「中国のハワイ」がホテル不況に直面も-客室供給が3倍に
4月6日(ブルームバーグ):中国のリゾート地、海南島の三亜市のホテル市場は今後2年で「非常に大きな調整」に見舞われそうだ。高級宿泊施設の供給が2013年の早い時期までに3倍に拡大する見通しのためだ。同市観光協会のトップが明らかにした。
中国のハワイとして知られる三亜市の観光協会会長でリッツ・カールトン三亜のゼネラルマネジャー、ミシェル・ガジェット氏は5日のインタビューで、三亜のホテルの平均稼働率は昨年の65-70%から約10ポイント低下するとの見方を示した。
ガジェット氏は国際的なホテルチェーンが市内に増えることに言及し、「供給過剰のため、これから14年までの間は非常に大きな調整がある」と予想。「需要はまだそこまで到達していない」と指摘した。
同氏によると、高級ホテルの客室数は昨年の7000室から13年初めには2万1000室に達する見込み。中国は09年12月、三亜市を第2の都市に持つ海南省を国際的な観光地に発展させる計画を発表していた。
観光関連調査会社ホーワス・アジアパシフィックによると、セントレジス三亜とMGMグランド三亜は昨年12月に開業し、市内ホテルの客室数は計1384室増えた。15年までにさらに1万4000室の増加が見込まれるという。
スターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイドやマリオット・インターナショナルなどのホテルチェーンは既に、亜龍湾沿いにプライベートビーチを備えた宿泊施設を展開している。海南島はハワイやマイアミと同じ熱帯気候で、冬の平均気温はセ氏19.2度と暖かく、観光客を引き付けている。これに対し首都北京は冬季には氷点下になる。
原題:China’s Hawaii to Face Hotel Slump as Supply Triples by2013(抜粋)
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更新日時: 2012/04/06 15:26 JST