コートサイドの宣伝板は、観客はもちろんテレビの視聴者の目にも入る。ストリブリング氏によれば、中国語入りの宣伝は数週間のうちにスタートする。また、コンコースに設置した宣伝も変更する可能性がある。
リン選手の活躍を受け、中国の放送局も放送予定を変更してニックスの試合を放送しており、6日のダラス・マーベリックス戦は中国で約1億人が視聴した。
NBAによれば、2月4日以来、リン選手の背番号入りジャージーの売り上げはNBA選手の中でトップ。同じ期間に、ニックスのウェブサイトのオンライン販売の半分、試合会場での売り上げの32%を同選手の関連商品が占めた。
オニール社長によれば、MSGでは今後数週間で何人かの社員を中国に派遣し、社長自身も今月か5月に訪中して、さらなるスポンサー契約やマーケティング協定の獲得を目指すという。リン選手は現在、台湾を拠点とするタイヤメーカーのマキシス・インターナショナル、そして世界第4位のパソコンメーカーのエイサーとスポンサー契約を結んでいる。
MSGの株価は、ニックスが2月前半に10試合中8勝と好調な成績を収めたことを追い風に、同月21日に33.43ドルまで上昇。その後も高値を保っている。
◆広告料引き上げ貢献
ニーダム・アンド・カンパニーのアナリストのローラ・マーティン氏は、同社株の投資判断を「買い」とし、リン選手が大きく2つの意味で同社に貢献していると述べた。一つはテレビの視聴者が増加し、広告料の引き上げにつながったこと。もう一つはファン層が拡大したことである。