって“谷川さん”と書かせていただく)による文章が掲載された。
 タイトルは『K-1の現状と今後について――谷川貞治より』。まさにその名の通りの事情説明文だ。
 まずは読んでいただきたい(http://feg-jp.com/jp/news/2012/0405_release_01.html)。どう思われただろうか。じつは最初に書いた3つの気持ちは、すべて僕自身のものでもある。
 K-1グローバルの設立と、そこにK-1の商標権が移ったこと、谷川さんがK-1プロデューサー職を退いたことに関しては、ある程度スッキリしたのである。これまでも情報はあったのだが、“最大の当事者”の一人が正式に声明を出したわけだから。
 同時に「ちょっと待て!」という思いも浮かび上がった。引っかかったのは、文中にある石井和義氏(石井館長)の税金(脱税の追徴課税)のことや〈石井館長逮捕がきっかけで生じたPRIDEとのシ烈な興行戦争を闘い抜き〉〈私自身の限界は、「K-1」という格闘技コンテンツの最終決定者は石井館長にあったことです〉といった部分だ。
 もちろん、谷川さんは大変だったと思う。でもこうしたことは、谷川さんがK-1イベントプロデューサーになった時点で分かっていたはずじゃないのか。
 未払い問題が解決していない時点で、お詫びや事情説明と一緒に今後のプランを書くというのもどうか。まあ何かやらなければ返済もできないわけだが〈はっきり言って、これは格闘技界の新たな革命になりうると自信を持っています〉という一文には、思わずアゴがガクッといってしまった。そこまで書くのはあとからでいいっすよ、谷川さん……。
 そういうこともありながら、でも文章全体から感じるのは谷川さんの無念さだ。特に最後の〈私のK-1はこれでおしまいです〉にはしんみりしてしまった。そうか、谷川さんのK-1は終わったんだな、と。
 そしてスッキリした人にも怒った人にも感情移入した人にも伝えておきたいのは、これは格闘技の歴史における“大きな終わり”だということだ。“一つの時代が終わった”なんて書くと紋切り型すぎるが、格闘技の歴史年表に太い区切りの線が引かれたのは間違いない。
 事実だけを言えば、K-1を運営するのがFEGから別の会社に移り、それにともなって谷川さんがプロデューサーではなくなったということ。K-1は続く。でも、谷川さんがずっと“K-1の人”だったのも忘れちゃいけない。
 K-1最大の功労者は、当然ながら創設した石井館長だ。ただ谷川さんは『格闘技通信』の編集長として石井館長が手がける新しい試みを一貫して盛り上げてきたし、実際にブレーンでもあった。そして石井館長が逮捕されると、FEGを設立してイベントプロデューサーに就任した。K-1旗揚げから、いやその前から、切っても切り離せない関係だったのだ。その谷川さんが、“K-1の人”ではなくなる。
 これからは、K-1グローバルがイベントを世界的に展開していくことになる。その最初の大会はスペインだという。ちなみにK-1グローバルの所在地は香港。日本とは関係なく、K-1が開催されるわけである(親会社は日本だが)。たぶんこれからのK-1は、実感としてはUFCやIt's Showtimeと同じような“海外のイベント”になっていくんじゃないか。
 それがいいとか悪いとかってことじゃない。むしろ、それこそがK-1の目指していたものじゃないかとすら思う。スポーツとして、イベントとして客観的に考えれば、日本にこだわる理由はない。それに今の時代、“国内”と“海外”の境目はどんどん細いものになっていく傾向にある。BS、CSにネット中継。どんな場所で、どの国の選手が闘っていようと、僕らは面白ければ見るし、熱くなれるのだ。
 ただそれは、これまでの日本を中心としたK-1、石井館長がフジテレビと組んで旗揚げし、谷川さんが“お茶の間路線”を拡大して大晦日の瞬間最高視聴率を獲得したようなものではなくなる、ということだ。
 だからこそ可能性がある。一方で、寂しさを感じないと言ったら嘘になる。でも、いずれにしてもこれからは、今までとは違うK-1が始まるのだ。(文・橋本宗洋 @Hassy0924
 

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| コラム | 10:32 | 人間風車 |
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